日本を動かす「100の行動」出版記念セミナー/3月1日・東京
「日本の未来は明るいのだろうか?」「どうすれば日本は良くなるのだろう?」――2009年にG1サミットを設立、政治家、官僚、知識人、経営者の仲間を集め、議論して答えを模索してきた堀義人。2011年から4年かけて完成した書籍「100の行動」は、G1サミットの8年間の集大成でもある。明るい未来に向けて、日本を動かす気概に満ちた一冊の刊行を記念して実施したセミナー、地方創生/観光戦略編(肩書きは2016年3月1日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
御立氏:まずは「楽観」という話をしたいと思います。私は「楽観」がすごく大事だと思っています。西堀栄三郎という方を知っている人がいますか?第一次南極越冬隊で日本人で初めて南極にいった人で、私と堀さんの先輩にあたる京大の方です。この方が、南極に初めていったアムーゼンとギリギリまで行って引き返して遭難してしまったスコットを分けたものは何か、という事をすごくシンプルに話しています。それはスコットよりアムーゼンの方が楽観的だったからだ、と。
南極探検に初めて行ったら、先なんか見えない訳です。何が起こるかわからない。その時にチーム全体のパフォーマンスを上げたリーダーは楽観的だった。みんな明るくて、アムーゼンのチームはみんな最後、南極点に向かっていく時に絶対にやってはいけなかった事をしていました。何かというと、本当に厳しい環境の中で荷物を1gでも減らさなければならないのですが、ある隊員はウイスキーの瓶を出し、もう一人は葉巻を出して、さらに他の人はチョコレートを出してきたわけです。要は最後は明るく楽しい気分でやろうぜという形ができていたので、先が読めない時でも楽観しているリーダーがいると何とかしないとと120%の力が出るんです。とろこがスコットは徹底的に何が失敗するかという事をやったんですが、本当に怖がりだったようで、遭難した後に見つかった日記によると「神よ、ここは酷いところだ。どうしてこんなところに来てしまったのか」というのが最後、南極点に向かう前の日の日記です。
悲観的なリーダーがいると、先が読めない時はチームは8掛けか7掛けしか力がでない。そうすると組織は本当だったらできることもできなくなります(この続きは動画でご覧ください)。