元・産業革新機構COO・朝倉陽保氏×参議院議員・松田公太氏×弁護士・永沢徹氏×日本GE代表・安渕聖司氏
あすか会議2015
第6部 分科会「ベンチャーによる価値創造~起業家・政治家、キャピタリスト、弁護士の立場からゼロからの創造を考える~」
2015年春、日経平均が15年ぶりに2万円を突破したことが大きく報じられ、株式市場は好況を呈している。株主価値とはどのように創造されるのだろうか。さまざま企業を支援してきた元・産業革新機構COO・朝倉陽保氏、弁護士・永沢徹氏、タリーズコーヒーを日本で立ち上げたことでも知られる参議院議員・松田公太氏を迎えて徹底議論。経営者・投資家・政治家たちが見る、株主価値を創造する経営、成功するベンチャーの条件とは(視聴時間1時間20分24秒)。
朝倉 陽保氏
元・株式会社産業革新機構 専務取締役(COO)
永沢 徹氏
永沢総合法律事務所 代表弁護士
松田 公太氏
参議院議員
日本を元気する会 代表
安渕 聖司氏(モデレーター)
日本GE株式会社 代表取締役
GEキャピタル 社長 兼 CEO
【ポイント】
・理念を持つことが大事、理念があると実現する手段を幅広い視野からみることができる(松田氏)
・経営者の理念そのものに価値や普遍性があるかが大切。最初のプランが上手くいかない時にどれだけ柔軟に対応できる能力があるかが、投資家として経営者をみる重要な観点となる(朝倉氏)
・投資家と経営者のあいだで、共通の問題意識を持てるか、将来に対しての方向性は共有できるのかなど、共感できることが投資前のプロセスでは一番大事(朝倉氏)
・潰れた会社は同じ臭いがする。社長室を見るだけでわかる。お金・人・時間の使い方が最適配分と反する例が多い(永沢氏)
・初めはオフィスもボロボロ、給料も安いが理念を共有した仲間で何を目指すかを夜中まで語り合った。それを一つひとつ実現したのが、今のタリーズコーヒー(松田氏)
・ベンチャーにとっては「流動性」のあるところにチャンスが大きい。日本の場合はサービスやコンシューマーリテールの業界は成功例が多い。優れた技術や優秀な人材の流動性が高く、成功する要素を持っている(朝倉氏)
・大企業は技術や優秀な人材を溜めてしまう傾向がある。それらを企業の外側に出し、一カ所にまとめてリスクマネーを入れるような投資が必要(朝倉氏)
・GEのリーダーは自分の次のリーダーを育てることが仕事。どんどん良い後継者をつくるのが良いリーダー、というマインドセットを持つべき。またオープンイノベーションの力を実感することが大切。オープンの力を使った成功例が出てくるといい(安渕氏)
・子どもたちにも起業家が格好良いと思ってもらえるような、日本文化そのものを変える必要がある(松田氏)
(肩書きは2015年7月5日登壇当時のもの)