KAIZEN platform CEO・須藤憲司氏×Sansan代表・寺田親弘氏×ブイキューブ社長・間下直晃氏×ワークスアプリケーションズCEO・牧野正幸氏
G1ベンチャー2015
第4部 分科会D「インターネットが変革するBtoBビジネス」
インターネットの進化はBtoBビジネスを根底から変えつつある。Web会議の普及によってリモートワークが浸透しつつあり、クラウドの進化によって、世界中の集合知の活用が可能になろうとしている。クラウド時代の知の共有・ネットワーク・働き方は、仕事をどのように変えていくのか。グロースハッカーを活用したサイト改善を手掛けるKAIZEN Platform、クラウド名刺管理サービスを展開するSansan、Web会議のクラウド市場でトップシェアを持つV-CUBEのトップをパネリストに招き、ワークスアプリケーションズ牧野氏が斬る(視聴時間1時間12分12秒)。
須藤 憲司氏
KAIZEN platform Inc. Co-founder & CEO
寺田 親弘氏
Sansan株式会社 代表取締役
間下 直晃氏
株式会社ブイキューブ 代表取締役社長
牧野 正幸氏(モデレーター)
株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役CEO
【ポイント】
・顧客は、サイトでビジネスをしている会社。ページデザインの改善のスピードが上がる。市場の状況にあわせて、見た目だけをすぐに変えられる。また、データが蓄積できるので、効果の高いデザインを提示できる(須藤氏)
・名刺管理・共有サービス。会社の他の人が交換した名刺から人脈がつながり、営業ができる。知っている人と同僚が名刺交換をするとアラートが入る仕組み。従ってオンラインで営業、商談ができ、多数の営業がこなせる(寺田氏)
・一番はウェブ会議システムで場所の制限がなくなること。社長が日本にいなくてもガバナンスができるし、審査も通る。電話をして、ウェブページに繋いでもらい、ボタンを押せばウェブ会議ができる手軽さがある。営業担当が持参したPC経由で社長も商談に加われる。不動産の重要事項説明などもオンライン化できるだろう(間下氏)
・Eコマースは、ページデザインが売上に大きく影響するが、対応する社内デザイナーは余力がない。そこで、グローバルにデザイナーから改善提案を受けられる仕組みにした。また、デザイナーの能力・得意分野を可視化した(須藤氏)
・BtoCは使い方をユーザーが考えてくれるが、BtoBは売れていても、顧客が便利になっているとは限らない(牧野氏)
・デザイン変更に稟議の多い会社は難しい。対応の素早さの面で、そもそもの体制に問題があるので、サイトのページごとに必要な決裁を減らすなど、意思決定の早い仕組みに変える改善提案も行う(須藤氏)
・海外展開はアメリカ勢が強くない国に行く。国に合った使い方を提案するチームなどを作る。各国の個別対応はアメリカはやらないので対抗できる(間下氏)
・マーケットポテンシャルはアメリカが日本の5倍、英語圏で捉えると10倍。対象顧客の条件が比較的狭く顧客になりうる会社も多くはない。エンタープライズ向けとなるので、従来からある普通のやり方で戦う(須藤氏)
・顧客の社内チームが連携できていないケースも多い。その場合は業務フロー管理なども行う。フロー管理を自動的に行うソフトの受けが良い。日本ではデザイナー不足が問題だが、アメリカでは違う状況(須藤氏)
・BtoBは革命的に面白いことが少ない。でも使い方1つで変革できる。ほかにテクノロジーの進化で出来ることはないか(牧野氏)
・名刺データを共有するだけで新たな営業や売上が発生するのは革命的といえる。また、日経などのオープンな情報は自動反映していく。個人向けのサービスでユーザーが更新した情報をビジネス用に反映する検討もしている(寺田氏)
・その国でトップセールスを取るのが大切。さらに顧客の要望を吸い上げる。そのために日本から人を送って、要望を全て報告させている(須藤氏)
・日本企業の本社をグローバル化すること。海外展開時、日本からの後方支援が弱い。英語を使える人が少ない上、海外は最初は事業規模が小さいので、優先度が低く見られがち。優先度を変えるために、自分が海外に行って存在感を出す(間下氏)
・アメリカの会社が日本で事業をする際、成功している日本の会社を後から買収というパターンが多い(牧野氏)
・アメリカで事業を行う場合も同じ。プロダクトや組織などが既に十分整っていれば、買う価値は十分ある。ただしアメリカで株主の圧力に耐えながら、マネジメントをしていけるのかが課題(須藤氏)
(肩書きは2015年4月29日登壇当時のもの)