堀 義人/グロービス経営大学院 学長
<100の行動19>
レジティメート・パワー
国際機関を通しての発言力アップを!
国際機関の主要ポスト獲得は、国際社会における自国の国力と影響力・評価などの指標になる。主要ポストを得て発言力を保持するための5つの提言(視聴時間3分19秒)。
1. .日本の常任理事国入りの外交活動を活発化せよ!
日本は 2016年1月から、国連安全保障理事会の非常任理事国に復帰した。安保理入りは11回目、非常任理事国で最多となる。安保理改革と常任理事国入りに向けた外交活動を本格化させ、実現してほしい
2. 国際機関への出資・拠出を通じて正当なパワーの行使を!
日本の国連への分担金比率とIMF(国際通貨基金)への出資は、米国に次ぐ2位。出資比率に応じた発言力を確保することが重要となる
3. 国際機関や国際会議の積極的な誘致を!
スイス・ジュネーブには、ILO、WHO、WTO、ローザンヌにはIOC、チューリヒにはFIFA、ニューヨークには、国際連合、ワシントンD.C.には世界銀行とIMFなど国際機関の本部がある。日本も国際機関や国際会議の積極的な誘致を行うことが必要
4. 国際機関のトップのポジションを獲得するための取り組みを!
世銀総裁はアメリカ、IMF専務理事はヨーロッパ、アジア開発銀行は日本から選出するのが暗黙の了解。国際機関のトップ人事は、いわば「国際政治の縮図」。人事に戦略的に取り組むべき
5. 国際機関で活躍する人材を送り込め!「未来の緒方貞子育成プロジェクト」を!
日本は大口出資国・費用負担国であるにもかかわらず、人材力が弱い。緒方貞子氏のような、国際機関で活躍し得る人材を次々と輩出したい