堀 義人 グロービス経営大学院 学長
多様化・自給率向上・クリーン化を可能とするバランスの取れたエネルギー政策と規制を!~100の行動7
(視聴時間5分6秒)
1.中長期のエネルギー政策は4つの視点で総合的に検討を!
1) エネルギー安全保障
・自給率の向上とエネルギー源の多様化が必要
・石油、ガス、石炭などの化石燃料、原子力、
水力・風力・太陽光・地熱などの再生可能エネルギーのベスト・ミックス
2) 環境・命への影響
3)実現性/安定性/経済性
実現性(必要な設置面積)
安定性(気候条件による出力変動)
経済性(電気料金・設備利用率・バックアップ火力発電のコスト、廃炉コスト、廃棄物処理費用)
4)枯渇リスク・持続性
化石燃料の枯渇後について考える
2. 多様化・自給率向上・クリーン化の為の技術開発を進めよ!
・メタンハイドレードの開発
・石炭火力のクリーン化
・再生可能エネルギーの補助金は、設置や運営でなく研究開発促進を
・次世代の原子力エネルギーの開発
・水素や電池への投資
・スマートグリッドなどへのインフラ整備
3.「エネルギー規制庁」の発足によるバランスのあるエネルギー政策と規制を!
・エネルギーは、基本的に全て地球を汚すもの。
・太陽光発電は、山を掘削し、農耕可能地を使い、広範な地域から緑を奪う。
・風力発電は、低周波音を出し、山や海の生態系を壊す。
・火力発電は、CO2を排出する。
・原子力発電は核燃料の最終処分が必要・
・全てのエネルギー利用を安全・地球環境保護の観点から
公正・適切な規制を行う「エネルギー規制庁」の設置が必要
4. 原発再稼働の審査を迅速化せよ!
・2012年9月の原子力規制委員会の発足から2年以上経過
・原発全停止による国富流出が年間4兆円程度
・原発の再稼働の審査の迅速化が必要
5.官民一体となったエネルギー外交の強化を!
・日本は化石燃料の確保が急務
・エネルギー問題は、環境政策、科学技術政策、安全保障、外交政策、経済成長戦略が絡み合う
・オールジャパンの体制を構築し、戦略的なエネルギー外交を展開