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意識高き大学生12人が堂々プレゼン -10年後の自分と社会を考える(1)

投稿日:2015/03/16更新日:2019/04/09

10年後の自分と社会を考える(1)

堀義人(以下、堀):記念すべき第1回G1カレッジも残り2時間弱ということになります。最後の全体会セッションですが、このセッションにおいては、4名のパネリストが基本的には皆さんのメンター的にコメントをしながら皆さんのキャリアについて考えていく。要はアドバイザーみたいな形で進めていきたいと思います。

今回は12名の学生が発表をしていきますが、(発表時間は)2分間ということになっています。このセッションにおいては、なるべくグループの中に選ばれなかったそれ以外の方にも、しゃべる機会を与えようと考えてます。まずは、小澤さんから簡単に一言ずつ、ワークショップをやった感想・コメントをお願いしたいと思います。

小澤隆生氏(以下、敬称略):ありがとうございます。僕のグループの方、手を挙げてください。皆さんありがとう。ビックリするくらい優秀です! 本当にすごかった。(拍手)

社会問題ってこんなにあるんだなっていうくらい本当に思いましたし、その中でも「情報格差」とか「高齢化社会」とか……ずいぶん若いのに高齢化社会を心配してるんだね(笑)。(会場笑)でもそうだよね。皆さんが支えなきゃいけないんだからね、ご老人を。それは当然皆さんが考えるべきだ。なるほどなと思いましたね。そんな中でも……。

堀:小澤さん、おっさんっぽい発言になってますけど(笑)。

小澤:もう歳なんで(笑)。今日はイチオシのを連れてきてますから、楽しみにしてください。ちょっと噛み気味なんですよ、彼。落ち着くようにね。みんな、ウチのグループの人を応援してあげてください。ウーフー!(会場を盛り上げる)。

小林りん氏(以下、敬称略):小澤さんの後めちゃくちゃやりにくいんですけど、大丈夫?(笑)ちょっとノリを変えて。でもワークショップもそうですけど、今日昼過ぎからお邪魔して、今の学生さんってすごく真面目なんだなって為末さんとも話をしてて。

私、大学時代ってスキー部だったんですね。でも、春と夏と秋とずっとバイトして冬に何ヶ月もスキーする、みたいな日々だったので、こんなふうに若いときから社会の問題を考えて、しかも行動に移していこうとする人がこんなにいるってことに感動を受けてます。これからの発表を楽しみにしてます。よろしくお願いします。(会場拍手)

為末大氏(以下、敬称略):僕も、ワークショップでみんなすごく優秀でビックリしたんです。大人の知恵であざとく「だいたいG1ってこういうのがウケるから」って知恵を付けていったんですが、もし失敗したら僕の作戦ミスかなと思ってちょっと責任を感じてるんですけど、応援します。頑張ってください。

宮城治男氏(以下、敬称略):さまざまな課題の話をしてくれたんですけど、今から皆さんが本気で頑張ればみんな解決できたり、そのために貢献できるっていうリアリティを感じたんですね。しかもそれを、今日集まった仲間と一緒に仕掛けたりしていったら、それだけでひとつの流れができてると思うんですよ。

そういう「自分たちがこれからやるんだ」って思いで、今日のプレゼンも聞いていただきたいと思います。ありがとうございます。

堀:ありがとうございます。じゃあ簡単な進め方を申し上げると、2分間ここでしゃべってもらった後にパネリストのどなたかに手を挙げて質問をしてもらって、バンバン進めていって、終わった段階でグループ以外の皆さんにも30秒のチャンスを与えるということでやっていきたいと思います。じゃあお願いします。

発表者(国際基督教大学 宇都木):こんにちは! 国際基督教大学(ICU)から来ました1年のウツギ ダイキと申します。今回の課題は、10年後の課題と自分のキャリアですね。それを考えたときに、日本の伝統文化を含めた芸術の衰退と、平和貢献活動、世界に対する外交問題をどうやって解決していくかということに、僕はフォーカスをしていきたいと考えました。

この課題を考えたときに、今まですごく繋がらないものがあって。海外と日本というまったく別のものに乖離を感じていたときに、「足もとを見ろ」という茂木(健一郎)先生の言葉を受けて足もとを見て…(自分の履いている下駄を見せる)。僕、毎日下駄を愛用しています。

年間300日以上下駄を履いていることで、下駄ってすごく利便性があって、木ということで廃材からも作れるし、海外行ったときに裸足で歩くとガラスとか踏んじゃって痛かったんですけど。

そういうのを子どもの貧困とかに対して、木で……しかも下駄っていう一見して「This is Japan」と外国人留学生が言ってくれるみたいな日本を体現しているもので、子どもの平和だったり移動の手段であったりを与えることができると気付きました。

伝統文化を支援物資として輸出することによって、日本の伝統文化を海外に根付かせる、ある意味日本の伝統という「傷」をつけることによって、ソフトパワー的な問題で平和活動にも貢献できる。日本の伝統が日本国内で廃れても、海外に傷をつけることによって…。

今、結構アーティストが日本でくすぶってて、海外に出て戻ってきて有名になるみたいな逆輸入アーティストが多いと思うんですけど、そういう意味で、もし将来の日本で紙や下駄が廃れてしまっても、誰かが将来海外でそれを発掘することによって、逆輸入して廃れた後の伝統文化を残せる。

そういう意味でも、僕は下駄や紙の無限の可能性、あと文化財のほうでいったらイタリアの壁画保護だったり、そういうものにすごく有効性があるので…外交と平和問題を解決したいと思います。

堀:はい、ありがとうございました。この問題はりんちゃんかな。一言コメントするとしたら、りんちゃんか為末さん、あるいは宮城さん。バンバンいきましょう。好きなこと言ってください。

小林:すごくインパクトのある出だしで良かったと思います。今、宮城さんもおっしゃってましたけど、自分のキャリアを通じてどうやっていくのか、自分の具体性がもう少し見えると良かったかなと思います。頑張ってください。

堀:ありがとうございました。次、2番目どうぞ。お願いします。

発表者(早稲田大学 永井):早稲田大学4年のナガイ ヨウスケと申します。私たちは10年後の日本の課題というのを海外・世界という文脈で考えました。ずばり、日本の人道支援、人道面におけるプレゼンスの低下です。

現在、シリアやソマリアでは絶え間ない人道危機が起きています。人が今も死んでいます。ソマリアでは来年も飢饉が起きます。そうなったときに、私たちはどう対処するのか。私たちは何をするのか。人間として。これらの深刻な問題というのは、イノベーションやビジネスで解決できるのか。これが僕の問いかけです。

ひとつのキーワードは「人間としての責任」です。実際に欧米諸国の人々……欧米は国としても人としても市民社会の組織としても、非常にアグレッシブに活動しています。

ですが日本はどうでしょうか。日本には、このような紛争地におけるロールモデルがおそらくいません。途上国でのビジネスモデルは今たくさん生まれています。ソーシャルビジネスなんかが良い例なんですけど、紛争地に絞るといないわけですね。

ですから、まず私が解決するとしたら、人生をかけて紛争地における平和構築とテロリズムの武装解除に従事したい。そして私がロールモデルになってやる。これが私のアクションです。そして私からの問いかけです。

皆様、このパネリストの方々にも問いかけたいですけれども、どのように紛争や人間としての責任を認識し、そして解釈するか。これが私たちの班で出た、皆様への問いかけです。このようなことをも考えられる人こそが、次世代のリーダーなのではないか。私たちの意見は「次世代のリーダーはビジネスだけでは終わらない」、そういう意見でした。

堀:ありがとうございました。ちなみに誰グループだったんですか? モデレーターは。ああ、漆(紫穂子)さん。で、1番目のモデレーターはどなた? 岩瀬(大輔)さんだったんだね。じゃあ、漆さん(の発表者)に関してどなたか。

為末:はい。立派すぎて返す言葉もないので(笑)、すごいなと思ったのと…実感として世界を感じるってことを、どういうふうに作っていけばいいのかはずっと思ってまして。

僕もヨーロッパは試合で行ったりしたのでそこの感覚はあるんですけど、アフリカはわからないし東南アジアのほうもわからないので、実感としてどう自分ごとにするかというのは、すごく大事な話だなと聞いて改めて思いました。

堀:はい、ありがとうございました。僕はちなみに、大きなことを掲げたとしても、自分が動かす力がなかったらあまり意味がないと思うんですね。したがって、自分がどうやってパワーを構築していくか、あるいは影響力を構築するかってことを考えないと、大きな問題解決はできないと思っています。その辺のプロセスとかも考えていかなくちゃいけない気はしますよね。(00:10:54)

10年後の自分と社会を考える(2)はこちら


講演者

  • 小澤 隆生

    BoostCapital株式会社 代表取締役

    1995年、CSK(現SCSK)入社後、1999年にビズシークを設立し、2001年に楽天に売却。
    2003年のビズシークの吸収合併により楽天に入社。オークション担当役員に就任。
    2005年に楽天野球団取締役事業本部長。
    2006年に退社後は個人としてスタートアップベンチャーへの投資やコンサルティングを展開。
    2009年から2012年までは楽天顧問。
    2011年に設立したクロコスをヤフー(現LINEヤフー株式会社)に売却し2012年にヤフーへ入社。
    2013年よりヤフー執行役員としてヤフーショッピングを担当、2018年4月より常務執行役員コマースカンパニー長に就任し、
    eコマース、トラベル事業、金融事業を管轄。
    2019年6月にヤフー取締役専務執行役員COOに就任し、コマースとメディアの全事業を管掌し、
    2022年4月にヤフー取締役 代表取締役 社長執行役員CEOに就任。
    2023年10月LINEヤフー株式会社 顧問就任。
    2024年1月、ベンチャーキャピタル運営BoostCapital株式会社を設立し、代表取締役に就任。

  • 小林 りん

    学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン 代表理事

    経団連から全額奨学金をうけて、カナダの全寮制高校に留学中、メキシコで圧倒的な貧困を目の当たりにする。その原体験から、大学では開発経済を学び、UNICEFプログラムオフィサーとしてフィリピンに駐在。ストリートチルドレンの非公式教育に携わるうち、リーダーシップ教育の必要性を痛感する。帰国後、6年の準備期間を経て、2014年に軽井沢で全寮制国際高校を開校。2017年には世界で17校目となるユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC) へ加盟校し、ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパンへ改名。同校は80カ国以上から集まる生徒の7割に奨学金を給付している。
    1998年 東京大学 経済学部卒業
    2005年 スタンフォード大学 教育学修士課程修了
    2012年 世界経済フォーラム「ヤング・グローバル・リーダーズ」選出
    2013年 日経ビジネス「チェンジメーカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
    2015年 日経ウーマン 「ウーマン・オブ・ザ・イヤー大賞」受賞
    2016年 財界 「経営者賞」受賞
    2017年 イエール大学 「イエール・グリーンバーグ・ワールド・フェロー」選出
    2018年 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ理事就任
    2019年 Ernst & Young「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2019ジャパン 大賞」受賞
    2020年 ユナイテッド・ワールド・カレッジ (UWC) 国際理事就任

  • 為末 大

    一般社団法人アスリートソサエティ 代表理事

    1978年広島県生まれ。
    スプリント種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2024年9月現在)。
    現在はスポーツ事業を行うほか、アスリートとしての学びをまとめた近著『熟達論:人はいつまでも学び、成長できる』を通じて、人間の熟達について探求する。
    その他、主な著作は『Winning Alone』『諦める力』など。

  • 宮城 治男

    NPO法人ETIC. 創業者

    早稲田大学在学中の1993年、学生起業家支援の全国ネットワーク組織としてETIC.を創設。以来、若い世代が自ら社会に働きかけ、仕事を生み出していく起業家型リーダーの育成に取り組み、これまで1600名以上の起業家を輩出。2011年世界経済フォーラム ヤング・グローバル・リーダーズに選出。文部科学省参与、中央教育審議会臨時委員等を歴任。

モデレーター

  • 堀 義人

    グロービス経営大学院 学長/グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー

    京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事を経て、1992年株式会社グロービス、1996年グロービス・キャピタル設立。2006年グロービス経営大学院を開学。2008年に「G1サミット」を創設。2011年には復興支援プロジェクトKIBOWを立ち上げる。2016年に茨城ロボッツ、2019年に茨城放送オーナー就任。2022年にLuckyFesを立ち上げ、現在総合プロデューサーを務める。2024年よりBARKSオーナー、世界最大のPR会社の米国エデルマン社 社外取締役。

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