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ヤフー小澤氏は”迷ったらおもしろい方を選ぶ” -ビジネスで世界を変える(1)

投稿日:2015/03/10更新日:2019/04/09

社会を変革し、成長するためのキャリアの描き方 ~ビジネスで世界を変える(1)

田口義隆氏(以下、敬称略):皆さんこんにちは。モデレーターということで、(スピーカーが)けっこうすごい方々なんで、緊張しながらやってます。今日は皆さんとともに、世界を舞台に活躍していらっしゃる方々ですから、世界、そして創造と革新というキーワードで自己紹介をしていただきたいと思います。

今日用意している質問は、学生時代にやっておけばよかったこと、やらなければよかったこと、こんなことをお話していただこうと思います。そしてもうひとつは、社会人としてどんなことを大事にしてきましたか、ということ。この3つの質問を考えております。ではまず、山田(邦雄)先輩のほうから、自己紹介を兼ねてお話いただけると。よろしくお願いします。

山田邦雄氏(以下、敬称略):ご紹介いただきました山田といいます。今日いろんな本当に素晴らしいスピーカーがいらっしゃるんですけど、その中ではどちらかというとオールドエコノミーで、年齢もだいぶ上めという役どころで登場しております。

私の経歴はロート製薬という、皆さん目薬とかクイズダービーとか思い出すと思うんですけど、今どういうことを取り組んでるかというと、海外展開ということをすごくやっておりまして、大体アジアの諸国は全部終わって、今インド・バングラデシュ・スリランカ、それからアフリカのケニア・南アフリカとかですね。ブラジルも、こないだ小さい会社を買ったんですけど。

やっぱり世界行けば行くほど、特にこれから人口がガンガン増えて変わっていく世界で仕事をすることの難しさもあるんですけど、おもしろさというのも感じております。

それから事業では、うちはもともと医薬品なんですけど、この数年は化粧品をやっておりまして「肌研(ハダラボ)」とか、ああいう製品でやってるんですけど、今何が変わってるかというと、やっぱりライフサイエンスの分野で、すごく革新が起きています。

薬もいろんなタイプがこれまで開発されてきたんですけど、今、最先端は細胞を利用した医療ということです。山中(伸弥)先生がノーベル賞獲られたんでご存知だと思いますし、今日も医学系とか薬学系の方いらっしゃいますが、この分野が今後5年、10年の間に本当に大きく変わる。

再生医療の実用化は、皆さんが思ってるより私は早いと思います。もう10年後にはかなりの難病も、今まで治らないと思われてた病気も治療の目途が立ってくる。

今世界中で、再生医療の技術開発競争が起こっております。その中で我々は、自社の中にあるものって実はそれほど材料は揃っているわけではないので、いろんな大学と連携して、あるいはベンチャーさんと一緒に再生医療の中で、日本が世界に貢献できるトップレベルの線を維持したい。

基礎の分野は山中先生をはじめとして非常に熱いんですけれども、それを産業化するというところが非常に日本は弱い、遅い。このままではエレクトロニクスの二の舞になって、医薬品は今でもただでさえ輸入超過なんですけども、これからますます我々の命を守る技術が外国に頼らないといけない、多大なライセンス費用を払わないといけない。

そういう時代になるかもしれない。ということで、そういう新しい分野の研究を、ということを思います。また流れの中で話がありましたら。

冨塚優氏(以下、敬称略):はい皆さんこんにちは。リクルートマーケティングパートナーズという会社の冨塚でございます。ホールディングスの執行役員も当然兼務しておりますんで、今日皆さん多分リクルートの全体的な話も聞きたいんじゃないかなと思います。その辺を含めてお話ができればと思います。

まず、2012年に今の新しい体制になりまして、CEOのほうから「リクルートは今後世界に出ましょう」というような中で、2012年度の国外の売上げっていうのは1%もありませんでした。今3期目に入っておりますけども、多分今期の終わりには2ケタになります。

2020年の目標は国内の売上げを超えて、シェア50%以上を海外という方針を打ち出してます。その筆頭は人材領域です。人材領域に関しては2020年にユーザー数世界ナンバーワン、2030年にはマーケティング分野でのユーザーナンバーワンを目指しましょうということでやっています。

そんな中で、創造と革新という話なんですけども、何があるかなって思ったときに、一番は「人」です。リクルートは皆さんも聞いたことあるかもしれませんが、よく「人材輩出会社」と言われるわけです。起業していく人とか、会社移って次のステージに行かれる。

それを「卒業」って呼んでるわけですが、社内でも新しいことをどんどん創造できる人というのが求められますし、またそのために僕らは、創造力豊かな後輩をどうやって育成するか、ということをすごく念頭に置いた事業運営をしています。

革新ていうのは口で言うほど簡単じゃなくて、現実的に、私も前いた「じゃらん」とか「ホットペッパー」の部署では、年間に1000個の新しい事業の芽を生み出そうと。その中から5~6個事業化できるようなものができれば、これで十分じゃないかって。

十分というか、それくらいの確率だということですから、とにかくバッターボックスに立ってどんどん振ると。振らない限り新しいものは出てこないってことで、そんなことを結構話してました。

一人一人が、今日の自分より明日の自分、1ヶ月後・3ヶ月後・1年後の自分がより成長していないと事業・会社自体が成長しないという中で、いかに自分自身変えることができるのかということを僕らは問うて、また自分自身も問うて、こういう繰り返しで事業・会社運営していると。こんな会社でございます。

田口:ありがとうございました。お待たせしました、小澤さん。

小澤隆生氏(以下、小澤):皆さんこんにちは。ヤフーという会社から来た小澤といいます。学生さんたちは優秀ですから逆に教えてもらいたいくらいでございますんで、今日はいろいろ聞かせてください。よろしくお願い致します。

自己紹介は見ていただければわかりますし、今はヤフーという素晴らしいサービスがありますから「小澤隆生」で検索と。いい情報も悪い情報も出て参りますんで、Google使いたい方はどうぞ(笑)。

大体世の中の65%がヤフーを使って、35%はGoogleを使ってるんですけどね、皆さんはGoogleかな。中高年の方がヤフー使ってますね。よろしくお願い致します。

私の特徴としては、今たまたまヤフーにいますけど、基本は会社作って楽天に売って、楽天の中でプロ野球チーム作ったり、好きな仕事させていただいて、ちょっと疲れましたと。正直に言うと劇団四季に入りたくなって辞めるんですけども、まあ落ちましたからね。

これはダメだって、たくさん投資をしたりして、その会社が育ってくるのを見たり、そのうちにもう一回自分でもやろうと思って、その会社が今度ヤフーに買っていただくと。楽天に1社、ヤフーに1社お買い上げいただいてるんですけどね。

今ヤフーの枠組みの中でショッピング・投資ということをやらせていただいてます。皆さんと違って学生時代から本当に馬鹿でございまして、いまだにあんまり癖が直りませんけども、とにかく「迷ったらおもしろいほう」と。おもしろいほうだけを選んで参りました。

おもしろいほうだけ選んでくると、こういう人生になるというのも今日お話できたらいいと思いますし、今その目線から見ると、30~40年前から言われてますけど、やっぱり世界です。特に東南アジア・中国。この辺りがおもしろくてしょうがないので、今英語を勉強しています。皆様方に遅れること何年ですか。未だにしゃべれません。

それでも世界はおもしろいなと思って、42歳になりますけども、一生懸命毎日フィリピン人と30分英語で話してるんですよ。「隆生、頑張れ」と。ときどき混じるタガログ語と一緒に勉強しております。皆さんと一緒に世界を目指したいと思ってます。

ヤフーという会社の話をしても今日は全然おもしろくないでしょうから、今日はどちらかというと私のパーソナルな部分の話をして、学生のときからどうやって育ってきたとか、皆様方にとっては「サラリーマンもいいけども、起業家という人生もいいぞ」「起業家になってからサラリーマンやるのもいいぞ」と。

とにかくおもしろければ何でもいいじゃないか、という話ができたらいいなと思っております。今日はよろしくお願いします。

田口:ありがとうございます。会場の皆さんお気づきのように、コミュニケーション能力というのは大変重要なことがありまして、キャッチ、掴みとオチというのがこれから皆さんには重要なテーマになってくるんじゃないかというふうに思ってます。

そういう個人の能力もありますが、これから皆さんと同じ目線で、学生時代にそれぞれの、今世界で活躍してそれから新しい価値観を生み出してらっしゃる方々が、学生時代に「これやってて良かったな」あるいは「これはやってまずかったな」「やっときゃ良かったな」というのが聞きたいかなと思っておりまして。山田先輩のほうからお願いしたいと思います。

山田:学生時代、皆さんと一番遠いのが私と思うんですけど、まだ安田講堂で旗を振ってたその直後くらいの時代だったので、大学もずいぶん今とは違ったと思いますが、私は物理と生物に興味があったので、その狭間の領域の今でいうバイオがやりたいと思って、物理の教室へ行きました。

行ってみてショックだったのは、ほとんど授業がわからなくて、高校時代まではそこそこ勉強できるつもりで行ったんですけど、もうまったく歯が立たないと。

そのバイオの分野を一応勉強したんですけれど、とても大学院は通らんなということで、今の仕事は実は家業でやってる仕事だったので、家に戻るという選択をしたんですが、やっぱりそれをし残したっていうのが、僕はもっとやれば良かったなというのが正直なところです。

でも実はそれがずーっと巡りまわって、さっき再生医療っていう話をしましたけれども、当時やろうとしてたこと、当時の私が一緒に研究を教えていただいてた先生方の研究が今、本当に実を結んでるっていうことがあるんですね。

自分でもある意味では意図しない、運命の糸に導かれてというんですかね。そんなことで今日まで来てるんですけど、それとやっぱりもっといろんな、いわゆる教養っていうんですかね。皆さんもこれから世界出て行かれると思うんですけど、仕事のこと以外の話題・経験。こういうのがすごくコミュニケーションをやっていく上で重要なので、今皆さん時間あるわけですから、できるだけいろんなことをやってほしいなと。ちょっとでも人と違う知識とか体験とかをできるだけ入れてほしいな、というのが私のメッセージですね。

ビジネスで世界を変える(2)はこちら

ログミーで掲載されたレポートをGLOBIS知見録読者向けに再掲載したものです。

講演者

  • 冨塚 優

    株式会社リクルートマーケティングパートナーズ 代表取締役社長

    1988年(昭和63年)株式会社リクルートに入社。人材領域に16年間携わる。営業部長、リクナビ編集長を担当後、旅行領域の担当に。2010年より、じゃらん・ホットペッパー・ケイコとマナブ・ポンパレ・ごちまる等「日常消費」領域担当役員となる。昨年10月にリクルートグループのホールディングス化に伴い、株式会社リクルートライフスタイル代表取締役社長に就任。同時に株式会社リクルートホールディングス 執行役員ライフスタイルカンパニー、アジア販売促進準備室担当となる。本年4月に担当が変更になり株式会社リクルートマーケティングパートナーズ代表取締役社長に就任。ライフイベント販売促進領域の担当として、ブライダル領域の「ゼクシィ」、進学領域の「リクナビ進学」「受験サプリ」、自動車領域の「カーセンサー」等のブランドを管轄している。
  • 小澤 隆生

    BoostCapital株式会社 代表取締役

    1995年、CSK(現SCSK)入社後、1999年にビズシークを設立し、2001年に楽天に売却。
    2003年のビズシークの吸収合併により楽天に入社。オークション担当役員に就任。
    2005年に楽天野球団取締役事業本部長。
    2006年に退社後は個人としてスタートアップベンチャーへの投資やコンサルティングを展開。
    2009年から2012年までは楽天顧問。
    2011年に設立したクロコスをヤフー(現LINEヤフー株式会社)に売却し2012年にヤフーへ入社。
    2013年よりヤフー執行役員としてヤフーショッピングを担当、2018年4月より常務執行役員コマースカンパニー長に就任し、
    eコマース、トラベル事業、金融事業を管轄。
    2019年6月にヤフー取締役専務執行役員COOに就任し、コマースとメディアの全事業を管掌し、
    2022年4月にヤフー取締役 代表取締役 社長執行役員CEOに就任。
    2023年10月LINEヤフー株式会社 顧問就任。
    2024年1月、ベンチャーキャピタル運営BoostCapital株式会社を設立し、代表取締役に就任。

  • 山田 邦雄

    ロート製薬株式会社 会長

    昭和54年3月 東京大学理学部物理学科卒業 昭和55年4月 ロート製薬株式会社入社。営業現場を経て、商品開発・マーケティング等に携わる。 平成2年 慶應義塾ビジネスMBA 平成3年6月 取締役就任、営業全般の指揮を取る。専務、副社長時代は海外への展開をはかり、中国、ベトナム等に進出。 平成11年6月 代表取締役社長就任。新規分野であった化粧品ビジネスへの大幅シフトをすすめ、主力事業に転換。米国メンソレータム社会長兼務。 平成21年6月 10年任期の予定通り53才で社長交代、代表取締役会長 兼 CEO就任。 現在に至る。

モデレーター

  • 田口 義隆

    セイノーホールディングス株式会社 代表取締役社長

    1985年西濃運輸株式会社、2003年6月に同社代表取締役社長に就任。
    2005年10月には純粋持株会社セイノーホールディングス株式会社に商号変更、同社代表取締役社長就任(現任)。
    その他西濃運輸株式会社代表取締役をはじめ、セイノーグループ各社役員を兼務。
    全日本トラック協会理事、岐阜県トラック協会名誉会長、大垣商工会議所会頭、岐阜県経済同友会代表幹事、岐阜県経営者協会副会長等を務めるほか、2012年にソーシャルビジネス創造支援と継続的な社会貢献活動を通じて社会更新を行うことを目的として、一般財団法人ソーシャル・ビジネス・プラットフォームを立ち上げ代表理事に就任。

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