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「食」 企業家たちと語る『食』

投稿日:2007/08/24更新日:2019/04/09

あすか会議2007「食」セッションでは、従来にないビジネスモデルで食の世界に旋風を巻き起こしている気鋭の経営者3名が登壇。価格競争に陥りがちで、ともすれば食の安全・安心神話をも揺るがしがちな業界構造にメスを入れ、コストと提供価値のしっかりと見合うビジネスの在り方を訴求した。

作り手が安全とおいしさを追求できる業界構造を求めて

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「食」と一口に言っても、色々なトピックがあります。今回は、せっかく食ビジネスを展開している方にいらしていただいているので、現場感あふれる話をお聞きしていきたいと思います。まずは自己紹介から。

西川:こんにちは。私は兵庫県加古川市のパン屋の3代目です。(パンや洋菓子の製造・販売を手がけるニシカワ食品の子会社として)2003年にル・スティルを設立。フランスから小麦粉を買ってきて、東京・渋谷と丸の内にパンの店(VIRON)を開いています。

「食」というテーマについて、いろいろ思うところはありますが、どれほど一所懸命に作った食べ物も安値で売らざるを得ない業界構造が、最大の問題点と考えています。ル・スティルを設立して、「日本一高いパンを作ろう」とした背景は、そこにあります。詳しくはおってお話ししていかれればと思いますが、「食」と「コスト」が私のライフワークです。

高島:有機栽培の野菜などの安全な食品を取り扱う、オイシックスという会社を経営しています。小さなお子さんをかかえる30歳代の家庭がインターネット通販を利用されるのに対し、ネットに慣れない方もいらっしゃいますので、そうした(例えば高齢の)方には牛乳宅配店のルートを通じて、商品を届けています。

私自身は以前、マッキンゼー・アンド・カンパニーで主にB to C企業のコンサルテーションを担当していたのですが、その際、日本の食流通のバリューチェーンの長さを痛感しました。日本では(流通構造が深く)、生産者と消費者の距離が離れすぎているために、双方が正しく理解し合えていない側面があると思っています。だから、テレビの情報番組などで「納豆がカラダに良い」というと、(消費者が、そうした情報にすがって)店頭から納豆が一気に消えたりするのです。人によって、カラダに良い食べ方というのは異なります。だから本来、食流通は1対1のやりとりであることが理想と思う。オイシックスは、この理想に向かい「食のコンシェルジュ」のような存在を目指しています。

それから、安心して食べられるものに、徹底してこだわりたい。買い物をしながら、「これは安全かな」と考えなければいけないのは、不便ですよね。そんなことを考え、日々、いろいろと悩んだりもしながら仕事を進めています。

志村:ABC Cooking Studioという料理教室を全国92カ所に展開しています。今年、ついにお客様の在籍数が20万人を超える見込みです。

私は実は、会社勤めの経験はなく、1987年に3名でABC Cooking Studioを起業して以来、ヒト・モノ・カネ・情報のうちカネ以外の大半を、自社で見てきました。起業当時は、専門性の高い料理教室しか世の中に存在せず、ゼロから料理を学びたい人には(そういった料理教室は)敷居が高すぎた。それで、初心者を対象にした教室を作りたいと考えました。世の中に存在しないものを探し、実現するのが自分の役割であると思っています。

皆さん、それぞれに食に携わる新しいビジネスを興されたわけですが、なぜ「食」だったのですか。そこに情熱を持たれた背景から、まずは教えてください。

西川:私たちは小麦粉からパンを作ってお客様に届けるのですが、小麦というのは事実上、国の管理貿易が続いており、それを製粉会社が粉にしたものを、私たちメーカーが使っています。端的に言えば、どこの国のどういう小麦を使った粉であるかということが、正確に把握できない構造となっているのです。

また、流通業者さんが「食パン1斤でこのくらいの値段」という販売価格の目安を示し、メーカーはその範囲内に収まるよう、逆算して原料などを決めていくため、安全・安心や、おいしさを、メーカー側で徹底追求することが難しいという側面もあります。日本では、公正取引委員会が(不正を食い止める機能として)置かれ、最低限のこと以外は「市場の判断に委ねなさい」ということになっていますが、そこで市場が追求するのが「安さ」のみであると、究極的には北海道のあの精肉業者のようなことになっていきます。彼らを擁護するつもりはありませんが、メーカーがそれだけ追い詰められているということは申し上げたいと思います。

私が「日本一高いパン屋を作る」と宣言して、VIRONを立ち上げたのには、この悪循環を何とか断ち切りたかったからです。日本一高いパンを売るためには、当たり前のことですが、それがおいしいものでなければお客様には受け入れてはいただけない。そこで、フランスから自分たちで選び抜いた小麦粉を直接輸入して使うことにしました。今後は牛乳も、放牧で健康に育った、生産者の顔が見えるものに切り換えていく計画です。

幸いお客様の支持を得られてVIRONは何とか利益を創出しており、よりおいしく、より安全なものを、適正な価格で販売するという一つの事例を作れたと思っています。

原料の安全性という話が出ましたが、トレーサビリティ(生産履歴の追跡)を担保しようとすると、商品の販売価格は高くならざるを得ないのでしょうか。

高島:それは、とても難しい質問です。「おいしいものを手に入れようと思ったら、コストがかかる」というのが、普通の発想だとは思うのですが、そもそも農協の仕組みがそのようにはなっていないという点から議論しなければなりません。例えばトマトの価格というのは、重さで決まります。味が良くても、悪くても、買い取り価格が同じであれば、生産者が「たくさん作ること」に注力するのは、ある意味、当然です。肥料を山ほどやって、効率よく育てる。結果として、重量はあるけれど、味の薄い野菜が流通することになります。これまでの仕組みは、極めて社会主義的なのです。まずは、こうした画一的な価格設定のされ方から変えていかなければならない。ですから、オイシックスでは生産者と直接、取引をして、「おいしい」ことに対して付加価値をつける挑戦をしています。

価格や味、安全性など、買い手のニーズに応じてさまざまな流通形態や価格があって良いということですね。では買い手となる消費者の意識というのは、変化しているのでしょうか。

志村:直近の10年間で、大きく変化したと思います。飛躍という表現を用いたほうがいいかもしれません。

ABC Cooking Studioの中心的な顧客はF1層(集計区分の俗称で20~34歳の女性のこと)ですよね。

志村:そのとおりです。その中でも、経済的にも精神的にも、やや豊かなOLさんが多いですね。かつては料理教室というと花嫁修業に来られる方が多かったのですが、今はそういう方はあまりおらず、「自分探し」というか、何か熱中できるものを見つけたいと思って来られる方が目立ちます。

私から見て、お客様(消費者)の意識の変化は、供給側のそれよりもずっと速く、大きいです。だから常に、お客様の変化と我々の商品開発のスピードの競争です。というより、正直、私たちのほうが負けている感じです。特にパンやケーキについては、パンと言えば柔らかいコッペパン、ケーキと言えばバタークリームのショートケーキぐらいしか知らなかった日本人が、わすか数十年の間に物凄いバリエーションを手にしたわけです。(教室で教える)メニューの開発や食材の調達には、それなりの工数がかかりますから、お客様の嗜好の変化についていくのは大変です。

流通業のブランドは目利きのブランド

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ところで、「おいしさ」というのは、数字で単純に比較できる価格と異なり、訴求しづらいと思うのですが、価格以外の要素でのマーケティングについて、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか。

西川:これは恐らく、どのようにブランディングをしているか、という話なのでしょうね。

私たちの場合は、まず、バゲッド(フランスパン)にこだわりました。パンが好きな女性というのは、すごく多いのですが、彼女たちが評価の基準にするのがバゲッドなのです。

そこで、パリで一番のバゲットを探して、それ以上のパンを作ろうと思いました。この過程で出会ったのが、現在、提携している製粉会社の仏MINOTERIES VIRON社です。VIRON社が立地するのは日本で言えば新潟県の魚沼のような場所なのですが、とてもおいしい小麦が取れます。フランスパンのコンクールなどで上位入賞するパンは、決まってここの小麦粉を使っています。

VIRON社を訪ね、私は「あなたがたの求める品質を満たすパンを必ず作るから、ぜひ小麦粉を売ってほしい」というお願いをしました。「パンを作るだけではなく、VIRONの名前を冠するにふさわしいパンを売る専門店も出す。米国の小麦で作ったフランス風パンではなく、フランスの小麦で作ったフランスパンを作らせてほしい」。それで立ち上げたのが渋谷と丸の内の2店舗です。

おいしい小麦粉を製造する会社としてフランスではVIRONのブランド名が定着しており、そのブランドイメージを日本でも生かすことができた。フランスから、ただ、おいしい粉を持ってきた、というだけでは、(ここまでの成功を作り出すのは)難しかったと思います。

それから、VIIRONの1号店となる渋谷のお店は2006年に立ち上げたのですが、その際、雑誌やテレビの取材は全てお断りしました。実際に、うちのパンを食べた方が、知り合いの方を連れてきてくださることに、期待したのです。そのため、最初の半年は酷い赤字を出しましたが、クチコミを原動力としたことが最終的には奏功したと考えています。

トップオブトップを追求し、希少性を打ち出していくというル・スティルのマーケティングに対し、オイシックスやABC Cooking Studioは、もう少し間口を広く取っているように思います。どのようにして、ターゲット客にアプローチしているのですか。

高島:私たちの場合、お金も信用も何もないところから、しかもネット上でのスタートでしたから、ブランドうんぬん以前に、そもそも実在する会社であることを信じてもらうことが大変でした(笑)。

私が思うに、流通業のブランドというのは、要するに目利きのブランドです。だから、まずは目利きの能力を示さなければいけない。その際に大切なことは、お客様の「期待通り」ではなく、「期待以上」の満足を提供することと、私は考えています。

例えば、オイシックスで「おためしセット」を購入すると、お客様の手元には買ったその日に生産者からメールが届きます。そのメールには、例えばホウレンソウであれば、「生産者の○○です。このホウレンソウはえぐみがないのが特徴ですので、まずは塩だけをつけて食べてみてください」といったことが書かれています。こういうものが、お客様の感性に強く訴えるんですね。

食べ物というのは、決して味覚だけで食べるものではなく、こうした感動に後押しされると、グッとロイヤルティが高まります。実際、この取り組みを始めてからお客様のリピート率が2倍以上に上がりました。こうした、実際に売るのは食材ですが、食生活に少し踏み込んでお邪魔させていただく、という感じを大切にしています。

それから、もう一つは、やや“コバンザメ”的ではありますが、自社よりも有名なところと良い関係を築くのも、ブランド構築には有効です。当社の場合は、「Soup Stock Tokyo」「TOTAL Workout」などとの連携により、お客様からの認知とブランドイメージの形成を加速することができました。

ABC Cooking Studioの場合は、どうでしょう。

志村:ブランドというのは「作ろう」と思って作れるものでもないのが難しいところです。当社もゼロからのスタートでしたから、大々的に広告を打つような企業体力はなく、クチコミの威力を大切に考えてやってきました。神奈川県・横浜の、わずか20坪ほどのスタジオ(教室)から始めたのですが、お客様の満足度を高くして、クチコミで徐々に評判が伝わり、その後、「ケイコとマナブ」の紹介で火がついたという感じです。

当社の場合、お客様が来てくれないと話にならないので、とにかく来てもらえるよう魅力的な商品を開発すること。それから店舗デザインにも、こだわりはあります。フランス人デザイナーにお願いした(全面ガラス張りで、ビビッドな色をアクセントにした)店舗なのですが、そういうことも大事にしています。

ターゲット客との間に認識のズレがあると、(ブランド構築にせよ何にせよ)うまくいかないのでしょうね。フランスで市場原理を取り入れて学校給食を改革したところ、ハンバーガーや冷凍食品といったジャンクフードが子供の人気を博し、「これはマズイ」と慌てて有名シェフを招聘してメニュー変更をしたが、子供たちが全て吐き出してしまって食べなかったという話を聞いたことがあります。

高島:そうですね。少し話がズレるかもしれませんが、オイシックスで(ターゲット客の購買意欲を高める)ボトルネックとなっているのは価格なんです。当社で扱っている商品の価格は、スーパーマーケットに流通するものの1.4倍ぐらいなのですが、これを1.15倍から1.2倍に抑えることができれば、その瞬間に「買ってもいい」と思う人が3倍ぐらいに増えることは分かっているのです。お客様が増えれば規模の経済でコスト削減が可能になり、価格を下げられると思いますので、そうした、卵が先か鶏が先かというような話で、結果的に客層が狭い範囲に限られてしまっていることが残念ではあります。

VIRONの場合は、どうでしょう。

西川:うちは高いパンを売っていますので、商圏を狭く取ったビジネスモデルでは、客数が足りず十分な売り上げは立てられなかったと思います。売り上げが下がれば、品質の維持も難しくなりますから、まずは規模が大切というのは、うちも同じです。ただ、パンというのは幸いにして、「私は○○のパンを食べているのよ」というような、こだわりを持つ方が多いんです。そのため商圏設定を広く取ることが可能で、300キロも離れたところから新幹線で買いに来るお客様もいらっしゃるぐらいです。

ただ、これが(本社のある)加古川でも同じようにいくかというと、それは別問題です。流通の世界では「加古川戦争か津田沼戦争か」と言われるぐらい、加古川と(千葉県の)津田沼というのは、価格競争が厳しい地域です。消費者にとって良いものが安く手に入るのは素晴らしいことですが、生産者側からすると、こういう土地では、「本当に良いものを作ろう」と考えると、もう生き残れないのです。(関西では)かつては神戸が日本一パンの消費が多い町だったのですが、こちらも震災以降、財布の紐が固くなって高いものは売れなくなってしまいました。今、高級なパンを作って商売になるのは東京だけだと思っています。

高島:(オイシックスで)通販をしていただくというのはどうでしょう(笑)

西川:ありがとうございます。ただ、配送するためには冷凍せざるを得ないのが悩ましいところです。冷凍すると、どうしても味が落ちてしまうんです。だから私は、店で焼いたものしか売らないと決めています。実際には、(そこまでの配慮をしていても)お客様が自宅で、すぐに冷凍してしまったりもするのですが・・・。

今、考えているのは、VIRONのブランド名はつけないまでも、VIRONの小麦粉を使ったパンを大手スーパーに卸すということです。高いパンが売れるのか、鮮度劣化はどうなのか、など、不安はありますが、加古川の工場に設備を導入して、今、実験を始めているところです。

手作りの食事の必要性や楽しさを知ってほしい

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ターゲット客と価格のバランスについて、ABC Cooking Studioでは、どのように考えていますか。

志村:当社では子供向けの教室を9カ所、運営していますが、ここについては大人向けの教室と比べ、やや高めの料金体系をとっています。これは、子供たちには、より良い食材を使った、本当においしいものを食べてほしいからです。

現代の子供というのは総じて間食が多く、いつもおなかがいっぱいです。そして、食べることに飽きてしまっています。そういうことを少しずつでも変えていきたい。

難しいのは、より良い食材を一定規模で手に入れる方法論がないことです。例えば、大人向けの教室では1つのスタジオが1日100個のタマネギを使用します。同程度のものを安定的に買い、全教室で使おうとすると、(農協などから)一括仕入れにせざるを得ません。ですから今後は、地産池消を念頭に置き、地域ごとの仕入れや、これに伴い、教室ごとにカスタマイズしたメニューの開発などもしていかなければいけないと考えています。

マーケットにおいて、競合と明確に差異化するために、やっていらっしゃることはありますか

高島:私が「自然食品の宅配サービスをやっています」と説明すると、「ニッチで儲かりそうですね」と言われることが多いのです。でも、安全・安心な食べ物が「ニッチ」って、おかしいじゃないですか。私は、今はニッチと言われてしまう、このマーケットを「マス」に転換していきたいのです。

業界内では「らでぃっしゅぼーや」と比較されることが多いのですが、当社の売り上げは36億円で、らでぃっしゅぼーやは200億円です。私は、(足し合わせても数百億円という規模の)この小さなシェアを奪い合う気はなく、食品スーパーを競争相手と思ってやっています。

安全性については、相当の配慮をしています。「自称・安全です」では仕方ありませんので、外部識者で構成する委員会を作り、彼らが認めたものしか売らないということ。それから、お客様から送られてくるメッセージに必ず返事をするということをやってきました。

ABC Cooking Studioは、どうでしょう。他社が真似してくるのではないですか。

志村:そうですね。料理教室というのは元々は花嫁修業の場だったので、「カツオと昆布でしっかりダシを引きましょう」というところから始まるのですが、それに対して、うちは「ダシなんか、市販のダシで十分」ということを最初から言ってきました。忙しいOLさんがお客様となるので、「それより、まず、自分で作るっていうことが大事だよね」と。そういう勇気を持ってきたのが当社です。

見かけで言えば、例えば教室を全面ガラス張りにしていることが他社との違いでしょうか。「日経トレンディ」という雑誌にも紹介いただいたのですが、「ガラス張りのビジネス」というのは、うちが始めたことなんです。

ガラス張りというのは、お客が満足していないと、もろバレですから、怖いことですよね。

志村:そうですね。ABC Cooking Studioの誇りは、以前は生徒として参加していた人が、講師になってくれたりしていることです。彼女たちは、自分が生徒のときに、「こういうことはしてほしくなかった」ということを、きちんと覚えていて、より良いサービス追求に励んでくれる。今では、そうした講師やマネジャーのカラーが店舗ごとに出るようになってきており、そこは敢えてマニュアルで縛らずにいます。これからは、そうしたことが大切かな、と。

最後に皆さんから、1人1人の消費者に対して警告でもプロモーションでも、何でもいいのでメッセージをお願いします。

志村:手作りの食事の必要性や楽しさを知っていただければと思います。例えば男性の方でも料理される方はいらっしゃると思いますが、自分で毎日作って毎日食べるというのは難しい時代ですよね。でも1週間に1回でもいいので、自分で料理を作るということをやってみていただければと思います。

高島:今、トウモロコシがおいしい季節(編集部注:講演当時)なんです。トップページから3クリックぐらいで購入できますので、お試しください(笑)。

それはともかく、今は、作り手と買い手の距離が限界まで離れているのが最大の問題なんです。例えば、皆さんが今日、食べている野菜が10年後も同じように食べられるかというと、農家では凄い勢いで高齢化が進んでいるため、そう上手くはいかないと思う。そうした情報をきちんと伝えていくということを、私たちはやっていきたいと思います。

西川:世界の食料供給の情勢を踏まえ、今後、食べる物の価格が下がるということは、あり得ないと思っています。マスコミの言うことに惑わされず、本当に安全でおいしいものを食べようと思うと、それなりのコストがかかるんだということを、是非、皆さん自身には知っていていただきたいと思います。

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