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数字力入門(4/4) −グラフを使って、言いたいことを""翻訳する""

投稿日:2014/09/01更新日:2019/04/09

前回までの内容を振り返ってみましょう。

1.数字力とは「言いたいことをグラフや表に"翻訳する力"とグラフや表から言いたいことを"解釈する力"」のこと。ビジネスでは実は後者の解釈力以上に、前者の翻訳力が大切。

 

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2.分析の基本的は「比較」

3.「目」は強力な分析ツール。グラフを使って「目で見て」比較することが大切。

ということを一緒に見てきました。

最終回の今回は、「言いたいこと」をグラフに翻訳するためのヒントをまとめたいと思います。

グラフにはみなさんが「言いたいこと」の背後にあるロジック(論理)を織り込む必要があります。ロジックがなければ、「ただの思い込み」や「主観的な意見」と思われてしまいます。だからと言って、難しく考える必要はありません。これからご紹介するステップを踏めば、自然とロジックが生まれてきます。

どのようなステップで考えればいいのか

グラフにするステップはとても簡単。以下の3ステップです。

 

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まず大切なのは、本格的にデータ収集に取りかかる前に、手元にある情報からグラフを使ってそもそも「何を言いたいのか」を最初に考えることです。「言いたいことは何か?」をまずしっかり固めることから始めましょう。その際に大切なことは、後からグラフに翻訳しやすいように言いたいことは、「何を比較対象としているのか?」をあらかじめ明確にしておくことが大切です。分析の基本は「比較」でしたね。

ビジネスシーンでは、日常的に例えば「大きなインパクトがある」や「非常に効果がある」といった表現をよく使います。しかし、分析の視点からみると、いずれも「比較対象」があってこそ、初めて言えることなのです。「言いたいこと」を言葉で表現する際、例えば「〜に比べて大きい」「〜より効果がある」といった形で「比較対象」を常に意識するようにしましょう。

どのようなグラフを選べば良いのか

「言いたいこと」と「比較対象」が明確になれば、ゴールまであと一歩です。下の表は「比較対象」別によく使われるグラフをまとめたものです。この表を参考に、後はどのグラフを使って「言いたいこと」を表現すればいいかを考えるだけです。日本語を英語に翻訳するには、何千語という単語を覚える必要がありますが、数字の言葉であるグラフはとても単純。下記の表に示すとおり、使う単語は基本的に点、線、横棒、縦棒、パイの5種類のみです。

 

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前回、「グラフの王様」として光をあてた散布図は、2つのデータの比較を「相関」という視点で捉え、「点」で表現したものであることが表からわかりますね。

今日から数字の言葉であるグラフを使って、「言いたいこと」を表現するトレーニングを始めてみましょう。その際には、ご紹介した3ステップを忘れずに。「言いたいことを」明らかにして、「何を比較対象とするのか」を決め、最後に「グラフを選択」する。分析の基本は、「比較」です!

  • 鈴木 健一

    グロービスAI経営教育研究所 所長/グロービス経営大学院 教員

    東京大学大学院工学系研究科修了、米国シカゴ大学経営大学院修士課程修了
    野村総合研究所を経た後、A.T.カーニーにてマネージャーとして経営コンサルティング業務に従事。メーカー、通信事業者の新規事業戦略、マーケティング戦略、オペレーション戦略などの分野で幅広いコンサルティング経験を有する。グロービスでは2006年の大学院設置認可と開学、さらに2008年の学校法人設立など、開学から2016年3月まで10年にわたり事務局長として大学院運営にたずさわってきた。現在は専ら教員として、ビジネス・アナリティクス、クリティカルシンキングをはじめとする論理思考系科目の科目開発、授業を担当するほか、2017年2月より新設したグロービスAI経営教育研究所(GAiMERi)の所長としてAIの経営教育への応用について研究開発を進めている。

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