クリティカル・シンキングとは、なんでしょうか。グロービス経営大学院では「経験や直感だけに頼らず、客観的な視点で分析し、問題を解決する力。客観的な視点で考えた内容を周囲の人に納得感のあるかたちで伝える力」と定義しています(より詳しい解説はこちら:【超図解】クリティカル・シンキングとは)。
コロナ禍に代表される不確実性や複雑性が増しつづける現在に、ますます重要になるクリティカル・シンキングのスキル。どうすればクリティカル・シンキングのスキルを身につけ、仕事に活かすことができるのでしょうか?グロービスの「クリティカル・シンキング」講座ほかで登壇し、思考領域の責任者でもある岡重文に、クリティカル・シンキングを学べるおすすめの本を聞きました。
『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』
「伝える」のではなく、「伝わる」ことが大事!自分目線ではなく、相手目線で考える。「コミュニケーションは、相手が決める」という王道を下敷きにして展開されています。
「伝え方がうまい人は相手のことを考えられる<やさしい人>なんだと思っています」
そんな世界観をもって出版に関わる仕事をされている方が著者である、という点も納得感を高めてくれます。「伝わる構造」と「伝わる技術」を理解したい方にお勧めの本です。
『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』
著:柿内 尚文 発行日:2021/12/21 価格:1,540円 発行元:かんき出版
『「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問』
具体化とは「逃げ道をなくす」こと、「違いを明確にする」こと……。
抽象化とは「一言で表現する」こと、「都合の良いように切り取る」こと……。
他にも、具体化と抽象化、2つの行為の意味合いが活用方法と共に紹介されています。具体と抽象という考え方だけで、身の回りに起きている多くのことが説明できることにきっと驚かれるでしょう。
本書からの引用になりますが、「問題には正解があり、知識量のみが優劣を決めるという価値観から抜け出して、具体と抽象の往復によって<自分なりの解>を見つける」ための本です。
『「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問』
著:細谷 功 発行日:2020/3/19 価格:1,133円 発行元:PHP研究所
『ロジカル・シンキング』
タイトルは、ロジカル・シンキングですが、コミュニケーションに重点が置かれた内容です。
論理的に伝えるための前段として、論理的に考えを整理する必要があります。本書ではこの「論理的に思考を整理する技術」と共に「論理的に構成する技術」が学べます。
ビジネスシーンで起こり得るリアリティのある状況が紹介され、その状況下において、「何を」「どう考えればよいのか」が具体的にイメージできます。「論理的な伝え手」になれる本です。
『ロジカル・シンキング』
著:照屋 華子、岡田 恵子 発行日:2001/4/1 価格:2,420円 発行元:東洋経済新報社
※知見録Instagramでもこちらの書籍紹介を掲載しています。是非ご覧ください!
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