「日本一グリーンなフェス」を参加者と共に作り上げる――変革に挑むプロデューサーたちに聞く、LuckyFesの舞台裏

グロービス経営大学院 学長 兼 茨城放送オーナーの堀 義人が総合プロデューサーを務める新たな大型フェス、Lucky FM Green Festival(LuckyFes)。「音楽と食とアートの祭典」として今月7月23日(土)、24日(日)、茨城県の国営ひたち海浜公園での開催に向け、急ピッチで準備が進められている。実務家たちはどのような想いでこのフェスの準備に取り組んでいるのだろうか。今回は環境に配慮したLuckyFesの実現を担う、グリーン担当の山中礼二氏に聞いた。

Q.LuckyFesの「グリーン」というコンセプトについて詳しく教えてください。

フェスの新しい概念を作り出したいという、代表の堀の思いが根底にあります。国営ひたち海浜公園の緑の中で、環境に徹底的に配慮した新しいフェスを作りたいという意味で、Lucky FM Green Festivalと命名したグリーンなフェスを実現することにしました。

ヒントになったのはオランダのフェス、DGTLです。このフェスは「家で寝転んで映画を見るよりも、参加した方がCO2排出量が低い」状態にまで環境負荷を限りなく抑える取り組みをしているそうです。LuckyFesもこれに続けと、booost technologiesと共にグリーンなイベントとしての検討を始めました。同社はグロービス・キャピタル・パートナーズの投資先で、CO2排出量の計測・可視化などを行うプラットフォームを提供し、脱炭素活動を支援する企業です。彼らと共に検討する中で「バイオ燃料」「オフセット」「ごみの分別・リサイクル」「地産地消」「植林」という5つのキーワードと施策が見えてきました。その実現に向け、企業や地域と協業しながら取り組みを進めています。

≪参考≫
 「GX」の壁を乗り越える プライム上場企業「脱炭素」最前線
 LuckyFesは日本で最もグリーンなフェス〜「おうちにいるよりもフェスに行くほうが環境にやさしい」を実現へ

Q.具体的にはどういった取り組みや連携を行っているのでしょうか。

まず大きな課題が電力です。フェスとなるとどうしても大量の電気が必要です。通常は化石燃料を焚いて電力供給していくわけですが、ここをどう賄うかと思い悩むことになりました。調査を進めていく中で、茨城県の牛久市が使用済みの食用油を資源として回収し、バイオディーゼル燃料を製造していることがわかったんです。これはと思いお声がけして、LuckyFes当日の電力として利用させていただくことになりました。

次にゴミの問題です。人が集まってのイベントとなると、同時に大量のゴミが残ります。そこで協力しているのが食品容器メーカーであるエフピコです。LuckyFesで出たPETボトルは回収後、同社の茨城県八千代町の工場で食品トレーとしてリサイクルされます。また、フェスに出店するお店でもエフピコ製のトレーや食器を使うことを推奨しています。

しかし、どれだけ気遣ってもCO2は排出されてしまう。そこで協力しているのが森未来です。この会社は私が所属するKIBOW社会投資ファンドの投資先で、LuckyFesの参加費の一部は同社が関わる茨城県内での造林事業に使用される予定です。樹木の生長を促進することでCO2の吸収量を増やし、カーボンニュートラル、そしてカーボンネガティブの実現が出来ればと考えています。

Q.LuckyFesをどのようなイベントにしたいとお考えですか。

今後環境にやさしいフェスやイベントが広がるきっかけになればと思っています。フェスで言えばこれまでもソーラー電力を活用したり、ゴミのリサイクルに積極的に取り組んだりという素晴らしい事例があります。私たちはそこからも学びを得つつ、LuckyFesを「日本で最もグリーンなフェス」にしたいとも思っています。これは主催者の努力だけではとうてい実現できません。だからこそ参加者の方々には、例えばペットボトルのリサイクルにもご協力いただきながら、一緒に新たなムーブメントを作っていると思っていただきたい。自分がこの環境に対してポジティブなイベントを作り上げた一員であることを誇りに思い、周囲に自慢もしていただきたいと願っています。そんな皆さんの思いや行動が、LuckyFesを環境へポジティブな影響を与えるフェスとしてエポックメイキングなものにし、新しいやり方が広がっていくきっかけになるのではないでしょうか。

LuckyFMでは、7月23-24日にLuckyFM Green Festivalを国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)で開催します。チケット絶賛発売中です。

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