主体的に生きる女性が増えることが真の「女性活躍推進」を導く――女性史月間に寄せて#1

3/8は国連によって定められた国際女性デーです。1908年にニューヨークで行われた女性の労働条件の改善と参政権を求めたデモを起源としたこの記念日は、女性の生き方を考えるきっかけとなっており、諸外国では3月を「女性史月間」と定めています。

日本のビジネス環境における男女平等は、進んではいる一方、まだ途上にあります。現在、女性が直面している最大の課題や、それを克服するためにはどんなことが必要でしょうか。グロービス・マネジメント・スクールやグロービス経営大学院の女性講師に連載で話をきいていきます。第1回はグロービス・マネジメント・スクールでクリティカル・シンキングファシリテーション&ネゴシエーションを教える石井 由香梨です。

※本稿は、以下GLOBIS Insights掲載の記事をもとにしています。
 <Japanese Women in Business: How to Advance Your Career Despite Inequality

主体的に動き、自分の意志に基づいて動ける環境をつく

今、日本では「女性活躍推進」が社会的ムーブメントとなっています。それが我々女性に活躍の場を広げてくれたことは紛れもない事実です。一方で、弊害のない推進施策など存在しないことにも留意する必要があります。

その弊害の一例として、女性個々人の志向に細やかに目を向けられることなく「一般的に、女性はより仕事で活躍できる場を求めている」という前提で、活躍を望む/望まないの中にも更に多様な考えがあることを考慮せず議論が進められる傾向が挙げられます。共感性、協調性が強い方であれば、社会の期待を感じ、自分の意思に反して期待に応えるかもしれません。

社会が大きく変わる時には、得られる果実もありますが痛みも伴います。
だからこそ、機会を得ている女性の皆さんは、社会のムーブメントにのまれるのではなく、この波をうまく利用してみてはどうでしょうか。具体的に言えば、周りを巻き込みながら自分の意思に基づいて動ける環境を自ら創り上げるということです。

そのためには一体何をすればよいのでしょうか。色々なやり方があるかと思いますが、私が考える3ステップをお示しします。

【Step1:自分の価値観を内観し、人生の軸を定める】

どのような生き方を望んでいるのか?をあなた自身に問いかけることがスタートラインです。その答えは自分の中にしかないので、周りの声に振り回されることなく、自らを徹底的に内観してください。ライフコーチをつけるもよし、色々な人と対話するもよし、読書をするもよし、行ったことのない場所に足を運ぶも良し。自分の心に様々な刺激を入れながら、まだ見ぬ自分の人生の軸探しの旅をしてみてください。その旅は一生続くものであり、すぐにピンと来ないかもしれませんが、自分自身に好奇心を向けて、旅を続けることが重要です。

【Step2:自分の軸に沿って、学びを深める】

主体的に生きる、つまり自分の軸に従って生きることは簡単なことではなく、時にストレッチを要します。だからこそ、軸に沿った学びに投資をすることは、きっと将来大きなリターンとなることでしょう。加えて、学びの過程でさらに自分の軸が太くなったり、想像もしなかった方向に伸びて行ったりすることもあるかもしれません。
ここで大事なことは学ばない理由を探さないこと。お金がない、時間がない、を言い出したら、いつまでたってもなにも始まらない。主体的に生きるための投資をすることに、あなたがあなた自身に許可を出してあげてください。

【Step3:自分の軸を周囲に伝え、応援者を見つける】

自分の軸を見つけ、その実現のために学びの努力を惜しまない人には、必ず応援者が現れます。自分がどう生きたいのか、周囲の人に粘り強く伝え、その実現のために周りを巻き込み、支援を得ましょう。周りとは会社の上司、同僚、家族、友人などを指します。
人は一人で夢を成し遂げられるわけではありません。周りの人の助けが必要です。時に周りの理解が得られずに孤独を感じることがあるかもしれませんが、意思を持つ人にはいつか助けてくれるright personが現れます。そして成長を遂げたあなたは、気が付いたら周りの人の支援者になっていることでしょう。

真に主体的に生きる女性が増え続ければ、本当の意味での多様性を認め、それぞれの違い(個性)を生かす社会が実現するのではないでしょうか。違いは、今までの社会の流れを大きく変える力になります。ひとりひとりが違いを楽しみ、成長し続け、それが社会の貢献に繋がる、そんなうねりを私たちで創り出しましょう!

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