マインドフルネス瞑想でストレスに対処する―「私≠悩む人」から「私=悩みを観察する人」へ

マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれの無い状態で、ただ観ること」です。それを実施するのがマインドフルネス瞑想です。マインドフルネス瞑想は、他の瞑想や禅などとは異なり、生活全てが瞑想になり得ます。自分のしていることに意図的に意識を向け、ジャッジをせずに自分を観察することでマインドフルネス瞑想になります。自分の心を守るためにやってみてはいかがでしょうか。

トラウマに対処するマインドフルネス瞑想

ここ2年、コロナなどの外出禁止、蔓延防止などで多くの人がストレスを貯めています。孤独を深める人がいる一方で、家族の距離や密度が近くなり過ぎたが故のイライラや不安の増加も、子どもの不登校の激増などのデータからも見て取れます。コロナ禍では、できうる対策は取った上で、必要以上の心配はなるべくしないことです。しかし、いくら頭でそうしようと意図してもなかなかうまくいきません。この間のコロナパンデミックは社会全体がトラウマに遭遇したとも考えられます。トラウマは脳の中の一番古い層=脳幹や大脳辺縁系に刻み込まれるので、大脳皮質=理性=認知では対応が難しいのです。トラウマ・カウンセリングの基本は、安全基地の確保と身体からのアプローチですが、コロナ対応にも当然当てはまります。

トラウマ・カウンセリングの基本

そこで、一番効果的だと考えられるのが、身体からのアプローチがメインになるマインドフルネスです。

繰り返しになりますが、マインドフルネスとは「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれの無い状態で、ただ観ること」です。ポイントは、取り戻せない過去への後悔とやってこないかもしれない未来への不安に行きがちな心に翻弄されないために、今ここでの体験に意識的意図的に焦点を当て続けること。そしてその際反応として表れてくる思考や感情をジャッジせず、ひたすら観察すること。つまり仏教心理学でいう、「私=悩む人」ではなく、「私=悩みを観察する人」という説明が分かりやすいです。必要のない過剰な心配事から解放されて、今ここをクリエイティブに楽しく生きる道が開けるのです。

マインドフルネスで「私」の認識が変わる

マインドフルネス瞑想法のやり方

今回は、マインドフルネスの基礎ワークを紹介します。

<マインドフルネス瞑想法>

椅子に楽に坐って呼吸に意識を集中します。段々とお腹が呼吸と一体となる感覚を意識するとうまくいきます。最初は雑念が出てきてもOKです。座禅と違って、雑念をなくそう、無になろうとしてはいけません。むしろ雑念大歓迎です。

1)床、または椅子に坐る(背筋を伸ばし、肩の力を抜く)目は閉じてもよい。

2)呼吸にあわせて、お腹が膨らんだり、へこんだりするのを意識し、腹部に意識を集中する。自分の呼吸の波乗りをしているように、呼吸のすべての瞬間に意識を集中する。

3)呼吸からの意識が離れたことに気づいたら、その度に注意をそらせたものは何かを確認し、ジャッジしないで、静かに腹部に意識を戻し、呼吸を感じる。どんなことに気をとられても、何度でも注意を呼吸に戻す。

雑念に気づくトレーニングでもあるので、雑念大歓迎。どんな雑念が飛び出してくるか? よーく見てみよう。ただし気づいた時点でジャッジしないで、すぐにお腹の膨らみ、へこみの身体感覚に戻ります。

マインドフルネスの基本は、呼吸に意識を向け続けることですが、別に呼吸でなくてもいいのです。身体の動きでもいいし、自分の内部の音でも外部の音でもいい。今ここでの体験に意識を向け続けることで、さまよい荒れ狂いがちな思考や感情を鎮める、または心を見つめることで問題と距離を取ることが目的だからです。心が騒がしすぎたり、怒りやイライラなど強い感情がある場合、呼吸に意識を向け続けるのはなかなか難しいでしょう。

そんな時は、座っていないで動きながら瞑想しましょう。マインドフルネスが他の瞑想と異なるのは、歩くのも瞑想、家事も瞑想と生活全てを瞑想にできることです。テレワークや職場での仕事の合間に一息つきたい場合は、自分の動きに注目するマインドフルネスが効果を発揮するでしょう。

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