和太鼓の勇猛な大音響が、世界中から結集した16人の若き棋士たちを迎え、第3回グロービス杯世界囲碁U-20の幕が開けた。決戦前夜、4月21日(木)夜に開催された歓迎レセプション/対戦組み合わせ抽選会場には、和太鼓が鳴り終わった後でさえもピリピリとした張り詰めた空気が流れていた。
今大会の焦点はずばり、「日本代表の雪辱なるか」である。
2014年の第1回大会では、一力遼七段(当時16歳)が下馬評を覆す大健闘で中国・韓国代表を制して優勝。さらに、許家元二段(当時16歳)が準優勝という日本代表アベック入賞という快挙を果たした。これが中韓勢の闘争心に火を点けた。2015年の第2回大会に送り込まれた中韓精鋭は1~3位をやすやすと奪還。その底力を見せつけたのである。
4月21日(木)夜に開催された歓迎レセプション+対戦組み合わせ抽選会の冒頭で、協賛社グロービスの堀義人は「ここに集まった16名の棋士の皆さんの健闘を祈る。このグロービス杯で、大きなドラマが生まれることを期待している」と檄を飛ばした。
激戦の3日間は、ニコニコ生放送でネット中継される(4月22日、23日、24日)。また、4月24日(日)午後1時からの決勝戦の大盤解説会(解説:王銘エン九段、聞き手:万波奈穂三段)は一般参加も可能となっている(申し込みはこちら)。
第3回 グロービス杯 世界囲碁U-20 開催概要
■主催
公益財団法人 日本棋院
■協賛
株式会社グロービス
■概要
20歳未満の棋士およびアマチュア選手による世界大会。本戦16名による勝ち抜きトーナメント戦を実施し、U-20世界チャンピオンを決定する。
■出場資格
開催年の1月1日現在で20歳に満たない者。日本代表は同日時点でプロであること。
■対局規定
・全互先 先番6目半コミ出し
・持ち時間:初手から1手30秒、
途中1分単位で合計10回の考慮時間(NHK杯方式)あり
・遅刻は時間が切れた時点で不戦敗とする
■賞金
優勝 300万円、準優勝 50万円、3位 20万円
■日程 (ニコニコ生放送が全セッションをネット中継します)
4月21日(木) 各国入国 18:00〜歓迎レセプション、抽選
4月22日(金) 10:00~本戦第1局 13:00~本戦第2局
4月23日(土) 10:00~本戦第3局 13:00~準々決勝
4月24日(日) 10:00~準決勝 13:00~決勝、3位決定戦 大盤解説会、表彰式
■対局地
グロービス (東京都千代田区二番町5-1)
■出場選手(16名)
[日本代表]
一力 遼(ICHIRIKI Ryo) 七段 (18歳) ・・・ 第1回優勝
孫 喆(SON Makoto) 四段(20歳)
許 家元(KYO Kagen) 三段(18歳)・・・第2回準優勝
六浦 雄太(MUTSUURA Yuta) 二段(16歳)
芝野 虎丸(SHIBANO Toramaru) 二段(16歳)
大西 竜平(ONISHI Ryuhei) 初段(16歳)
[中国代表]
范 蘊若(FAN Yunruo) 四段(20歳)
楊 鼎新(YANG Dingxin) 三段(17歳)
李 欽誠(LI Qinchen) 初段(17歳)
[韓国代表]
李 東勲(LEE Donghun) 五段(18歳)
申 真諝(SHIN Jinseo) 五段(16歳)
卞 相壹(BYEON Sangil) 四段(19歳)
[中華台北代表]
林 士勛(LIN Shih-Hsun) 五段(18歳)
[北米代表]
ジャスティン・チン(JUSTIN Ching) アマ7段(アメリカ、14歳)
[アジア・オセアニア代表]
クリット・ジャムカチョルンカイット(KRIT Jamkachornkiat) アマ7段 (タイ、20歳)
[欧州代表]
グリゴリー・フィオニン(GRIGORII Fionin) アマ7段(ロシア、17歳)
■賞金
優勝賞金 300万円、準優勝 50万円、3位 20万円
■ウェブサイト
日本棋院
グロービス
大盤解説会(4月24日) 応募フォーム(締切:4月22日17時)