G1カレッジ2015
第3部 分科会B「リーダーを育てる教育とはなにか」
人はリーダーに生まれるのではなく、自らの行動の中でリーダーになる。挑戦と行動を繰り返す中で、リーダーとしての視座と力を身につけていくために、どのようにすればよいのだろうか。リーダーを生み出すために、教育の果たす役割とはなにか。教育界の第一線で人づくりに取り組んできた4人のパネリストを迎え、リーダーシップを陶冶するための方法論を議論する(肩書きは2015年11月23日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
小林氏: では早速ですけども、「リーダーを育てる教育とは何か」というテーマですので、まずは乙武さんのほうから、リーダーに必要な資質をあえてひとつかふたつあげるとしたら何かということを、お三方からいただけますでしょうか。
乙武氏: リーダーの資質ということなんですけれども、色んな要素があるとは思います。他の点に関してはパネリストの皆さんがおっしゃると思うので、私ならではの観点でお話しすると、やはり多様性というものを挙げたいなと思っています。例えば、10人の組織がいたとします。10人もいれば、色んな人がいます。8人は、とっても「使いやすい人」だとしますよね。2人はとっても「扱いにくい人」だったとします。さあ皆さん、リーダーとしてどうします?その8人を中心に、もう2人は戦力外としてすすめていくのか、それともその扱いにくい2人もなんとか戦力として貢献できるような形を考えて組織をすすめていくのか。どちらがリーダーとして優れていると思いますか?前者だと思う人?後者だと思う人?(会場挙手)それ当然ですよね。それが多様性というものだと思うんです。こういう枠じゃないと認めないよ、こういう人間じゃないと使わないよという固定概念、自分の中の価値に従ってのみすすめていくと、多様性というものは失われます。当然、排除される人間が出てきます。それでは組織は活性化しない。なので、自分とは違う考えであったり、自分のすすめ方とは異なる人間もうまくコミットしてもらい、機能させるにはどうしたら良いんだろうという観点が必要。これが私は多様性であり、リーダーに欠かせない資質のうちのひとつかなというふうに思っています。(この続きは動画でご覧ください)