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現場に問題解決力を持たせ 急速な市場変化に対処せよ

投稿日:2006/09/14更新日:2019/04/09

問題解決力のニーズ急増競争環境の変化が背景に

少し前ならば、組織の問題を解決するのは、ごく一部のトップの仕事だった。しかし昨今では、現場レベルにまで、問題解決力を持った人間が求められている。競争環境や顧客の急速な変化に対応するためには、組織全体はもとより、現場でのスピーディな問題解決が必要だからだ。

こうした意識は、グロービスが提供しているマネジメント教育に対する顧客の要望にも見て取れる。企業の問題意識を表すキーワードとして、「現場力」「職場力」「巻き込み力」「変革リーダー」などが多く聞かれるようになった。また、「リーダーシップ」「問題解決」といった領域に対する要望が、「マーケティング」「ファイナンス」といった経営のサイエンスのインプット以上に急増している。特に「問題解決」に関する需要の急増は爆発的でさえある。企業間の競争が、どういった戦略を取るのかというレベルから、「組織として変化に対して俊敏に対応する力」「対応を組織として徹底的に実行する力」の差になってきているためだ。

「問題解決力」に対するニーズは極めて高い一方、「学んで理解したつもりだが、実際の仕事の中ではなかなか使えていない。また自分だけが学んでも、周囲に理解してもらえない」という声もよく聞く。そこでこの「問題解決の肝」では、5回にわたり「組織の問題解決力を高めるためのポイント」を考えてゆく。まず本稿で全体像を示し、次いで個人レベルでの問題解決の肝を考える。そして最後に、それを組織において展開していく上での肝について考えていきたい。

4つのステップを意識しながら思考する

問題解決の基本的な考え方とは、「What→Where→Why→How」の順番で考えることだ。このステップ自体は極めて単純なものだが、実際に使いこなすのは難しい。特に肝となるポイントは前半(What、Where)である。多くの場合、相当に意識していないとWhat、Whereを考える前に Why? How?に飛んでしまう。「何が問題か?を明確にする」「どこが問題か?を特定する」「なぜそうなっているか?を明らかにする」「どうすればよいか?を考える」というステップを意識し、自分の思考をチェックしながら考えることが必要だ。

そして原因は何かを掴む前に、経験的、直感的に「なんとなくここが問題・原因だ、だからこうすればよいだろう」と考え、的外れな対策を打っても成果は上がらない。「決め打ち&対策ありき」では、悩みを一段と深めてしまうだけだ。

次回は、「問題意識を明確化する(What)」について取り上げる。例えば「営業部門と開発部門のコミュニケーションが悪いケース」を考えてみよう。この「漠然とした悩み」は、どうすれば「明確な問題」になりうるのだろうか?

  • 吉田 素文

    グロービス経営大学院 教員

    立教大学大学院文学研究科教育学専攻修士課程修了。ロンドン・ビジネススクールSEP(Senior Executive Program)修了。大手私鉄会社を経て現職。グロービスでは、ケースメソッド等インタラクティブな経営教育の方法論を専門とし、多数の質の高い講師・クラスを創出。論理思考・問題解決・コミュニケーション・経営戦略・リーダーシップ・アカウンティング・組織論等の経営の広範な領域においてのコンセプト・プログラム・コンテンツ開発多数。グロービス経営大学院での講義の他、企業での経営者育成、シニアマネジメント向けプログラムの設計、および企業の実際の戦略・組織課題を扱うセッションの講師を多数務める。著書に『ファシリテーションの教科書』(東洋経済新報社)がある。

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