今からダボス会議の開会式が始まる。演台には、シュワブ氏が立ち、ソファーにはウェルカムスピーチをするスイスのディディエ・ブルカルテル大統領が座っている。
開会式での安倍総理のスピーチが始まった。アベノミクスの説明からだ。表情がとても良い。日本人として誇りに思う。
安倍総理がスピーチを終えて、今から対談だ。早速、靖国神社訪問の質問からだ。
「靖国神社に関して誤解が多いので、説明したい。明治維新そして第一世界大戦、更には世界中の戦争で亡くなられた人々も祀られている。国家のために命を捧げた方に祈りを捧げるのは当然の事だと思う。そこで、不戦の誓いをしてきた。中国と韓国との関係を良くしたい」(安倍総理)。
財政危機に関して。「一時期38兆円にまで下がっていた税収も50兆円まで増えた。消費税も上げていく。プライマリーバランスを早い段階で達成したい」(安倍総理)。
「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本が活力を示すことにより、東日本大震災でサポートしてくれた方々に恩返しをしたい。2017年にはスポーツ・ダボスが成功するように努力したい」(安倍総理)。
安倍総理のスピーチが終わった。総理とシュワブ氏が握手をした後に、真っ先に僕のところに来て握手してくれたのが、とても嬉しかった。会場の反応はとても良かった。「Brilliant」、「あんなに力強いとは驚きだ」、「日本に期待大」。
今までのダボス会議でのスピーチは、メルケル氏はドイツ語で、サルコジ氏はフランス語で、プーチン氏はロシア語で、温家宝氏は中国語でやってきた。英語を母国語としないG8の首脳で、英語でこれだけ堂々とスピーチをしたのは、僕の記憶では初めてだ。この英語でのスピーチへの評価も高かった。
甘利大臣、下村大臣、山本大臣を送り出して、安倍総理にも挨拶をして、メイン会場を後にする。これからハーバード・ナイトに行き、欧州トップのVCリーダーと情報交換する。夜9時からはワインの集いに参加し、その後フォーブズのレセプションだ。ダボスの夜は長い。
安倍総理のスピーチの後、ダボスの街中に繰り出した。会う人会う人が、総理のスピーチを絶賛していた。「力強い」、「コミットメントを感じる」、「日本に投資をする気になった」、「近いうちに日本に行くよ」、「僕が日本人だったら、とても誇りに思うだろうよ」等。海外トップは、気概を見る。
世界を再構築する:日本の視点 安倍総理 @AbeShinzo
http://wef.ch/53494
https://pic.twitter.com/TSH9btVjMT
ダボス会議でとても高い評価を受けたスピーチはウォール・ストリート・ジャーナルでも紹介されている。日本人として誇りに思った。
安倍首相、持続的な経済成長への決意表明―ダボス会議で基調講演
中国を暗に批判したくだりは、とても迫力があった。
往来の自由は確保されるべき=安倍首相、ダボスで中国けん制
ぜひ動画で安倍総理のスピーチを視てみてください。プレゼンの見本になると思います。
http://www.weforum.org/sessions/summary/reshaping-world-vision-japan
日本人として、とても誇りに思える一日だった。安倍総理のスピーチの後は気分がとても良く、勇気とエネルギーをもらった気分だ。僕も勇気を持ち、やるべきことをしっかりとやる決意をした。
2014年1月23日
ダボスのホテルにて執筆
堀義人