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ユーラシア大陸横断ツアー2012~3)イスタンブールからチューリッヒの風景

投稿日:2012/06/11更新日:2024/11/27

(Twitterで呟いたものに加筆修正して、コラム化しました。勢いを大切にするために、その時の感覚のまま、文章を残しています)

今、イスタンブール。本日、この地で「世界成長企業」のサミットが開かれる。僕は、そのサミットでディスカッション・リーダーを務めることになっている。天気は、快晴。モスクの上に昇る朝陽が、眩しい。

イスタンブール行きのフライトの中での出来事。「あれ、丸い電球だな」、と思ったらまん丸のお月様だった。小さい窓から間近に、まん丸の満月が見えた。明るさ、大きさが、半端ではない。見とれているうちに機体が旋回した。すると眼下に、朝焼けに映える地中海と、イスタンブールの街が見えた。

ホテルの窓から見下ろす。ボスポラス海峡をひっきりなしに、船が縦横に通過する。外のプールで一泳ぎした。背泳ぎで泳ぐと、強い陽射しでゴーグルがキラキラと光る。プールの水辺に、小鳥が二羽挨拶に来た。プールの周りには、花の垣根。ここは、南国の楽園かと見間違える。さあて、一泳ぎし、仕事も終えたので、今からサミットだ。

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ランチタイムから始まった、世界の成長企業サミットの途中で18時前にサミットに出席した友達に別れを告げ、渋々席を立つ。ホテルの最上階の会場を出て、イスタンブールの景色を一瞬楽しむ。ヨーロッパ側から、ブルーモスク、トプカプ宮殿を眼下に見下ろし、ボスポラス海峡を挟んで、アジアを臨む。そして、今空港へ向かう車の中だ。

結局イスタンブールには一泊もしなかった。ここに来るのは12年ぶり。前来た時に主要な観光を済ませていた。今ではトルコは、この地域の中心的な位置付けになりつつある。トルコ人との会話から、その成長ぶりを感じ取ることができた。会議の参加者も中東、欧州からが多い。アジア・ヨーロッパの交差点という地の利をうまく活かしている。

チューリッヒ到着。現地時間、夜11時。時差ぼけは、あまり感じない。タイが2時間時差。トルコ6時間、スイス7時間と徐々に西へと移動しているからだろうか。北にも移動しているので、どんどん涼しくなっている事も実感できる。明日からはコンファレンスではなく、投資家に会う旅だ。頭を切り替えて臨もう。

チューリッヒの投資家とのアポを終え、時間があったので、チューリッヒ美術館へと向かった。ムンク、ゴーギャン、マティス、マネ、シャガールやロダンの絵や彫刻が充実していた。スイスの画家ホドラーに関心を持ち、ピカソの絵の前で唸る。「これぐらい吹っ飛んだ表現をしてみたいものだ。まだまだだな」と。

僕ら、ビジネスパーソンは、アーティストと違い、絵や音楽では表現できない。その代わり、自らの人生そのものが、「作品」となる。ありきたりの「作品」を描くよりも、誰もが考えたことも無い、ハチャメチャで吹っ飛んだ作品を描きたいものだ。ピカソの絵は僕に、「まだまだだね」と訴えかけてくる。

チューリッヒ空港で待ちぼうけ。本来のフライトは、ストライキで機体が到着せずでキャンセル。違う機体を使い、3時間後に出発予定だ。こういうトラブルも慣れっこだ。今から、同行の仲間と空港で飲み会でもしようかな。

2012年6月8日

ヒースロー空港のラウンジにてTwitterに加筆修正して完成

堀義人

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