キャンペーン終了まで

割引情報をチェック!

読書の秋にオススメ「今、気になるビジネス書」5選 2019

投稿日:2019/09/13更新日:2020/04/30

グロービス経営大学院の教員がオススメする「今、気になるビジネス書」5選をご紹介します。

『問い続ける力』

推薦者:荒木博行

さて、皆さんが今抱えている「問い」ってどんなものがあるでしょうか?

「どうやってこの仕事を早く終わらせるか?」
「どうやったら次のイベントの集客数を増やせるだろうか?」
「どうやってあのクライアントから受注を取ろうか?」

問いにはさまざまなバリエーションがありますが、これらのように私たちが日頃考えているのは、「半径2m程度」のものばかりで占められがちです。しかし、インパクトのある仕事をするためには、「問いの始点」をもう少し離れて4km先くらいに置く必要があります。

例えば、アパレル業の会社であれば、「人はなぜ服を着るのか?」「そもそも良い服とは何か?」を問わなくてはならないでしょう。そこから考えないと、底の浅い凡庸なサービスが出来上がってしまうのです。

この本は、「〜とは何か?」という4km先くらいからスタートする考え方について紹介されています。お手軽な「思考スキル」の話に食傷気味の方は、この哲学的な「思考スタイル」の話に触れてみてはいかがでしょう。

問い続ける力
著者:石川善樹 発行日:2019/4/5 価格:950円 発行元:筑摩書房

 

『幸福な監視国家・中国』

推薦者:許勢仁美

先日、映画のチケットを事前購入しようとして中断した。オンラインで必要以上に個人情報の登録を求められ、嫌気がさしたからだ。日本人は個人情報の提供に慎重だと言われている。一方、オンライン大国と呼ばれる中国ではあまり抵抗がないようだ。

本書では、デジタル化によって利便性が高まった中国の生活が詳らかにされている。監視カメラやネットで常に行動記録がとられ、信用情報として統合・提供されている監視社会でありながら、人々は監視されていることを感じない。行儀よく生活しているぶんには、監視されていることを意識する機会はなく、利便性しか感じないのだ。これが、幸福な、監視国家の姿だ。

私たち日本人は、テクノロジーを活用し、利便性を享受しながら、どのような社会を目指すのか。テクノロジーによるビジネスインパクトを解説した『アフターデジタル』とセットで読んでおきたい。

幸福な監視国家・中国
著者:梶谷 懐、高口康太 発行日:2019/8/10 価格:918円 発行元:NHK出版

 

『ニュータイプの時代――新時代を生き抜く24の思考・行動様式』

推薦者:垣岡 淳

「アート」や「美意識」、さらには「劣化するオッサン社会」など、刺激的なコンセプトで知的刺激を与えてくれる山口周さんの最新作。「オールドタイプ」「ニュータイプ」という二項対立の構成に抵抗を感じ、手に取るのを躊躇っている諸兄姉も多いのではないでしょうか?(実は私もそうでした笑)

心配ご無用!! 読むと惹きこまれること間違いなし!! 何よりパラダイム転換を顕す言葉の対比とそれを裏付ける事例がたまりません。

 「問題解決力」から「問題発見力」へ 
 「役に立つ」より「意味がある」方が強い
 「ルール」より「自分の倫理観」に従う

などなど、丸ごと1冊こんな感じです。

若いから関係ない、って思った貴女&貴男、実は「オールドタイプ」は幅広い年齢に分布しているので、迷わず読みましょう!!どストライクな(オールドタイプ)世代かもー、って思った諸兄姉は言うまでもなくネ。

ニュータイプ――新時代を生き抜く24の思考・行動様式
著者:山口 周 発売日:2019/7/4 価格:1728円 発売元:ダイヤモンド社

 

『本業転換――既存事業に縛られた会社に未来はあるか』

推薦者:嶋田毅

近年、本業が代替技術等によってDisruptされ、一気に立ち行かなくなり、倒産するケースが目立っている。一方で、本業が倒れる前に次のビジネスの種を見つけ、スムーズに事業転換を遂げた会社も少なくない。

本書は、4つの業界の比較的似た状況にあった2社、計8社について、うまく事業転換できた会社と、それができなかった会社を対比させ、その差異をあぶり出そうと試みた1冊である(例:富士フイルムvs.コダック、ブラザー工業 vs. シルバー精工)。

特に着眼しているのは、変化のタイミング「When」と、どのような事業に多角化したかの「What」である。事業のライフサイクルがどんどん短くなる中で、企業がいかに環境変化を乗り越え変わっていくべきかのヒントを得られる1冊である。

本業転換――既存事業に縛られた会社に未来はあるか
著者:山田英夫、手嶋友希 発行日:2019/7/19 価格:1620円 発行元:KADOKAWA

 

『デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論』

推薦者:星野 優

本書の著者は、重要文化財などを修理する日本企業の社長を務める英国人。「人口の増減が国の経済力を決める」というシンプルなコンセプトを展開し、その上で今後日本として何をすべきかを具体的に示唆しています。

本書の特徴は2つ。1つは理路整然とした議論の流れです。 “生産性とは一人当たりの生産性×労働人口”、“労働人口が減るなら生産性を上げるしかない”、“具体的にどの様に上げるのか”。こうして見るとあたり前の論理展開ですが、換言すれば、それだけ納得感が高いと言えます。

もう1つは海外での事例や豊富な定量データ、その分析結果に裏打ちされた主張である事。ゴールドマン・サックスのアナリストとして34年間研究してきた著者の「厚み」を感じることができます。

「すべては貧困に苦しんでいる子供たちを救うために。今こそ日本人が立ち上がることを信じています」――この言葉で本書を結んだ著者は、根っからの親日家。著者と共に高い、そして少し長い目線で日本を見つめ直してみませんか。

デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論
著者:デービッド・アトキンソン 発行日:2018/2/23 価格:1620円 発行元:東洋経済新報社

  • 荒木 博行

    株式会社学びデザイン 代表取締役社長/株式会社フライヤー アドバイザー兼エバンジェリスト/株式会社ニューズピックス NewsPicksエバンジェリスト/武蔵野大学アントレプレナーシップ研究所 客員研究員/株式会社絵本ナビ 社外監査役

    慶應義塾大学法学部卒業、スイスIMD BOTコース修了
    グロービス経営大学院にてクリティカル・シンキングや経営戦略といった領域を教える。著書に『見るだけでわかる!ビジネス書図鑑』『ストーリーで学ぶ戦略思考入門』『新版MBA経営戦略』など。
    株式会社フライヤー社外アドバイザー。Voicyにて『荒木博行のbook cafe』というチャンネルを持ち、毎朝書籍の内容を紹介する。

  • 許勢 仁美

    グロービス経営大学院 教員

    東京大学教育学部卒業、INSEAD Asian International Executive Program修了。アクセンチュア株式会社、国際協力機構(JICA-JOCV)を経て、グロービスに入社。一貫して、人、組織、地域(特に日本、ベトナムの農村)の能力開発に携わる。現在は、ファカルティ本部にて、各種企画業務を担う傍ら、「異文化マネジメント」などをテーマに、領域横断での研究・コンテンツ開発を担当している。グロービスマネジメントスクール、法人研修にてクリティカル・シンキング、ファシリテーション、女性リーダー育成プログラム等の講師を務める。

  • 垣岡 淳

    グロービス経営大学院 教員

    関西学院大学商学部卒。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了(修士:経営学)、大阪産業大学大学院経営・流通学研究科博士後期課程修了(博士:経営学) 学部卒業後、大手食品メーカー入社。大手流通小売企業を対象とした営業部門のラインとスタッフを経験。その後大学院を経て株式会社日本総合研究所入社。コンサルティング部門にて消費財/生産財のメーカー及び商社、情報サービス/通信、流通小売、サービス等、幅広い顧客を対象に経営戦略・マーケティングを中心とした調査・コンサルティング活動に従事。 現在は複数の企業の経営アドバイザリーとして活動する傍ら、グロービスにおいてマネジメント・スクールや企業研修での講師を務める。複数の大学における非常勤講師、大阪産業大学客員教授(産学連携担当)などを歴任。各種セミナーにおける講演、雑誌等への寄稿も多数。
  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

  • 星野 優

    グロービス経営大学院 教員

    慶應義塾大学法学部卒業、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修士課程修了(MBA)。大手総合商社にて、主に東南アジアの資源開発・輸入案件向けのプロジェクトファイナンス業務に従事。約3年にわたる海外駐在時には、石油化学製品の製造・販売合弁事業会社の非常勤役員に就任、出資・融資・製品引取も絡めた複合取引を実現。株式会社グロービス入社後は、ファイナンス系科目の教材開発等を担当する傍ら、グロービス・マネジメント・スクール及びグロービス・オーガニゼーション・ラーニング(企業研修)にて講師も務める。主著に『[実況]ファイナンス教室』(PHP研究所)。

サブスクリプション

学ぶ習慣が、
あなたを強くする

スキマ時間を使った動画学習で、効率的に仕事スキルをアップデート。

17,800本以上の
ビジネス動画が見放題

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

利用者の97%以上から
好評価をいただきました

スマホを眺める5分
学びの時間に。

まずは7日間無料
体験してみよう!!

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

新着記事

新着動画コース

10分以内の動画コース

再生回数の多い動画コース

コメントの多い動画コース