女性が聞く「どっちがいい?」の答えをなぜ男性は外すのか?――生命保険のCMより 

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某生保会社のCMで、綾瀬はるかがメインディッシュや旅先について「どっちがいい?」とディーン・フジオカに聞き、ディ-ンが悩んでいる間に、「じゃ、どっちも」と言うものがある。これが逆の立場だった場合、例えば、女性が服を選ぶ際「どっちが、私に似合うと思う?」と男性に聞いてくる「どっちがいい?」はどうなんだろうか。男性は「どっちも、似合うんじゃない」と答えるのが正解なのか、あるいは「こっちの方がいいんじゃない?」と片方を選ぶのが正解なのであろうか・・・

そこでまた、知人の女性にインタビューを行うことにした。ただ、今回は少し違ったアプローチを採ってみた。先に、大筋のインタビューの展開と、どんな文章にするか仮説を練ってからインタビューに臨もうというものだ。

仮説としては、
・女性が「どっちの洋服がいい?」って聞く時には、既に本人の中で正解が決まっている
・その上で、「どっちがいい?」と聞くのは、相手の男性とコミュニケーションが取りたいためである
・よって、男性は、女性がどっちを選んでいるにせよ、まずは「やりとり」をするべきで、いきなり「こっちがいい」と答えてはならない
というものだ。しかも、簡単なドラフト記事まで作成してみた。

ということで、インタビューの日がやってきた。今回もインタビューの中に記載している()内は、私の心の声だ。

溜田:例えば、自分が洋服を買う時に、連れの男性に「どっちがいい?」なんて聞く時の話を今回記事にしたい。ちょっとこんな感じの記事にしてみたんだけど、どう思います?

女性A: (記事をサッと眺めて)これ、全然違う!
女性B: そもそも、男性に聞いたりしないし。
(えっ?完全否定?・・・・汗)
女性A: それに聞く場合は、コミュニケーションが目的ではない。
女性B: そうそう、もし聞くことがあるならば、客観的に「私に似合っているかどうか」という意見を聞きたいから聞いている。
女性A: 例えば、敢えて私が男性と一緒に服を選びに行く場合は、男性から見た客観的な意見を聞きたいから。だから、2つの服を提示して「どっちが似合うのか」を聞くのではなくて、1つの服だけを示して「この服が似合うかどうか」を聞く。だからこの記事の冒頭にある「どっちも!」なんて答えは、そもそもあり得ない。男性を連れて服を選ぶ理由は、仕事服を選ぶ時で、「男性受けが良いか」というのと「女性を敵に回さないか」という両方の視点から、選びたいから。
女性B: 男性は、女性の外見を見て「この女性は信頼に足るかどうか」というのを決めるので、その意味で男性から見た客観的な意見を求めるという訳だよね
溜田: 自分の期待に合わない答えが返ってきた時はどうするの?
女性A: そんなことを防ぐために、まずは前提をすり合わせてから、その場に臨む。
(さすが、合理的・・・)

溜田: それって、仕事の服の話ですよね? 
女性A: もちろん。プライベートな服は、男性に意見を求めない。逆に、プライベートな服を選びに行って、「どっちがいい?」なんて聞く女性は、“お子様”。単に相手の男性から「君は可愛いね」「どっちも似合うよ」と言われたいだけ。いわば承認要求。そんな“お子様”に付き合う男性も、いわば“お子様”。
(図星かも・・・汗)
溜田: 「どっちがいい?」と問う質問の目的が、承認要求じゃない場合って無いの?要は、本当に悩んでいる場合はないの?
女性A: 先ほどの“お子様”が、「彼の好みに合わせたい」という要求を持つ場合にあると思う。
女性B: 例えば、女子大生が服装の傾向が変わった理由が「先輩の好みに合わせた」なんて話はよくあるよね。
(だとすると、その場合は、男性側は自分の好みを答えればいいという訳だな・・)
女性A: 彼の好みに合わせ過ぎるあまり、TPOをわきまえない“お子様”になることもあるよね。時々、「何でこんな服着てくるの?」なんて女性がいると思うんだけど・・
女性B: 例えば、山登りの時にハイヒールを履いてくるとか。
女性A: バーベキューにフリフリの服着てくるとかね。要は親の教育の差だと思う。TPOをわきまえられるような教育をきちんとされているかどうかね・・・。

ここで疑問が浮かんできた。女性同士だとどうなるんだろうか?

溜田: じゃ、女性同士ならどう答えるの? 
女性A: えっ?それは決まっているじゃないですか。後押しして欲しいのが分かっているので、そっちを答える。女性同士なら話は別で、そういう目的で聞くことはよくあるんですよ。
溜田: 相手が、どっちを既に選んでいるか分かっているってこと? 

どうやら、問題点が見えてきた。男性側の問題は、聞いてきた女性が「どっちを既に選んでいるのか」を見抜けない事にあるのではないか?

溜田: じゃ、どうやって相手が選んでいる方が分かるの? 
女性B: それは、いろいろと。声のトーンとか、最初に聞いてきた方とか。それまでの付き合いとか・・
溜田: でも、本気で選べなくて悩んでいるっていうこともあるんじゃない? 
女性B: そんな場合は、悩んでいる点を聞いてあげて、一緒に考えてあげる。
女性A: だから、もし女性が服を選ぶときに男性に「この服どう思う?」と聞いてきた時に、どう答えるかは、相手の要求・状況を見極め、かつ彼女の普段の好みを踏まえた答えが必要ということ。そのためには、深い共感と洞察力が必要。要は、「魔法の言葉なんてない」!
(・・・・参りました)

ここで、そもそもの疑問とそれに対する答えについて、少し整理しておきたい。女性から男性に「どっちがいい?(例えば、女性が自分の服を選ぶ時に)」と聞く場合は3つのパターンに分けられそうだ。

パターン1: 相手の要求が単なる承認要求の場合は、多分、正解は「どっちも(似合うよ)」

パターン2:相手の要求が「あなたの好みに合わせたい」場合、正解は「こっち(が好きだな)」か「どっちも(好きだな)」

パターン3: 相手の要求が「客観的な意見を聞きたい」場合、多分、正解は「どんな場面できるの?」等、決めるべき前提を聞いたうえで、「それは良い」か「それは良くない」か
(ただし、こういう場面で聞かれる男性というのは、服に関して判断できるという信頼を、相手の女性から得ている場合なのだろう・・・)

となりそうだ。


だとすれば、男性側が、薄々気が付いたつもりになっている「多分、彼女は既に、どっちがいいか決めているな」という仮説は、いずれのパターンにも当てはまらない。だから、「反対の答えを言うと、相手が気分を害するんじゃないか」と考える必要もない。一方で、男性が良くやりそうな「どっちも似合うんじゃない?」は、先述のパターン1しか通用しないし、「君がいい方と思う方でいいんじゃない?」という答えは、全く通用しないか、相手の怒りを買ってしまう可能性がある。

要は、相手の女性がどう目的で聞いてきているかということを、男性が、見極めていかなければ、ならないということか・・・

妻:なんの心配しているの?そもそも、私はあなたの服のセンスを知っているから、こんな質問しないのに。それとも、誰か他の女性に聞かれそうなの?どういうこと?

(う・・・藪蛇になりそう・・・)
 

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