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MBA経営辞書「4+1モデル」

投稿日:2014/11/17更新日:2019/04/09

4+1モデル(4+1Model)

バートレットとゴシャール、ゲマワットの理論を土台に独自の知見を加えてグロービスがモデル化した、グローバル化戦略の立案に必要な5つの要素。

グローバル規模の追求と同時に地域ニーズに対応するには、製造・開発等に関するナレッジをグローバルに展開しつつ、バリューチェーン全体をグローバルでベスト配置する必要がある。そこでは企業特性(Heritage)との整合が重要である。

1.規模(規模と範囲の経済の追求)

グローバルで競争優位性を確立するには、規模の経済性、範囲の経済性の追求が重要な選択肢の1つだ。そのためには先進国のみならず広く世界の汎用的ニーズを探り、標準化を進めることが重要である。

2.現地適応(地域・セグメントごとの顧客ニーズへの適応)

一方で、進出国のローカルでの優位性を得るために、経済合理性の追求と同時に、個々の国の細分化されたニーズに対して柔軟かつスピーディに対応することも重要となる。進出国の背景要素を押さえ、単なる自国製品・サービスの輸出を超えた製品・サービス開発が必要となる。

3.ナレッジ(知恵や情報のグローバル展開)

規模と現地適応を実現するには、進出国に駐在するメンバーのみで戦い方を試行錯誤したり、逆に本社が現地事情を理解せず一方的に意思決定を行ったりするのではなく、各現場で得られた情報や知恵を的確・タイムリーに共有し、知恵を横展開していく必要がある。

4.差異の活用(バリューチェーン最適配置、コスト差等の市場間差異を活用した価値創造)

たとえば、人件費の安い国に製造機能を置く、ハイスペック人材採用のしやすい国に研究開発機能を置く、といったダイナミックなバリューチェーンを構築し、市場間格差を活用していくことで優位性を構築する必要がある。

5.企業特性、文化(Heritageとの整合性)

企業特性や母国の文化、海外展開の歴史などを踏まえ、画一的なあるべき論ではなく、自社の特性・文化と整合をとったグローバル戦略を立案する必要がある。Heritageは人材・設備・技術・ブランドといった「資源」、従業員の連携や意思決定パターン等の「プロセス」、仕事上の判断基準や自社の制約条件などの「価値基準」などの要素が絡み合ったものである。自社のHeritageを押さえたグローバル戦略こそが真の優位性を生み出す。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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