サーバント・リーダーシップ(Servantleadership)
リーダーは奉仕する人(サーバント)であると考えるリーダーシップ論。
この考え方では、リーダーは、その時代や局面において人々が最も求めているものを与えるために尽力する。そしてそのためには、時に方向を指し示し導き、メンバーがいかに彼らの力を十分発揮できるかを考え、そのための環境を整えるために尽力することが必要となる。まずは奉仕する、という気持ちが先に立ち、そのために導くという順番で考えるのだ。
もともとこの考え方は、1970年代にロバード・K・グリーンリーフにより提唱された。当時の米国では、ベトナム戦争の深刻化やウォーターゲート事件などにより、社会を導くリーダーに対する不信感が募っていた。そうした中でグリーンリーフは、権力や物欲への執着から動くのでなく、人々が望む素晴らしい目標や社会を実現するために立ちあがるリーダー像を提示した。
グリーンリーフの考えを継ぐグリーンリーフ・センターの前所長であるラリー・スピアーズは、「サーバント・リーダー10の属性」を発表した。そこでは、「傾聴」「共感」「癒し」「気づき」「納得」「概念化」「先見性」「執事役」「人々の成長への関与」「コミュニティづくり」という属性が挙げられている。