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MBA経営辞書「コア・コンピタンス」

投稿日:2012/08/13更新日:2019/04/09

コア・コンピタンス(CoreCompetence)

顧客に対して、他社には真似のできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力。G・ハメルとC・K・プラハッドの定義による。

内部に培った様々な能力のうち、競争のための手段として最も有効なものを指す。特に、バリューチェーンの特定の機能に固有の強みを指して用いられることが多い。

たとえば、スポーツシューズ・メーカーのナイキは、ブランドそのもの、そしてその裏側にあるブランドを構築し育てる能力に秀でている。他社製品と比べて技術面や品質面で大差がなくても、消費者がナイキのシューズに対して高い価値を感じるのは、同社のブランド育成に関する能力に負うところが大きい。

あるいは、多くのテクノロジー企業は、研究開発力をそのコア・コンピタンスとしている。その他にも、物流ネットワーク(運送会社他)、生産方式(製造業)、与信・回収ノウハウ(金融業)、顧客接点(小売業他)など、さまざまなものが相当しうる。企業は何をコア・コンピタンスとすべきかを見極め、長期的に培っていかなくてはならない。

コア・コンピタンスの観点から競争優位を持続させるには、1.模倣可能性(Imitability)、2.移転可能性(Transferability)、3.代替可能性(Substitutability)、4.希少性(Scarcity)、5.耐久性(Durability)の5つのポイントを見極めることが必要だ。

一般的に、1、2、3の可能性が低いほど(他社が簡単に真似したり保有したりすることが難しく、代替品も少ない場合)、また??が高いほど(手に入りにくく、耐久性に優れている場合)競争優位性が持続しやすくなると言われる。どの要素が有効かは市場環境や競争環境、商材のタイプによって異なる。

なお、一度コア・コンピタンスを構築し、競争優位を築いたとしても、経営環境の変化とともに陳腐化する可能性があるため、継続的な投資やコア・コンピタンスの再定義、新たな能力の育成などの努力が欠かせない。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約800語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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