はじめまして。荒木博行です。私はグロービス経営大学院にて、「経営戦略」や「戦略思考」といった分野における研究や講義を担当しています。
さて、皆さんは「経営戦略論」と聞いて、身近さを感じるでしょうか。多くの方は、「経営戦略論は経営者が使うもの」として自分とは関係ないことと考えるか、もしくは「いつか使う日が来るまでしっかり理解しておかないと」と考えて書籍を読んだりしています。しかし、いずれも間違っています。
経営戦略論は、我々現場にいるビジネスパーソンの「日常的な」ツールです。この考え方を身につけることができれば、間違いなく我々の仕事の質は改善し、成果につながっていきます。「マネジメントの立場になったら・・・」とか「いつかそのうち・・・」といったような遠い話ではないのです。
本連載「ストーリーで学ぶ経営戦略シリーズ」では様々な立場の現場のマネジャーのストーリーを基点に、古今東西の優れた戦略論から彼・彼女らの仕事をより良くするヒントが得られるかを具体的に考えていきます。まず第1回は、とある電気部品メーカーの営業担当者を例に、経営戦略論の第一人者であるマイケル・ポーターが『競争の戦略』の中で紹介した概念「5つの力」の使い方を詳説していきましょう。
ストーリー概要
田中は電機部品メーカー「ヤスダ技研」において、携帯電話のカメラ用モーターを販売する営業担当者であった。新卒からこの企業に入社し、既に10年。今まで営業一筋であった田中であったが、基本的には既存顧客との取引を維持継続するにとどまり、特筆すべき実績はあげられていなかった。それは田中の実力もあるのだが、国内携帯メーカーの不振の影響もあった。
そのような田中に大きな転機が訪れた3年前のことだった。従来の営業先は国内携帯メーカー向けであり、その中でもフィーチャーフォンばかりであったが、今回初めて米国メーカーA社のスマートフォン新型モデルの受注を獲得したのである。A社のスマートフォンはグローバルで人気を得ており、先行きが見えない国内メーカーとは比べ物にならないくらい魅力的な取引先のように思えた。当然、その販売数は、国内メーカーと比べて文字通り桁違いの規模であった。
見事受注に至った後は、その新型モデルの販売は田中の予想をはるかに上回り、この受注だけで例年の数倍の売上を達成することになった。田中は、そのような大型受注に導いた営業担当者ということで、社内では一躍脚光を浴びることとなり、その評価は毎年上がっていった。
しかし、ポジティブなことばかりではなかった。当然のことながら、大手A社からの注文は非常に厳しく、カスタマイズ要求や納期の要求に対応するだけで一苦労だった。想像を上回るほどの大量の発注が短納期で来ることが多く、毎回綱渡りの連続だった。大型顧客ゆえに社内の注目度も高く、A社からの要求とあれば全社で対応はしてくれたものの、その反動で、既存・新規含めてそれ以外の顧客の優先度合いは下げざるを得なかった。新製品の検討のたびに既存顧客からは提案依頼はもらっていたが、規模が圧倒的に劣ることや、仮に受注できても生産の確保が怪しいことから、こちらからの積極的な提案は控えるようになっていた。「まずはとにかく一度獲得した大型受注が軌道に乗るように足元を固めることだ」と言い聞かせ、顧客対応を進めていったのだった。
そんな世界が一変したのは、先月のA社との打ち合わせからだった。「新たにモデルチェンジをするので、そのための提案をしてほしい」ということだったが、打ち合わせで明かされた仕様、価格、そして納期は、いずれもヤスダ技研が飲めるような条件ではなかった。厳しい条件提示をまず先に行うやり方はA社の毎度の交渉術ではあったものの、今回は「交渉」という気配を感じなかった。「あまりにも納期が短く、そして価格も今までと比較にならないほど安い。これでは交渉の土俵にすら乗れない・・・。」しかし、目の前にいる担当者の余裕の表情を見て、田中は状況を察した。「これはうちを切るつもりなのだ。もう既に別の調達先と話がついているに違いない・・・」そう考えた瞬間、田中は目の前が真っ暗になった。もしこのクライアントから受注ロスになったらどうなってしまうのだろうか?事業部自体の存続を左右しかねないほどのインパクトを受けかねない・・・。
その打ち合わせから、怒涛のような1カ月が過ぎた。新型モデルは予想通り失注した。結局新興の韓国メーカーに丸ごと奪われたようだった。その韓国メーカーについては、田中は競合として認識したことはなく、つい最近業界に入った新規参入者のようだった。
田中は一転して社内の各所からの批判の的となった。そして、社内では拡張してしまった生産拠点をどうするか、ということが最大の課題となっていた。田中自身も、A社向けにカスタマイズしたモーターの転用先はないのか、といったことを探さなくてはならなかったが、無理な話だった。
この1カ月の対応で心身ともに疲れ果てた田中はぼんやり考えていた。「結局何がいけなかったんだろう?そもそも受注したことがまずかったんだろうか・・・?」
理論の概説:「5つの力」(マイケル・ポーターの『競争の戦略』より)について
■「5つの力」は業界の儲かりやすさを分析するために開発されたツール
マイケル・ポーターが1980年に発表した『競争の戦略』は、経営戦略を学ぶ多くの人たちにとってのバイブルになっています。この書籍に書かれた中で最も有名な概念が「5つの力」(5 Forces)というものです。『競争の戦略』には他にも、「3つの基本戦略」など有名な概念が提示されていますが、ポーター自身が「この5つの力のフレームワークが出発点であり、それ以降の話はここから始まるのである」と言うとおり、戦略を考える上での最初のステップに位置づけられることが多いのが、この「5つの力」です。
「5つの力」の原点は、産業組織論のSCP(Structure-Conduct-Performance)モデルにあります。SCPモデルとは、端的にいえば、「どのような競争状態にある業界(Structure)にいるかによって、企業行動(Conduct)が制約を受け、そしてその企業行動によって業績(Performance)が決定される」という理論です。つまり、「競争が激しい業界にいれば自ずと収益性も低くなり、競争が限定的な業界にいれば高収益を実現しやすくなる」、ということを、研究に基づき解き明かしたものになります。
そのような産業組織論の研究を踏まえて、ポーターによって実践的に整理されたものが、この「5つの力」のフレームワークになります。つまり、「どういう業界構造(Structure)であれば儲かりやすい(儲かりにくい)のか?」という漠然とした問いについて、5つの競争要因(「競合他社」、「新規参入者」、「サプライヤー」、「顧客」、「代替品」)に分解することによって、適切に判断できるようにしたものです。
この「5つの力」と儲かりやすさの関係性は、「売上-コスト=利益」という数式を頭に入れて考えると理解しやすくなります。つまり、まず「買い手」との力関係で優位に立てる構図であれば、「売上」があげやすくなります。また、逆に「売り手」との力関係でも優位に立てれば、「コスト」は低く抑えやすくなります。こうして横のラインを見ることにより、「売上-コスト」の関係性が把握でき、縦のラインにどれだけ「利益」が溜まりやすくなるのか、ということが分かってきます。
一方の縦のラインは、そこに溜まった「利益」をどうやって配分するのか、ということを把握するものです。つまり、「業界内の競争」や「新規参入」の脅威が高ければ、真ん中に溜まった「利益」のパイを多くのプレイヤーと分かち合わなくてはならなくなる、という構図になるわけです。また「代替品の脅威」が強ければ、そもそもの真ん中にあった「利益」のパイが根こそぎ奪われることになる、ということです。
■意味のない「5つの力」を量産しても時間の無駄
以上「5つの力」についての概要を説明しましたが、そんな概要を知っていたところで、残念ながら現場の分析にはほとんど役に立ちません。「5つの力」は、非常に分かりやすいツールなので、「とりあえず」ということで、企業分析の第一ステップに使われることが多いです。私も経営大学院での教育現場に携わっている関係上、クラスの中で作られた「5つの力分析」を数多く見てきましたが、残念ながらそのうちの大半は実務ではほぼ意味をなさないレベルの分析です。
その特徴は、大抵以下の3つのパターンに集約できます。
1) 市場定義がぼんやりしている
2) 分析に数字がない
3) 解釈にメリハリがない
つまり、何となく市場をぼんやりと捉えて、それぞれの5つのハコに思いついたコメントを入れ、最終的には「やっぱり厳しい市場だよね」というものが典型例です。5つのハコを使うことで見栄えは良くなったかもしれませんが、それだけのことです。このようなアウトプットをいくつ作ったところで、現場の意思決定には使えません。時間の無駄なので、すぐにやめましょう。
■「5つの力」を考えるための5ステップ
ではどうすればいいのでしょうか?
ここで、現場で「5つの力」を組み立てるための5つのステップを提示したいと思います。
ステップ1:市場定義
まず一番大事なのが、この市場の定義です。市場の範囲が広すぎると、分析の焦点がぶれて漠然としたものにしかなりません。業界内での戦い方の違いを意識して、地域や製品を明確に限定して業界範囲を定義しましょう。
たとえば、「製薬業界」という市場の定義では、パフォーマンスの全く違うジェネリックや新薬、さらに新薬でも多くの雑多な商品が入りすぎています。また、当然ながら、アメリカなのか日本なのかによっても違います。このように明らかに違う市場をまとめて「5つの力」を書こうとすると、結果としてアバウトな分析にしかなりません。
特に地域軸は、マーケット特性による違いがある場合が多く、できるだけ細かく見る必要があります(地域限定で出店しており、ローカルに根差したケーキ店が、全国のケーキ店市場の分析をしても意味はありません)。
また、市場の定義は、必ずしも狭くする、という方向だけではありません。たとえばローカル色が強く限定的な市場だったマーケットにおいても、テクノロジーの進化、規格統一、関税撤廃、物流網の発達等々の理由によって市場定義が拡大されることもあります。
市場定義をどう定めるかによって、ハコに入るプレイヤーが変わり、ファクトも変わりますので、まず何よりもこの初動に気をつけるようにしましょう。
ステップ2:事実の記載
そして次は5つのハコにそれぞれ入る業界、プレイヤーを記載するとともに、重要な事実(現状・将来予想)を記載します。ここで大事なことは、可能な限り定量化する、ということです。「市場が大きくなりつつある」とか、「コストがあがりつつある」といったような表現をしていては、その事実の重みがまったく伝わりません。市場が拡大しているのであれば、具体的な数値はどれくらいなのか、伸び率はどれくらいなのか。はたまた数量なのか、金額なのか。といったことを丁寧に表現してみることを心がけてみましょう。
ステップ3:脅威レベルの解釈
それぞれのハコがどれくらいの脅威を与えているのか、ということに対して、「大」「中」「小」(もしくは「小」→「中」)といった形で表現します。
よく、「どうなったら脅威が大になるのか?」という質問を受けることがありますが、それを考えるためには、まず一般論としてどういう状況になったら脅威が大きく(小さく)なるのか、という原理原則を理解しておくことが大事です。参考までに、それぞれのハコの脅威が大きくなりやすいパターンについて、『競争の戦略』においてポーター教授が述べられていることをまとめておきますので、参考にしてみてください。
一方で、そうは言っても、現実的には脅威の絶対的基準の設定は難しいです。したがって、そこで悩むより、5つのハコの相対的な強弱を表すことの方が実践的です。たまに、5つのハコを全て「大」と表現して、「厳しい業界です」で終わる場合がありますが、そんなことをしていても次のアクションにはつながりません。たとえ厳しい業界だとしても、「その中でどこの脅威を意識すべきなのか?どこの脅威は後回しにできるのか?」という5つのハコにおけるメリハリをつけることを意識してください。
【参考】それぞれのハコの脅威が大きくなるパターン
ステップ4:業界構造把握
一通り各ハコの解釈までを記載した上で、業界構造を客観的に把握します。業界構造を把握する、ということは、具体的には、「どの脅威が利益率を圧迫しているのか?それがどう変化しそうなのか?」「その中でも具体的にどのプレイヤーのインパクトが一番大きいのか?」ということを読み解くことです。
また、多くの場合は、その業界の当事者という立場で分析することになると思いますが、得てして先入観が強く、全体像というものを冷静に見られなくなっているものです。したがって、ここでは可能な限り第三者的な立場に立ち、「これから参入を検討している部外者」といった視点で物事を客観視することが大事です。
ステップ5:今後の戦略立案
ステップ4までで現状を冷静に把握した後、戦略の方向性を考えていきます。「5つの力」は業界構造を分析するためのツールと言われていますし、それは一面として正しいのですが、実務に携わる立場としては、「うちの業界は儲かりませんね、大変厳しいですね」で終われるはずはないのです。最も大事なのは、自分たちの立ち位置を確認した上で、「これからどうするのか?」ということを考えることです。当然ながら、ここまでの分析を生かさない手はありません。考えるべきは、「脅威の大きなハコの力はどうやったら弱めることができるのか?」「脅威が小さいハコは、いつまでも小さいままでいてくれるのか?その脅威を維持させるためには何が必要なのか?」といった問いです。それを考えることによって、初めてこの「5つの力」が実践的に使えるツールになっていくのです。
■代替品・新規参入の分析は入念に
さて、分析のステップを見てきましたが、その中で実務的に極めて重要なポイントを外出しで強調しておきましょう。それは、「代替品」と「新規参入」の分析は丁寧にすべき、ということです。
「買い手」→「業界」→「売り手」という横軸の流れは、「サプライチェーン」と呼ばれ、業界としての生態系が成立しており、お互い取引先として持ちつ持たれつ、という関係にある場合が多いです。したがって、脅威の大小はあるものの、この変化が急激に起こることは稀です。
むしろ変化が起きやすく、そのインパクトが大きいのは、「代替品」であり「新規参入」となります。これらのプレイヤーは、ある種の「部外者」であるために、既に出来上がっている市場のルールを荒らしてこそ、魅力的になるのです。
そして、その中でも特に重要であり難易度が高いのが「代替品」を読み解くことです。多くの場合、自分たちの業界における代替品というのは、実際にその脅威が目の当たりにならない限りは目に入ってきません。一方で、目の当たりになった時には既に手遅れになっている場合も多く、そのインパクトは大きなものがあります(例えば、家庭用コンソールゲームの市場の多くが、急遽出現したスマートフォンに奪われたのは記憶に新しいところです)。
では、この「代替品」の脅威はどう読み解けばいいのでしょうか?
まず1つ目のポイントは、PEST分析をしっかり行う、ということです。PEST分析というのは、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の頭文字をとったものであり、世の中の変化をマクロ的な視点から分析するためのツールです。つまり、物事を近視眼的に見ていても「代替品」は見えてこないわけであり、「これからの世の中がどう変化していくのか?」という視点から考える必要があるということです。
そして、もう1つのポイントは、「顧客が購入している商品やサービスの本質」から考える、ということです。「顧客はドリルが欲しいのではない。欲しいのは穴である」という名言がありますが、まさにその視点です。つまり、「ドリルの代替品」ということを考えるのは難しいですが、「カベに穴があいている状態」ということが顧客のニーズの本質なのであれば、「既に穴のあいた板」というのがドリルの代替品となり得るのです。
解説:田中さんは何を考えるべきなのか?
さて、それでは田中さんの事例を考えてみましょう。
■「5つの力」を分析できるタイミングを逃さない
まず、今回の件について田中さんに問題があったとするならば、A社からの受注自体にあったのではなく、A社からの受注を受けるまでの間での物の見方が不十分だった、ということです。つまり、市場に参入するまでの冷静なタイミングにおいて、このスマートフォン向けカメラ用モーター市場がどういう特性を持った市場なのか、何が大きな脅威なのか、そしてその脅威を弱めるために打てる打ち手は何なのか、ということを客観的に分析しておくべきであったということです。
実務の現場においては、冷静に客観的に「5つの力」を分析できるタイミングは極めて限られます。日常的に考えることが出来る人はよっぽどの“暇人”です。何らかの大きなターニングポイントで考えない限り、まずは使う機会はないでしょう。そして、おそらく田中さんにとっては、まさにA社の受注をするかどうかというタイミングこそが、冷静に考えられるギリギリのタイミングだったはずです。しかし、今回は、そのタイミングで受注金額の引力に引っ張られる形で走り出してしまった、ということに問題があったのだと思います。
■「どの市場で自分は戦っているのか」から考え抜く
その魅力度というのは当然ながら受注規模の大きさだけで決まるはずはなく、関係するプレイヤー全ての力関係を理解しなくては、市場の魅力度は見ることができません。そして、それを考える上でもまず大事なのが、市場定義です。この市場は、日本市場ではなく、グローバル市場です。となれば、考えうる範囲は日本市場と全く異なり、新規参入も買い手も売り手も、全て含めてグローバルベースで検討しなくてはなりません。「日本だけ」のマインドセットで臨めば大きく足元をすくわれるのです。
また、今回のこの市場は、顧客と供給先である自社の力関係からして、「買い手」の脅威が異常に高いということに気付くわけですが、もしそうだとしたら、参入するための要件として、「買い手」の交渉力を弱める施策を事前に戦略検討すべきだったでしょう。例えば、いかに顧客にとっての付加価値を上げてスイッチングコストを高めることが現実的か、という方向性であり、それと併せて別の買い手を見つけることができるのか、ということになります。A社の受注を獲得したこと自体というよりも、A社からの受注だけに目が奪われて、脅威を弱めるための戦略立案を優先的に考えていなかったことに問題があるのです。
加えて、当然のことながら、「買い手」の脅威だけではありません。この市場であればしっかり参入障壁の存在を考えることによって「新規参入」の可能性にも目を光らせる必要があったでしょう。
■フレームワークによって「見えないことを見る」努力をする
我々は現場に立つと視界がものすごく狭くなります。それは仕方のないことです。それだけに、実際に入る前にこの手の最低限の業界分析はしておくべきだったでしょう。そして、もし覚悟を持って飛び込むのであれば、「事が起きる前に、あらかじめ意図を持って何らかの手を打っておく」ことが求められます。これこそが「戦略的思考」と言っても過言ではありません。
そして、この「5つの力」に限らずですが、こうやってフレームワークを使って考えることの最大のポイントは、「普段は目に見えないものが見えるようになる」ということです。つまり、我々が日常のビジネスに没頭している限りにおいて、たとえば新規参入や、代替品の脅威などは、現実に何か起きるまではあまり目に映ってきません。競合の脅威、もしくは社内手続きなど、目の前の大きな脅威に心を奪われて、広い視点で見ることを忘れてしまいます。我々の身の回りには、視野を狭める引力が強烈に働いているのです。
だからこそ、大事な意思決定の前には、こういった「広い視点で俯瞰する」フレームワークを使って無理矢理視界を広げる必要があるのです。それによって初めて、今までは全く見えてこなかった潜在的な脅威が、顕在化される前に「見える」ようになるのではないでしょうか。
単に見栄えだけを良くする「お化粧」としての「5つの力」ではなく、本質的な使い方を身につけ、分析に基づいた戦略的行動につなげていっていただければと思います。
次回はクレイトン・クリステンセンの『イノベーションのジレンマ』を取り上げます。
■参考文献
〔エッセンシャル版〕マイケル・ポーターの競争戦略
企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続
世界の経営学者はいま何を考えているのか
■連載一覧はこちら
#ストーリーで学ぶ経営戦略シリーズ