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MBA経営辞書「コンピテンシー」

投稿日:2011/01/17更新日:2019/04/09

コンピテンシー(competency)

高いレベルの業務成果を生み出す、特徴的な行動特性。そもそもは心理学者のマクレランドが生み出した概念である。彼は外交官の採用基準を決定するために、以下の3つのアプローチを用いた。

(1)明白に高い業績を上げている人をサンプルとして抜き出す
(2)成功と不成功の分かれ目となった出来事において、高業績者がどのようなことを感じ、考え、実行したかという事実を明らかにする
(3)明らかにされた事実から高い業績につながる要因を抽出し、その要因についてスコア化が可能な尺度を作成する

コンピテンシーはあくまでも成果につながる行動特性であり、単なる知識、思考力、資格や偏差値は含まれない。当然、職種によっても変わるものであり、組織ごとに自らの理念や戦略との整合性の中で設定すべきものである。

コンピテンシーの設定は、高い成果を安定的・継続的に上げている社員の特徴的な行動特性(どのような環境で、何を、どのようにやったか)を具体的に取り上げて分析し、それを積み上げていく中で行われる。通常、具体的な人物、そしてその成果を定義し、そこへ至る行動を掘り下げて聞くことによって作成される。先入観を排除し、客観性を確保するために、社外のコンサルタントやアセスメント・センター(人材評価を専門的に行う機関)を活用するケースも多い。

設定されたコンピテンシーは、その組織あるいは職種にとっての評価システムにおける座標軸となる。コンピテンシーは、能力主義と成果主義・実績主義を両立させたものだと考えることも可能であり、その意味で、投資型と報酬型とを統合した評価システムと呼ぶことができよう。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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