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MBA経営辞書「新株引受権付社債」

投稿日:2008/05/12更新日:2019/04/09

新株引受権付社債(bondswithwarrants)

ある決められた価格(行使価格)で新株を買う権利(=ワラント)がついた債券。債券でありながら、株式関連の資金調達とみなされている。
ワラント債のメリットは、低利で資金が調達できる点にある。たとえば、信用力が低く、通常の債券では高い年利を払わなければならない企業であっても、ワラントをつけ、株価が行使価格以上に上がると投資家が考えれば、たとえ債券からは低い金利しか得られなくても投資家は魅力を感じる。さらに、投資家が権利を行使して株式を購入すれば、その分発行体である企業に資金が流入する。
一方で、仮に株価が行使価格以上に上がらなかったら、投資家も企業も困ることになる。投資家は権利が行使できず、低い金利しか手にすることができない。企業も、株式が購入されないから、債券償還時の資金が手に入らない。結局、高い金利で借り換えなければならなくなるおそれもある。
ワラント債は、株式購入後も社債が投資家の手元に残る点が、転換社債型新株予約権付社債(平成14年の商法改正以前は転換社債と呼ばれた。現在も、一般には転換社債と呼ばれる)との大きな違いである。なお、ワラント債には、ワラント部分だけを債券から切り離して市場で売買できるタイプ(分離型)とできないタイプ(非分離型)があるが、多用されているのは分離型のほうである。

次回は「MSCB(MovingStrikeConvertibleBond)」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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