(Twitterで呟いたものに加筆修正して、コラム化しました。勢いを大切にするために、その時の感覚のまま、文章を残しています)。
今、羽田空港ラウンジ。今からバンコクへ。一寝入りしたら、ムッとした湿気に満ちた空気が待っている。着いてすぐに、洪水で水没したナワナコン工業団地を視察する予定だ。
早朝にバンコク空港到着。天気は、曇り。朝から蒸し暑い。今、ナワナコン工業団地に向かう片側4車線の高速道路の上。タイのインフラは、格段に向上したと思える。
ナワナコン工業団地は、僕のタイ人の友達ニピット氏が経営している。ニピットとは、家族ぐるみの付き合いをしている。その縁もあり、今回団地を視察することにした。彼も今晩のKIBOWバンコクに来てくれる予定だ。KIBOWバンコクを主催するのに、洪水被害の現場を見ないのでは申し訳けない。だからこそ、空港から直行することにした。
ナワナコン団地に到着し、説明を受ける。報道されているよりも事態は、深刻だ。製造業で生産を開始したのが、3割程度だと言う。
ナワナコン工業団地内を車で視察した。3メートル近い防水壁で、団地を取り囲む計画だ。 その「万里の長城」の前で、記録写真を撮った。
視察した中堅企業の工場で、1カ月間洪水に浸かった機械を見せてもらった。修復不能だが、保険でカバーできるのは、5割程度。「設備投資さらには、運転資金が出ない」、とのこと。頑張って欲しい。
ナワナコン工業団地の視察を終え、今からバンコクへ。ランチタイムは、KIBOWバンコクを一緒に主催するバチャラさんとの会食だ。バチャラさんとは、2011年4月のミルケン・インスティテュートのパネル・ディスカッションで同席し親しくなり、タイの洪水にも拘わらず昨年のG1グローバルにわざわざ来てくれた。ありがたい。
もうそろそろKIBOWバンコクが始まる。現地時間夜7時(日本時間夜9時)からだが、今回は、V-CUBEやUST・ニコ動配信は無い。ちょっと残念。日本側は、石倉洋子さんの他、WEF主催の東アジア経済会議出席者も来られる予定。楽しみだ。
海外で開催される、初めてのKIBOW。それが、KIBOWバンコクだ。昨年、地震・津波の被害に苦しんだ日本、一方、洪水に苦しんだタイ。日タイが協力し合い、何ができるかを語り合う予定だ。
KIBOWバンコクには、雨の中渋滞がひどいにも拘わらず、数多くのVIPが来てくれた。タイ側からは、経営者や政治関係者。日本側からは、現地企業の経営陣や、WEFの東アジア経済フォーラムの参加者等だ。
KIBOWバンコクは、大成功で終わった。タイ側でサポート頂いた方々に大感謝だ。竹中平蔵さんや石倉洋子さんにもご参加頂いた。ミス・タイも数人駆けつけてくれた。大変な賑わいで、嬉しい。
参加者をお送りした後に、会場に関係者と残り、のんびりと延々と語り続けた。気持ちの良い達成感を味わっている。KIBOWバンコクは、大成功のままに終わった。次の企画は、7月1日のKIBOW七ヶ浜だ。KIBOWの活動は、今後とも長くしつこく続けようと思う。
2012年6月8日
ヒースロー空港のラウンジにてTwitterに加筆修正して完成
堀義人