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余計な気遣いや手間暇をかけさせないメールを書く

投稿日:2023/07/28更新日:2023/08/08

今年5月発売の『入社1年目から差がつく ロジカル・アウトプット練習帳』から「Lesson12 前に進むメールにする」の一部を紹介します。

たとえば同僚から「今日の夜は時間がありますか?」というメールが突然来たら、どう返事していいのか悩む人も多いでしょう。何か仕事を手伝ってほしいのか、あるいは暗に飲みに誘っているのかなど相手の意図をあれこれ想像しないといけないからです。

仮に家で3歳の娘と遊ぶ予定がある、という人であれば、「急ぎの仕事の手伝いなら『特に予定はない』と答えるけれど、飲みの誘いなら『先約があるので』と断りたい」などと考える人もいるかもしれません。このように相手を戸惑わせたり、徒に思考の時間を費やさせてしまうメールを送るのは好ましいことではありません。

メールを送った理由やその後のアクション予定、相手に期待することなどを最初に示すことで相手の負荷を下げる気遣いができる人ほど、「できる人間」と思われることを意識しましょう。

(このシリーズは、グロービス経営大学院で教科書や副読本として使われている書籍から、東洋経済新報社のご厚意により、厳選した項目を抜粋・転載するワンポイント学びコーナーです)

前に進むメールにする

仕事ができる人からのメールは、「楽」なものです。「楽」である理由は、まず、理解するのに負担がかからないということ、読んですぐに内容と自分に求められていることがわかります。そして、返信も「楽」、一言、「了解しました」と返せば済むようになっていたりします。逆に、返信するための負担がかかり、さらに自分の返信が遅れれば遅れるほど、案件が止まってしまうような聞き方をしてくるメールがあります。受け手の負担が軽く、そして、前に進むメールにするにはどうすればよいのでしょうか。

事例

(メールA)

「今度のプロジェクトのメンバ、チームからの公募にしたいと思います。ご意見お聞かせください」

(メールB)

 「今度のプロジェクトのメンバ、チームからの公募にしたいと思います。スキルのバランスを考慮し指名するということも考えたのですが、やる気を重視し公募で進めようと思います。3日後にその旨、チームに通達を出す予定です。もし、ご懸念などあればそれまでにコメントください」

これら2通のメール、受け取った相手が、どのような対応をする必要があるかという点から違いを考えてみます。 (メールA)は、「メンバをチームからの公募にする」ということに対して「ご意見お聞かせください」と見解を求めています。したがって、メールを受け取った側は、自分がどう考えるかを伝える必要があります。ただ、具体的にどういう視点で意見が求められているのかがわかりません。

  • チームからの公募に対して、賛成なのか反対なのかを表明することが求められているのか
  • 仮に反対と表明した際にどんな代案が想定されているのか
  • 予定しているアクションを追記する
  • そもそも、反対するということが時間的に許容されるのか

といった具合に、受け手は自分の意見を表明するにあたって考えなければならない要素が多く存在するという状況になっています。メールを受け取った側の負担が非常に大きいメールと言えます。
その点、(メールB)は、(メールA)と比べると、情報が豊富です。

  • 代案が何か
  • 代案と比べて提案内容を選んだ理由は何か
  • 今後何をする予定なのか
  • 読み手に何を求めるのか

などが盛り込まれています。返信をする際に、いろいろと自分で考える必要があった内容が予め伝えられています。また、「懸念があればコメントください」となっているため、懸念がなければ、極端な話、本メールに対しては返信も不要ということになります。

メールを作成する際には、「相手が返信をする際に必要な情報を簡潔に伝えられているか」ということをまず考えましょう。相手が賛成の場合に「了解です」の一言を返信すればよい、そんな内容にできているかどうかが、判断の目安になります。そして、返信で相手に何を求めるのかを明確にすることです。その際、(メールA)のように、相手に意見を求める形にしてしまうと、相手の返信を待たないと次のアクションに移れません。

そこで、(メールB)のように、「今後何をする予定なのか」を示し、問題がある場合には期限を切って、返信を求めましょう。これによって、期限を過ぎても返信がなければ、問題がないものとして、次のアクションに進めることができます。 返信するために必要な情報が盛り込まれた上で、賛成の場合には、返信がなくても次のアクションにつなげられるような前に進むメールを心がけましょう!

POINT
  1. 自分の言いたいことを骨格に据える
  2. なぜそう考えたのか理由を追記する
  3. 予定しているアクションを追記する
  4. 相手に何を求めるのかを追記する

入社1年目から差がつく ロジカル・アウトプット練習帳
著・編集:グロービス (著)、岡重文(著) 発行日:2023/5/31 価格:1,760円 発行元:東洋経済新報社

グロービス出版
グロービス電子出版

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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