G1Wフォーラム2016
第1部全体会「世界を舞台に活躍する女性たちⅠ ~先駆者が開拓した道のりとは~」
Gender Gap Index世界145カ国中101位。いまだジェンダーギャップが大きいとされる日本を離れ、国境を超え、世界を舞台に活躍する女性たちがいる。
パイオニアたちはどのように道を拓いてきたのだろうか。日米2カ国で起業を果たし、Forbesによる「America's Self-Made Women list(米国自力成功女性50名)」に日本人で唯一ランクインした久能祐子氏をキーノートスピーカーに迎え、その挑戦の軌跡と今後の展望を聞く。(肩書きは2016年9月21日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
久能氏: 私はアメリカに渡りまして20年で、あまり帰ってくる機会もなかったものですから、ごくごく最近、日本の方にもお目にかかるようになった形です。
私にとって2016年は記念というか節目の年になりまして、日本の京都大学を卒業したのですが、卒業40年になりました。
アメリカに渡って20年、バックグラウンドがバイオケミストリーの勉強でしたので、サイエンスを活かしてどのように社会に貢献できるかというのが一つの大きなテーマでした。そのキャリアの中で私が一番良かったと思うことは、発見や発明をもとにして、まったく新しい薬品を2つ作ることができたことです。それを日本でも、アメリカに行ってからも作ることができ、それぞれ世界の数十カ国で販売され、患者さんに届けることができたのは、私にとって一番嬉しいことですし、最後のゴールになったかなと思います。
プロになってから30年近いのですが、その間にやってきたことは、いかに発見を商品化につなげるかで、私にとって起業は一つの手段で、決してゴールではありません。と言いますのも、最初は大学で教えるようなアカデミックサイエンティストになれればと思っていたのですが、30歳前後の頃に出会ったビジネスパートナー、ドクター上野と一緒にやった仕事で面白い発見がありまして、私は一人でこれは世界的な発見じゃないか、アカデミック系よりバイオテックカンパニー的なentrepreneurshipを発揮した開発をした方が良いのではないかと思ったのです。(この続きは動画でご覧ください)