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躊躇せず、一歩前へ 先輩からのアドバイスその3

投稿日:2016/05/23更新日:2021/10/26

新卒大量採用が復活。ゴールデンウィークも過ぎ、研修を終えた新入社員たちが続々と現場に配属されていく。意欲に溢れる新卒フレッシャーへ、悩んで大きくなった先輩たちからの経験的アドバイスをお届けする。(企画・構成:水野博泰=GLOBIS知見録「読む」編集長)

和佐田有香(WASADA Yuka)さんからの助言

大手損害保険会社勤務 営業部/入社7年目/グロービス経営大学院在学中(2016期生)

大手損害保険会社入社7年目の和佐田有香さん

入社して1年経った頃、上司に叱責を受けました。「先輩に頼りすぎ。自ら考え決断し、自ら仕事を進めるべきだ」と。

損害保険会社を就職先に選んだのは、困っている人を助けたい、世の中と幅広い関わりを持った業界で働きたいという想いからです。法人営業の部署に配属され、営業支援から始め、いずれは挑戦したいと思っていた営業の仕事も任せてもらえるようになりました。
 
当初は、取引先に電話してお伺いを立ててみるという基本動作ができませんでした。アポイントを取ることさえも「用件は何?」と冷たく言われる事が不安で・・・。ペアを組んでいた先輩を一から十まで頼ってしまっていました。上司は「失敗したら一緒に謝りに行くから、自由な発想で挑戦して!」と言ってくれていたのですが、完璧な回答や提案書を持っていかなければいけないという気持ちが強く、なかなか持って行けずに迷い続ける、という悪循環に陥っていました。上司はそんな私をよく見ていて喝を入れてくれたのだと思います。

◆ 助言その1 ◆ 躊躇せず、まず一歩踏み出そう

そんな悶々とした日々の中で得たものは何かと言えば、「躊躇せず、まず一歩踏み出してみる」というシンプルな行動原則です。未来に何が起こるかなんて誰も予測できないのに、それを不安がって行動を起こさないというのは間違っている。自分はいったい何を悩んでいるんだろう。迷っている時間がもったいない。どうすればできるかを考えて一歩でも前に進もう。そう思った瞬間に道が拓けました。仕事ではある程度「やらなければいけない事」が決まってはいるものの、それをどういう手段で達成するかは、自身の創造的な発想とやり抜く力にかかっています。そう考えられるようになってからは、「できないかもしれない」と思っていた事にチャレンジするのが楽しくて仕方がありません。

◆ 助言その2 ◆ 「相手にどう行動してほしいか」というビジョンを伝えよう

今振り返れば、取引先に足を運んで顔を合わせて話さなければ「こうしてほしい」というニーズを知ることはできないし、直接向き合うからこそ「こうすればいいのでは?」というアイデアにつながる、ということがよく分かりますが、当時はなかなかできませんでした。

その頃、ある先輩からもらった助言が私の心を揺り動かしました。

「取引先に提案する目的は、商品の内容を伝えることではない。伝えた後に、相手にどうなってほしいのか、どのようなアクションを起こしてほしいのかというビジョンを伝えることだ」

それまでの私は、既成の社内資料を真似た企画書を使い、「貴社の経営にとって損害保険に取り組むメリットがあります」と自信がないままに説明していました。それでは相手の心に響くはずがありません。

取引先の身になって、先方が置かれた市場や競争の現状を知り、その分析を踏まえて打ち手を考え、そこに損害保険というバリュー(価値)を組み込んでいく――。「そうしたい、そうできる自分になりたい」と心底思いました。そう決意して、入社4年目の時に初めてグロービスの門を叩きました。自分に足りない知識とスキルを身につけてまず自分が変わろう、そうしなければお客様の心を動かすことはできない、と考えたのです。
 
私はこの4月からグロービス経営大学院の本科生となり、学びと実践を並行して行っています。この日本を、活力に溢れる、もっともっと素晴らしい国にしていくために、微力を尽くしたいと思っています。
 

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https://globis.jp/article/4306

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