山中礼二 グロービス経営大学院 教員
ベンチャーのファイナンス入門 Part3/5
営利企業の資金調達
起業家にとって「ファイナンス」は、現状を切り拓き、ビジョン(志)に近づくための強力な「武器」になる。急拡大を目指すベンチャー起業家が知っておくべき資金調達の基本をベンチャーキャピタリストとベンチャー経営者の双方の経験を持ち、現在グロービス経営大学院のベンチャー系科目で教鞭をとる山中礼二が分かりやすく解説。今回は営利企業の資金調達にフォーカスする(肩書きは2015年1月30日登壇当時のもの。視聴時間16分17秒)
【ポイント】
・返済の必要がある資金(=負債)と、そうでない資金(=自己資本)に
大別される
・デットを提供する人(金融機関)とエクイティ投資をする人(各種投資家)は、期待するリターンおよびリスク・コントロールの手法が異なる
・資金の使い方には、リスクの高いもの(=資金投下が、キャッシュフロー増大につながらない可能性が高いもの)と、リスクの低い安全なものがある。
・リスクの高い資金活用のためには、リスクマネーを調達するのが安全。
起業家が返済の義務を負わないため
・銀行借り入れで調達した資金を、高リスクな投資に投入すると、返済できず、デフォルト(債務不履行)を引き起こすリスクがある。
・VCマネーなどのリスクマネーを安定的な資金投入に充てるのは、もったいないことも
・スピード成長を志向する場合はエクイティ、持分比率を落としたくない
場合はデットを中心にファイナンスを検討する
・自分で株式の大半を所有したいという意向の強い起業家は、エクイティ・ファイナンスを極力避ける必要がある
関連映像はこちらから
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