内面化(Internalization)
SECIモデルの最後のプロセス。連結化によって組織としての形式知とされたものを、再度個人の暗黙知として取りこんでいくフェーズ。
たとえば、新しく構築したビジネスを推進する中で生まれてくる顧客からのフィードバック(顧客の反応、実際の生声等)は、個人の経験値として深く内面に刻み込まれる。
あるいは、新しい製造プロセスの中で、実際に手や足を動かす中で感じる反応も、個々人の経験として内面に取り込まれていく(なお、SECIモデルは1回転して終わるものではなく、繰り返し回し続けるものである)。
内面化で重要なのは、内省と実践の反復である。内面化は、単に実践するだけで成功するものではない。自覚的、意識的に内省をして、体の中に取り込んでいくことが必要不可欠である。つまり、自分なりに工夫をし、反省をし、何度も繰り返すことで真に内面に取り込むことが必要である。
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