EVAドライバー
EVAの向上に貢献する活動や動き。
EVAはファイナンスの観点からは完成度の高いエレガントな指標であるが、一般の従業員には必ずしも分かりやすい指標ではないし、多くの中間管理書が簡単に説明できるものでもない。
そこで、多くの会社では、EVAそのものの理論的解説に時間を使うのではなく、現場でどのような活動をすればEVAが向上するかという、一段ブレークダウンしたレベルでEVAの精神を組織に浸透させようとすることが多い。
EVAを向上されるためには、先の式からNOPATを上げる、CEを減らす、WACCを下げる、の大きく3つの方向性が導かれるが、これではまだ現場の人間にはわかりにくい。そこで、通常はさらにブレークダウンし、売上げを上げる、費用を削減する、無駄な資産を売却する、売掛金の回収を早める、在庫を減らす、などが典型的なEVAドライバーとして用いられる。企業によってはさらに、EVAがプラスの事業を買収する、EVAがマイナスの事業を売却するなどをEVAドライバーとして採用する場合もある。
次回は「証券化」を取り上げます。
▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。