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一歩を踏み出したくなる本 ―『100%』

投稿日:2015/10/24更新日:2020/01/25

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MBAがビジネス経営のマネジメントを学ぶものであるならば、『100%』は人生経営のマネジメントを学べる本である。

愛とユーモアに溢れた人生の指南書とも言える本書は、痛快なまでにシンプルで圧倒的。これでもかっ!というくらいに(でもとても心地よく)ぐいぐい自己変容が迫られて、新たな一歩を踏み出さずにはいられなくなる。

著者はあの『7つの習慣』を日本に紹介したジェームス・スキナー氏。彼自身が1000億円以上の商品・サービスを提供したり、宇宙に行ったり、香港でタンポポをプレゼント!?したり(注:本書内のとても印象的なエピソード)と、実際にとんでもない結果を一貫して出し続けているだけに、この実践哲学は非常に興味深い。

理解すべきはたった一つの原則、「原因と結果の法則」だ。

今の自分のあり方・状態(健康・お金・人間関係その他すべて)が「すべて自分の選択の結果」であるという厳然たる事実を認めることから始まる。何があっても決して周りの人や環境のせいではなくすべて自分の問題だという言い訳の一切ない世界。

「今の人生は自分の選択の結果だということを認めて、初めて違う人生を選ぶことができる」

ここに自分を解き放ち自由を享受する鍵がありそうだ。

あとは自分が望む結果に対する原因に100%コミットすること。この当たり前のことを当たり前にこなせば良いだけで、まったくそれ以上でもそれ以下でもないのだが、実際は以下の通りであろう。

「普通の人は、自分の仕事に対してもっているエネルギーや能力の25%しか注いでいない。自分の能力の50%以上投入する人に対して、世界は脱帽する。そして、100%を注ぎ込むそのまれにない人物に対して、世界は逆立ちして拝めるのである」(アンドリュー・カーネギー)

さらに、「人生は愛と冒険」だと喝破するジェームス氏は「普通」への警鐘をならし、選択を誤らせる3つの罠として「惰性」「権威」「文化」を挙げている。これらをぶっ飛ばしていかに自分の個性を100%出し切ればよいのだろうか?

四書五経のひとつ『中庸』の冒頭の、「天の命ずるを性と謂い、性に率うを道と謂い、道を脩るを教と謂う。」という一説を見ると、個性を100%出し切る生き方は、「天命」であり(人としての)「道」であると言える。

「天命」を生き「道」を全うするために、ジェームス氏の実践的かつ刺激的なアイデアにぜひ触れてみて欲しい。

100%は100%を呼ぶ――。

この書と共に「100%全開!」で愛と冒険のチャレンジを楽しんでみてはいかがだろう?

100% すべての夢を叶えてくれる・・・たったひとつの原則
ジェームス・スキナー著、サンマーク出版
本体1,900円+税

 

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