読書の秋に読みたいビジネス書おすすめ5選 

グロービス経営大学院教員が選ぶ
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グロービス経営大学院の教員が、読書の秋にじっくり読んで欲しいおすすめ本を5冊ご紹介します。今回のテーマは、「創造」と「変革」です。

100社のビジネスモデルを高度68mから見る

ビジネスモデル2.0図鑑
推薦:荒木博行
なんともすごい本が出てしまいました。100社のビジネスモデルがひたすら同じフォーマットで図解化されたこの本。単に目についたビジネスモデルではなく、「社会性(Social)」「経済合理性(Business)」「創造性(Creative)」というSBCの3つの視点を満たしたもののみが掲載されています

注目ポイントは、この本のベースにある「ビジネスを見る高度」です。ビジネスというものを理解する際には、どの高度からビジネスを眺めるか、ということが大事です。地上2mの高さで見ると、いろんな人がいろんな場所で複雑に動いている具体的な表情が見えるでしょうし、100mであれば「仕入れて売って儲ける」みたいな、ごく抽象化された構図が見えるでしょう。この図鑑は、その中で高度68mくらいの複雑すぎず単純化しすぎない超絶妙な視野で一貫して整理されています。そして、「高度68mはこうやると見えてくるんだよ」というガイド(ツールキット)もあるというオマケつき。

そういう意味では、ビジネスの見方そのものを学ぶもよし、100社のビジネスモデルから新たな発見を探すもよし、ツールキットを使って自分でビジネスを作るもよし、いろいろな使い方ができる本です。なにしろ「図鑑」ですから、手元に常備しておきたい1冊ですね。

事業をゼロから作り上げる際の行動指針とは?

ジャスト・スタート 起業家に学ぶ予測不能な未来の生き抜き方
推薦:鳥潟幸志

新規事業やスタートアップを始めるとして、予測が難しい状況の中で「期待収益の緻密な計算」に労力を費やすのは愚かなことです。なぜか?アクションした直後に、予測の前提が変わり結果として立てた計画が無意味になるからです。既存事業のように過去の延長で予測可能な場合は、予測するのは正しい。しかし予測不能な場合には、「許容損害を定め、小さく賢い一歩を踏み出し、その一歩からの学びを確かめ、学びを次の一歩に活かす」というサイクルが効果的です。事業をゼロから作り上げる方にとっては、自らの行動指針を方向付ける効果的な1冊になると思います。

amazonから戦略を読み解く話題本

amazon 世界最先端の戦略がわかる
推薦:垣岡淳

今まさに「旬」な1冊がコレ。誰もが知っているamazonを通した、新旧各種ビジネスモデルのトリセツという感じでしょうか。軽妙な筆致で、何処からでも読めますし、一気に読めてもしまいます。でも中身はとても刺激的。実は利益の大半を法人向け(B2B)ビジネスから得ているってご存知でしたか?「アマゾンはB2Cの巨大な小売企業」だという一面的な認識が覆されること請け合い。秋の夜長、戦略を考えたい時にオススメです。

VUCA時代を生き抜く発達指向型組織を知る

なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか
推薦:嶋田毅
本書は、2013年に出版された『なぜ人と組織は変われないのか』の続編的な1冊であり、自己変革と組織変革を分離不能な表裏一体のものとして捉えつつ、著者らが提唱する「発達指向型組織(DDO)」へと変化するヒントを示しています。DDOにはいくつかの共通点がありますが、その1つはまさに皆が弱さを見せあいながら、組織と個人が意識的・継続的に成長・発達することを最重要課題とし、実践する文化を築いていることです。非日常的な働きかけに頼るのではなく、常に人々が内省し、自身の好ましくない行動の原因を探り、他者に助けを求められる組織がVUCAの時代には好ましい組織というのが著者らの考えです。本書の特徴として、DDOに当てはまる組織を3社だけ選び、その在り様を徹底的に描写している点があります。濃厚な描写も多々あり、「自分がこの環境に耐えられるだろうか?」と思われる方も多いと思いますが、新時代の組織のあり方の1つとして参考になるのではないでしょうか。

人生設計をリフレーミングできるかデザイン思考的に考える

LIFE DESIGN(ライフデザイン)――スタンフォード式 最高の人生設計​
推薦:難波美帆
今やなんでもデザインです。大学でデザイン思考をやっていると、「デザイン思考をやってみたいんですけど」という相談がひきもきらない。そんな人には「あなたは何を設計したいんですか?」と聞きます。設計したいものがないのに、デザイン思考だけやってみるのは、絵なんか描きたくないのに、描画法だけ練習するようなものでしょう(学校の実技科目が苦痛だった人はこれが原因です)。

さて、スタンフォード大学で行われている授業を書籍化した『LIFE DESIGN』がベストセラーになっています。人生は不確定要素が多い。自分の力ではどうにもならないこともある。過去の大量のデータもあてにならない。そんな時、「問題をリフレーミングする」というデザイン思考が役に立ちます。「えーと、それって”ものは考えようだよ”っていう慰めでしょ?」――そう、その通り。その「考えよう=How to think like a designer」が書かれているのが本書です。「いや、自分にはもう人生設計なんて遅すぎる…」――その問題をリフレーミングできるかどうか、本書を読んでみませんか?

 

【関連リンク】
『創造と変革の技法~イノベーションを生み続ける5つの原則』出版へ

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