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「御破算選挙」を! ~もう不毛な抗争はヤメてくれ

投稿日:2011/03/09更新日:2019/08/20

前原外相が辞任した。焼肉屋のおばさんから、たったの25万円の献金を受け取ったことによる辞任だ。その前に、仙石官房長官と馬淵国土交通大臣が、問責決議案を可決されて、辞任した。小沢一郎氏は強制起訴により党から離脱を余儀なくされつつある。

恐らく次のターゲットになるのは、細川厚生労働大臣であろう。そして、最後には、菅首相が任命責任をとらされるのであろうか。

そもそも、この「粗さがし」による「仁義なき戦い」は、自民党政権の時に、野党であった民主党が仕掛けたものであった。柳沢厚生労働大臣や太田農林水産大臣を言葉狩りし、事務所費用問題で松岡農林水産大臣を退任させ(結果的に自殺)、赤城農水相を辞任させるところまで追いやったのと同じ手法だ。

基本的な手法は、簡単だ。些細な法律の瑕疵を突くか、問題発言を指摘する。国会で質問をすることにより大きな問題に仕立て上げ、マスコミを扇動し、辞任するまで執拗に攻撃を続けるのだ。必要に応じて審議拒否をすることにより、辞任するまでその問題を引きずり続けるのだ。与党が参議院の過半数を失うと、問責決議案という武器が手に入るので、最大限に活用する。このテロ攻撃に耐えられないので、ターゲットとなった政治家は、一人一人と去っていくのだ。

民主党がとったこの手法をそのままそっくり、今度は自民党がお返ししているのだ。敢えてセンセーショナルに訴えるために、「テロ攻撃」と呼ぼう。そりゃ、自民党からすると仕返ししたくなる。仁義なき戦いの中、テロ攻撃により同志がバタバタと去っていったのだから。まともな政策論争をしての採決・否決よりも、最も効果的な手法が、このテロ攻撃なのだから、使わない手はない。自民党からするとこのテロ攻撃で、政権を取られたようなものだから、同じ効果的な手法をやり返しているだけなのだ。

やくざの抗争に例えるのが妥当かどうかは、わからないが、結果的に損をするのは、双方の組(党)であり、最終的には、巻き添えを食う住民(国民)である。もうこういうテロ攻撃をやめさせなければならない。

そもそも、シマを仕切ることになった衆議院選挙の民主党のマニフェストには、問題が多い。財源の根拠が無く、実現性が低い政策が多いのが実態だ。これは、現民主党の幹部も認めている。それにも拘わらず、マニフェストを変更せずに、バラマキを続行し、財政の破綻を早めているのだ。

政権が変わってから導入された(或いは導入しようとしている)施策は、良いものはあるが、総和としてはマイナスなものが多い。郵政民営化逆行法案、中小企業へのモラトリアム法案、派遣法の強化、農家戸別所得補償・公立高校無償化等バラマキによる財政の悪化等だ。外交もガタガタしているし、年金の主婦への救済策など正当な手続きを経ていない施策も出て来ている。

今、国会がねじれていて、予算関連法案が通る見込みがないどころか、審議に入るめども立っていないようだ。外交も滞るし、諸外国からの信頼も低下している。であれば、この「仁義なき戦い」をやめて、話し合いをして、「御破算に願いましては」とゼロベースに戻しては、どうか。つまり、選挙をやってはどうであろうか。テロ攻撃ではなく、正当な方法で雌雄を決するのである。名付けて、「御破算選挙」だ。

その選挙を行う際には、以下手続きが重要となる。

(1) 予算関連法案を参議院で否決し、支出を徹底的に切り詰める。
(2) その間に与野党が協議して、インターネット選挙解禁法案と一票の格差を縮小する選挙区割り変更法案のみ可決して、衆議院を解散する。
(3) 財源の根拠があるマニフェストを再提示し、国民を巻き込み徹底的に論戦する。
(4) 勝った方のマニフェストに、野党優位の参院も従うことに同意し、速やかに改革が実行できるようにする。
(5) 更に、どちらが負けようが、野党としての振る舞いにも、選挙前に合意する。
具体的には、
・国益を考えて、揚げ足をとる、審議拒否する、くだらない問題を責め合う等のテロ攻撃をやめる。
・大臣クラスを国会に足止めしないで、行政に専念できる体制をつくる。
・どちらが勝っても、記者クラブ制度をやめ、ぶら下がり取材も中止することに双方が力を合わせる。 
・ねじれ国会で、参議院で問責決議案が可決されても辞める必要が無い、と申し合わせをする。

当然、国民はマスコミに対して、「粗さがしよりも重要問題を」と、「政局よりも政策を論じよ」、と訴え続ける必要がある。

国民の為にも、双方の政党のためにも、自民・民主他政党が手打ちをして、是非「御破算選挙」を実施して欲しい。「もうこういうのを、ヤメようよ」つまり、「もう不毛な抗争を、ヤメてくれ」と言うのが、国民からのメッセージだ。だからこそ、「御破算に願いましては」とゼロからやり直しては、どうだろうか。

多くの国民は、それを望んでいると思う。少なくとも僕は、それを切に望んでいる。

2011年3月9日
堀義人

 

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