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グロービスの15周年の創立記念日

投稿日:2007/08/07更新日:2019/08/21

ふとカレンダーを見て気がついたのだが、本日は8月1日である。実は15年前の本日(8月1日)に、グロービスが正式に発足したのである。つまり、今日は、グロービスの15周年の創立記念日なのである。

もう少し詳しく説明しよう。15年前の昨日(7月31日)僕が住友商事を退職し、グロービスがベンチャーとして正式に発足 したのが8月1日なのである。それ以来グロービスは、毎年8月1日を「創立記念日」としてお祝いしてきたのである。そして、本日が15回目の創立記念日にあたるのである。 感慨深いものだ。

思い起こすと15年前の昨日、30才の僕が住友商事を退職し、その夜、銀座のディスコに友達が集結して、ベンチャーの門出を祝うパーティを開いてくれたのである。そこには今の妻となる当時の婚約者もかけつけてくれていた。当然のように、友達はシャンパンを空けてくれて、僕の起業家としての旅立ちを祝福してくれたのである。まだバブルの名残があった頃だ。

翌日は、8月1日。その当時のグロービスには、オフィスは無く、僕のアパートの一室を事務所代わりにしていたので、出勤は必要なかった。起きてすぐに隣の部屋に行けば、事務所があったのだ。

住商退職後、不退転の決意でベンチャーに臨んでいたので、それからの動きは早かった。資本金80万円を一挙に20百万円に増額した。麹町のワンフロア20坪のオフィスを敷金・礼金無し、且つ坪1万5千円という破格の条件で借りて、事務所を移転したのは、8月20日のことであった。友達や応援してくれている方をお招きして、ささやかな事務所開きを行ったときに、窓の外を見ながら僕が言ったフレーズ、「この窓から世界が見える。グロービスの躍進の第一歩が本日始まった」、をよく覚えていた。

社員を採用し、受講生を集め、講師も募り、そしてNTT社という巨大なクライアントがついてくれた。渋谷道玄坂の貸し教室から、麹町事務所の上のフロアに教室を移設したのは、それから暫くしてからである。そして無謀とも思える創業一年目での大阪校のスタート。全てが、ハチャメチャであった。その当時のオフィスには、ラジオが鳴りっぱなしで、アルバイトの人が自由に出入りしているような、ベンチャーそのものの雰囲気があった。

それから、15年間ノンストップでやってきた。印象に残っているいくつかの場面を書き連ねていこう。

1992年8月1日
グロービス創立。

1993年1月
NTT社より大規模研修を受注。
このデリバリーのために、寝袋を買い、週に3、4 日はオフィスで仮眠を取りながら徹夜で仕事をした。

1993年4月
大阪校を立ち上げるも、お金が無いのでホテルには宿泊できずに、大阪の友達の事務所に寝泊りしていた日々。
事務所にはシャワーが無かったので、濡れタオルで体を拭いていた。今では考えられないことだ。
           
1993年9月
新婚旅行から帰国後、「資金ショートに陥った」と報告を受けて青ざめた場面。
思いっきり日経新聞の1/3の紙面に広告を出して、窮地を乗り越える。今も日経新聞への広告は継続している。

1995年
MBAマネジメントブック発刊。グロービスの知名度が上った。
正直言ってここまで売れるとは思っていなかった。 しかもシリーズ化されることになるとは。

1996年
ワンフロア75坪の新築オフィスに移転。
少し出世した気分になった。
            
1996年11月
初めてのベンチャーキャピタルファンドを組成した日。
5億4千万円という小額だが、そこからグロービス・ キャピタル・パートナーズ(GCP)の歴史が始まった。

1997年
英国レスター大学とのジョイントMBAプログラムが始まった。
この結果、グロービスの科目が英国の国立大学に単位として認められた。

1998年4月
エイパックスへのプレゼンのために渡米。
初めてアラン・パトリコフ氏と出会い、その瞬間に生涯のパートナーとなることを直観する。

1999年1月
エイパックスとの調印のためにロンドンからニューヨークに向かう。
この資本提携がきっかけとなり、ベンチャーキャピタルの2号ファンドが200億円の規模で組成された。

1999年
ちょうどタイミングを同じくして、グロービス・マネジメント・バンク(GMB)が発足した。
これでグロービスのヒト、カネ、チエのインフラが全て揃うことになった。

2003年4月
社会認知型ビジネススクール(GDBA)が東京校で開講
これがグロービスのMBAの礎となる。

2004年4月
大阪校でもGDBA開講
大阪オフィスも御堂筋沿いの難波神社前へ移転した。ものごとがうまくいくことを予感した。

2004年10月
名古屋校がスタートした。
熱き「創造と変革の志士」が東阪名に揃った。

2005年4月
日本版ダボス会議である「あすか会議」がスタート。
学生、講師、スタッフ、ゲストスピーカーが一同 に会する学びの合宿コンファレンスがスタートした。

2006年4月
グロービス経営大学院開学。学長に就任
晴れてMBAを発行できることになった。
 
2006年8月
グロービスの3号ファンドが独立してスタート。
何と180億円規模となった。

2007年8月1日
そして、本日創立15周年記念日である。

今や、グロービスは、国内第3位の評価を得るビジネススクール/大学院 を経営し、ファンド総額400億円のベンチャーキャピタルを傘下に持ち、日本を代表する、250社以上の企業に研修を提供し、累計100万部を超える発行部数を誇るMBAシリーズなどを発行する会社となり、人材紹介事業をも手がける一大グループへと成長していった。

その間、僕個人的には、結婚し、子供が5人も生まれ、そして15才確実に歳をとっていた。

ちなみにグロービスでは、創立記念日の当日ではなく、毎年8月の第一週の日・月に社員旅行を開催し、創立記念を祝うことにしている。その当時考えたのは、「創立記念日」であれば休業する理由ができると思い、 社員旅行の二日目の月曜日には、「本日は創立記念日のためお休みです」と留守電にしようと思っていたのだ(笑)。
(参照コラム:「グロービス豆知識(その2)〜社員旅行はどうして始まったのか?」

今年の社員旅行は、「15周年記念 家族謝恩社員旅行@軽井沢」と銘打って、 スタッフの家族全員を無料招待して今週末に軽井沢で行う予定である。土曜日のクラスを終えた翌日曜日に、軽井沢に向かい、昼間は僕の山小屋でBBQランチを楽しみ、夜は「和の装い」のドレスコードで、パーティである。翌月曜日は、社員や家族でテニスやゴルフをすることになっていた。本当は、「海外に行こうか」、とも考えたが、「遠くに行くよりも、大事なステークホールダー (関係者)である社員の家族に感謝の意を示そう」、ということで、近場の軽井沢で開催し、僕がホストとして皆さんをおもてなしすることになっていた。楽しみである。(^^)

15周年ということは、これで30年計画の前半戦が終わったことになる。僕は、創業当初より30年計画でやってきた。その半分が終わったのである。これからの後半戦は、「アジアNo.1のビジネススクール」と「アジアNo.1のベンチャーキャピタル」に向けて、「世界」を視野に入れて頑張りたいと思う。ゼロから15年でここまで来れたならば、これからアジアNo.1への道のりも不可能ではないと思えていた。

軽井沢に向かう長野新幹線の終電も目的地が近づいてきた。週末に社員の家族をお迎えしなければならない。一人一人に感謝の気持ちを伝えながらも、15年間無事に発展できたことを仲間のみんなと一緒に祝福したいと思う。窓の外は、真っ暗である。長いトンネルを抜け、僕を乗せた新幹線は、軽井沢駅に近づき、スピードを落としていった。急いでパソコンをしまう事にした。

2007年8月1日
グロービスのオフィスにて執筆開始
(8月3日軽井沢に向かう新幹線の中で執筆完了)
堀義人

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