海外出張の過ごし方 

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久しぶりに来たNYは、3月初旬にしては暖かく、霧がかっていた。見上げると摩天楼のビル群が雲に吸い込まれていくように見えて、幻想的である。霧雨の中、NY市街を歩き、投資家に会ったり、VCに会ったりしてきた。

今回の出張は、米国東海岸である。シカゴ、ボストンに各1泊し、NYに2泊して帰るところである。シカゴで投資家に会うとともに、中西部のビジネススクールの学生を集めてスピーチと会食を実施した。ボストンでは、ハーバード・ビジネス・スクールでスピーチをし、その後、リクルーティングディナーを実施した。翌朝は投資家候補に会ってきた。NYでは、投資家を集めてファンドの運用の説明会を実施して、アラン・パトリコフ氏(参照コラム:伝説のベンチャーキャピタリスト、アラン・パトリコフ氏)と会食をしFORTUNE MAGAZINE(米フォーチュン誌)の取材をうけた。日本に対する関心が高まっているのと、僕らのファンドの運用成績が非常に良いので反応は上々である。今回の目的は、ほぼしっかりと達成した。

それにしても、最近は海外出張が多い。先々週は韓国、先週はマレーシア、そして今週は米国東海岸である。その前は、ヨーロッパに行ったばかりだ。月末には、再度西海岸に渡米する。

となると、一番気になるのが、体調管理である。数年前、Apaxとの提携やファンドレイジングで海外に行く機会が多くなった時期があった。1998-1999年は、年間の半分以上を海外出張で過ごしていた。その当時は、半年間強で7回出張した。ユーラシア大陸横断6回、太平洋横断6回、大西洋横断が何と6回!、豪州1回、そして香港1回であった。(参照コラム:長いロードを終えて

98年だったかと思うが、投資家とのミーティングの際、鼻血が止まらなくなり困ったことがあった。理由は、わからなかったが、鼻の粘膜がかなり荒れていたのだろう。その後同年12月にApaxでの研修目的でイスラエルに行った際には、目が充血して開けるのが辛くなったことがあった。そこで、エルサレムにあるベンチャー企業を訪問した帰りに、Apaxのイスラエルのプロフェッショナルにお願いして薬局に立ち寄ってもらい、目薬を買うことにした。

偶然にも彼は、イスラエル空軍でパイロットをしていたこともあり、色々と体調管理の秘訣を教えてくれた。彼が言うには、飛行機の中では、地上とはまったく違う異常な空間が作り出される。まずは、乾燥である。空気が異様に乾燥している。従い、粘膜がやられるし、目もドライアイになる。常に目薬を携行して、マスクで鼻をおおうことが肝要である。そして次に、電磁波である。長いこと機内にいると電磁波が体内に堆積する。飛行機から降りた後、なるべく裸足で砂場を歩くか、水の中に入るのがいい。そして、気圧。気圧が低いので、お酒を飲みすぎないようしなければならない。機内はじっとしている狭い空間だ。なるべく体を動かすようにするのがいい。など、貴重なアドバイスをいただいた。

それからは、当然マスクと目薬を機内に携行し、鼻血とドライアイに備えたのは言うまでもない。機内では、なるべく水分を多くとり、体を動かすように心がけている。また、必ずプールがあるホテルに泊まり、飛行機から下りたらなるべく早く泳ぎ、電磁波を放電するようにしている。彼は、指摘しなかったが、出張の難敵の1つに時差がある。これも克服する必要がある。

また、出張中の体調管理の一環として、必ず毎日泳ぐようにしている。そして、日中はなるべく昼寝をせずに仕事をし、夜はぐっすりと眠る。当然、早く目覚めるが、朝サウナを浴びてから泳ぐとすっきりとした気分で仕事に臨める。

今回は、4泊で5回も泳げた。シカゴのホテルにチェックインし、水着に着替え、ガウンを羽織ってプールに向かった。それからは、毎朝起きてすぐにプールに向かいサウナを浴びて泳ぐのである。これをすると、時差も含めて全ての体調不良の原因が吹っ飛び、毎朝快適にスタートできる。海外での仕事は、投資家とのミーティングやスピーチが主なので、気が抜けない。泳いだ後の心地よい筋肉痛を背中に感じながら、それらのミーティングに挑むと比較的にうまくいくのである(しかも体力も増強できる)。

気分転換には、美術館訪問や観劇、スポーツ観戦ができるといい。ファンドレイジングの最中は、毎日移動である。飛行機、アンパッキング、ミーティング、パッキングの連続で、同じことを繰り返し違う投資家にしゃべり続けると、正直言っていやになってくる。そんな時の気分転換で、一番思い出に残っているのは、フィラデルフィアでプロバスケットボールの観戦をしたことである。本当に気分が晴れた。昨日は、メトロポリタンオペラハウスで、モーツアルトのドンジョバニを観ることができた。日中は、なかなか時間がとれないので、美術館訪問はめったにできないが、出来るだけ機会を見つけ、出かけてみたいと思う。

今年は、海外でのコンファレンス・スピーチ、WEF(World Economic Forum)のニューアジアンリーダー(NAL)の幹事としての役割など、海外出張が多くなりそうである。しっかりとグロービス経営とベンチャーキャピタルでの投資に専念しながらも、海外での仕事もキッチリとやってきたい。

政治の世界では、国会の会期中に海外に行くことを禁止したようである。政治家は、海外に行くことを「外遊」と呼び、遊んでいるかのように表現されている。そのイメージが飛び火して、民間でも海外に行くことがいけないことのように思われると、日本の国際化や海外における日本のプレゼンスが下がることが心配になる。

今年は目を外に向ける年になりそうである。体調を整え、積極的に海外でのプレゼンスを上げながら多くのことをを学んでこようと思う。今、成田行きのフライトの最終案内があった。そろそろパソコンを閉じ早足でゲートに向かうこととする。

2004年3月6日
ニューヨーク・ケネディ空港のラウンジにて

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