多様なバックグラウンドを持つチームを動かすには?IT現場のプロジェクトマネジャーが学びたい、エンジニアとビジネスサイドの「壁」を壊すための組織行動学

投稿日:2025/03/27更新日:2026/03/31

IT現場のプロジェクトリーダー(PL)にとって、最大の悩みは「技術」よりも「人」にあると言っても過言ではありません。特に、専門性の高いエンジニアと、顧客志向の強いビジネスサイドの間に立ち、バックグラウンドの異なるメンバーの気持ち・意識を同じ方に向けさせるのは至難の業です。

「正しいことを言っているはずなのに、なぜか反発される」「メンバーのモチベーションの源泉がバラバラで、チームとしての一体感がない」――こうした悩みは、個人の性格の問題ではなく、「組織行動学」や「リーダーシップ論」という体系的な知を実務に適用できていないことに起因します。

本記事では、IT現場におけるマネジメントの葛藤を紐解き、リーダーが明日から取り組むべき改善の方向性を提示します。

この記事からわかること

  • ITプロジェクトで専門職(エンジニア等)とビジネスサイドの間に生じる「価値観のズレ」の構造的要因
  • 正論だけでは動かないチームを統合するために必要な、リーダーシップとファシリテーションの具体的スキル
  • 独学の限界を超え、実務での「再現性」を高めるための体系的な学習アプローチ

なぜ「正論」だけでは動かせないのか:職種間ギャップの構造

ITプロジェクトにおいて、PLが直面する壁の正体は「メンタルモデル(物の見方)」の相違です。

エンジニアは「技術的妥当性や保守性」を重視し、ビジネスサイドは「納期や顧客価値」を優先しがちです。例えば、こんな価値観の対立構造に陥るパターンはよくあるのではないでしょうか。

  • エンジニア側: 「その仕様変更は技術的負債を生む。なぜ安易に引き受けるのか」
  • ビジネス側: 「競合に勝つためにはこの機能が必要だ。なぜ協力してくれないのか」

この状況でリーダーが「決まったことだからやってくれ」という権限行使だけに頼ると、メンバーの心理的安全性が低下し、チームは硬直化します。さまざまな専門性を持った人と協業するためのコラボレーションスキルは、IPA(情報処理推進機構)および経済産業省が策定した、DX時代のビジネスパーソンが身に付けるべきリテラシーをまとめた「デジタルスキル標準(DSS)」*1において、全てのビジネスパーソンが備えるべきDX時代のマインド・スタンスの一部として学ぶべき項目に含まれています。

マインド・スタンスにおいて学ぶべき項目例(デジタルスキル標準ver.1.2を参照)

項目

内容

変化への適応

  • 環境や仕事・働き方の変化を受け入れ、適応するために自ら主体的に学んでいる
  • 自身や組織が持つ既存の価値観の尊重すべき点を認識しつつ、環境変化に応じた新たな価値観、行動様式、知識、スキルを身に付けている

コラボレーション

  • 価値創造のためには、様々な専門性を持った人と社内・社外問わずに協働することが重要であることを理解し、多様性を尊重している

顧客・ユーザーへの共感

  • 顧客・ユーザーに寄り添い、顧客・ユーザーの立場に立ってニーズや課題を発見しようとしている

常識にとらわれない発想

  • 顧客・ユーザーのニーズや課題に対応するためのアイデアを、既存の概念・価値観にとらわれずに考えている
  • 従来の物事の進め方の理由を自ら問い、より良い進め方がないか考えている

反復的なアプローチ

  • 新しい取り組みや改善を、失敗を許容できる範囲の小さいサイクルで行い、顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している
  • 失敗したとしてもその都度軌道修正し、学びを得ることができれば「成果」であると認識している

柔軟な意思決定

  • 既存の価値観に基づく判断が難しい状況においても、価値創造に向けて必要であれば臨機応変に意思決定を行っている

事実に基づく判断

  • 勘や経験のみではなく、客観的な事実やデータに基づいて、物事を見たり、判断したりしている
  • 適切なデータを用いることにより、事実やデータに基づく判断が有効になることを理解し、適切なデータの入力を意識して行っている

つまり、バックグラウンドの異なるメンバーをまとめる力は「余裕があれば身につけるべき教養」ではなく、プロのITリーダーとして備えておくべき「標準装備」なのです。

この「標準」を無視して権限だけで動かそうとすると、メンバーの心理的安全性が低下し、チームは硬直化してしまいます。必要なのは、異なる専門性を持つ者同士の「利害調整(コンフリクト・マネジメント)」を論理的に設計する力です。

チームを「まとめる」ために必要な3つのスキル

多様なメンバーを統合するには、単なる「調整」ではなく、以下の3つのスキルを体系的に使い分ける必要があります。

ファシリテーションによる合意形成

「誰が正しいか」ではなく「何が目的か」にフォーカスさせる技術です。会議の場で発言の少ないエンジニアの真意を引き出し、ビジネス側の要求を技術的な言語に翻訳して伝える「ブリッジ・コミュニケーション」が不可欠です。

組織行動学に基づくモチベーション・デザイン

人は論理だけでは動きません。共感と信頼が必要です。各メンバーが「何に動機付けられるのか(例えば技術的挑戦なのか、社会的影響なのか)」を分析し、個別にアプローチを変える必要があります。

権限によらないリーダーシップ

PLには必ずしも人事権があるわけではありません。共通のビジョンを掲げ、メンバーが自発的に動きたくなる「北極星」を示す力が求められます。

「独学の迷路」を抜け出し、最短で結果を出す学習法

こうした自身のスキルについて課題に直面した際、みなさんはYouTubeやネット記事で断片的な知識を得ようとした経験があるのではないでしょうか。しかし、日々忙しいPLの方々にとって、そこには大きな罠があります。

  • YouTube・無料動画: 刺激的だが、知識が断片的で「点」のまま。実務でどう組み合わせるかの「線」が見えない。
  • ビジネス本: 体系的だが、読み切るのに時間がかかり、現場への応用イメージが湧きにくい。
  • ビジネススクール: 深く学べるが、多忙なプロジェクト期間中に通い続けるのはハードルが高い。

ここで、IT現場のリーダーにとっての学びの入り口にぴったりなのが、「GLOBIS学び放題」です。

なぜ「グロ放題」がPLの武器になるのか

GLOBIS学び放題(グロ放題)では、経営大学院(MBA)の運営や日経225の88%*2に及ぶ多くの人材研修事業を通じてグロービスが長年培ったビジネスの知見を、1本数分の動画に凝縮。

「面談の直前に、5分で『1on1の進め方』を復習する」

「チームの空気が重いとき、移動中に『心理的安全性』の動画を見て対策を練る」

このように、「現場の課題」と「学び」をダイレクトに直結させることが可能です。

知識をインプットするだけでなく、クイズ・理解度チェック機能や実践例が豊富なため、翌日のチーム運営にすぐ反映できる「再現性」が圧倒的に違います。

学習の質

一般的な無料動画

GLOBIS学び放題

体系性・網羅性

低い(検索頼り)

極めて高い(MBAカリキュラム準拠)

実務への即応性

中(事例に偏り)

高い(具体的アクションプランが豊富)

まとめ:あなたのリーダーシップを「OS」からアップデートする

エンジニアなど多様なメンバーをまとめる力は、センスではなく「技術」です。そしてその技術は、正しい順序で学べば誰でも習得できます。

まずは、今のあなたが抱える「現場の違和感」を放置しないでください。

  1. 現状を知る: なぜ話が噛み合わないのか、その理由を「組織行動学」の視点で捉え直す。
  2. 型を学ぶ: 感情に頼るマネジメントを卒業し、合意形成の「型」を身につける。
  3. 隙間で磨く: 忙しい日常の中に、1日10分だけ「リーダーとしてのアップデート」を組み込む。

GLOBIS学び放題には、IT現場のリーダーが今日から使える17,800本以上のビジネス動画があります。あなたの悩みを解決する「答え」が、そこにあるはずです。

まずは、あなたのチームの状況に合わせて「今、どのスキルから学ぶべきか」を診断してみませんか?


【参考文献】

*1 デジタルスキル標準 ver.1.2|情報処理推進機構(IPA)

*2 法人向け人材育成研修サービス|グロービス

  • GLOBIS学び放題×知見録

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    ビジネスパーソンの役に立つコンテンツをお届けすべく、取材、インタビュー、撮影、編集などを日々行っています。

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