2016年1月9日~11日に堀義人がピックアップしたニュースです。
サンフランシスコ最大のタクシー会社が破産 ウーバーらと競争激化(Forbes Japan)
[堀コメント]UBERのイノベーションにより、タクシー会社が破産へ。健全な競争は良いことです。「健全」とは、妥当なプロセスでスマートレギュレーションが制定できていることです。タクシー会社のみ免許が必要で、規制されているのは、アンフェアな気がする。一方のUBERは、免許や規制の枠外に自由奔放に経営している。 何が「健全」で、どの様なレギュレーションが妥当かの判断が、早急に必要でしょう。
中国の物価 6年ぶり低水準 景気の減速鮮明に(NHKニュース)
[堀コメント]中国経済の問題は複合的だ。順不動で言うと、
・不透明な汚職取締役に端を発する恐怖政治。これで私財や家族を海外に移す動きができて、贈答品を含めた高額商品や夜の接待が激減した
・国営企業の非効率さと、国営企業への不良債権問題
・過剰投資による過剰設備
・不動産と株価の高騰と、バブルの崩壊
・GDP成長が投資に依存する脆弱性
・株式市場の未熟さ
・企業の不正、統計の不透明さ
・ひとりっ子政策による人口減
素人の僕でも思いつくだけで、これだけ問題がある。中国の一人当たりGDPは低いから、まだまだ成長するだろうが、これらの問題を解決しない限りは、次のステージへの成長は難しいと思ってしまう。
医者に行くより「アプリで診断」を選ぶ米国人が急増中(Forbes Japan)
[堀コメント]日本でも、体調不良だったら直ぐに医者に行くのではなくて、アプリで診断してから、医者に行くかどうかを決めたら良いと思う。医師不足の解消になり、医療費・国費が削減され、患者側の手間暇も減る。患者、医者・病院、政府・保険の3者が皆ハッピーになる方法だと思う。 これに、予防医学と遠隔医療を組み合わせたら、さらに効率性と生産性が上がると思う。
iPSで白血病治療研究…京大など、新年度から(読売新聞)
[堀コメント]良い動きだ。昨年末にG1テクノロジー研究所を発足した。京大の山中伸弥さんや理研の高橋政代さんもメンバーだ。目的は、1)基礎研究所で日本が勝てるようにする。2)基礎研究所のリードを応用研究、そして実用化、ベンチャー創造でも勝ち続けるようにするには、どうすれば良いかを議論し、提案・行動するためだ。
合言葉は、「基礎研究から魔の川、死の谷、ダーウィンの海で勝ち続ける方法を考える」だ。iPS細胞は、今のところ、政府の規制緩和や資金的な支援もあり、基礎から応用までリードしている。そして、タケダやロート製薬など企業も力を入れている。 どんどん進めてほしい。
年間1万人以上を留学させるプロジェクトが始動(ギズモード・ジャパン)
[堀コメント]下村前大臣が始めて、船橋さんがしっかりと運営している。私企業からの寄付を多く集めている官民連携したとても良いイニシアティブだと思います。 僕も、高校留学組です。留学で、人生が大きく変わりました。僕の当時は、1年落ちましたが、時代が変わり息子達の学校では落ちずに継続できます。「返金無し」なので、手軽に使えます。どんどん留学しましょう。
中垣清介さんにアカデミー賞=映画制作用ソフト開発(時事通信社)
[堀コメント]面白いニュースだ。今年のアカデミー賞の科学技術賞を三重県桑名市在住のソフトウエアエンジニア、中垣清介さん(35)らに贈ると発表。中垣さんは英国のソフトウエア会社ファウンドリに在籍。 高画質な3次元(3D)CG(コンピューターグラフィックス)で効率よく色付けするソフト「MARI」を開発し、同僚3人とともに受賞した。同ソフトは映画「アバター」や「モンスターズ・ユニバーシティ」など実写、アニメを問わず、制作現場で幅広く利用されており、映画界への貢献が評価された。
つまり、三重県にいて、英国の会社に勤め、米国の仕事をしていたのだ。ネットにより、世界は完全につながっている。
GDPの計算方法が改定 「名目600兆円」達成に“貢献”か(産経ニュース)
[堀コメント]国際基準に合わせるのは良いことだ。企業の研究開発費が、そもそもGDPに含まれていないのがおかしかった。15兆円規模にのぼると言う。また、GDPに、技術のライセンス収支や資本収支を加えても良い気がする。GNIに近いのだろうが、その方が国力を示す経済指標としての実態に合っていると思う。新しい経済指標の在り方を、議論しても良いのではと思う。
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※この記事は、NewsPicksの堀義人のコメントを再編集したものです。