外部性(Externality)
経済学において、個人や企業の意思決定や行動が、他の個人や企業の意思決定や行動に影響を与えること。その影響がプラスの場合は正の外部性、マイナスの場合は負の外部性という。
広義の外部性には、市場取引を通じた影響を含むが、狭義の外部性は市場取引を通じない影響を指す。
正の外部性が発生する場合、企業は対価を支払わなくても便益を得ることになる。たとえば、あるプラットフォームがあったとき、そこで動くアプリケーションやソフトをつくる企業が増えれば、そのプラットフォームは便益を得ることになる。あるいは鉄道会社は、路線に住宅や商業施設が増えれば、乗客数も増え、広告収入も上げやすくなる(実際には、多くの鉄道会社は完全に外部の経済主体に依存するのではなく、自ら不動産事業や商業施設を営むことで、メリットを享受しようとする)。
負の外部性の典型例として挙げられるのは公害である。規制などがない場合、個人や企業は対価を払うことなく公害を増加させることで第三者にデメリットをもたらす。