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MBA経営辞書「オープン・イノベーション」

投稿日:2014/06/16更新日:2019/04/09

オープン・イノベーション(OpenInnovation)

イノベーションをすべて自前技術で行うクローズドな形態ではなく、他社の技術も活用しながら行うオープンな形態の開発活動。ヘンリー・チェスブロウ博士によって2003年に提唱された概念で、「企業の内部と外部のアイデアを有機的に結合させて価値を創造すること」と定義される。

オープンの概念には大きく2つのパターンがある。1つは技術やアイデア獲得の入り口側に関わるものである。企業が新技術や新製品の開発に際して、社内外を問わず広く技術やアイデアを結集してイノベーションを促進する。例として、産官学連携プロジェクトや大企業とベンチャー企業による共同研究などがある。

もう一つは出口側に関わるものであり、技術や製品を市場に出してキャッシュ化するにあたり、社外を経由したルートも活用する考え方である。たとえば、自社の事業ドメインやターゲット市場と適合しなかったり、自社の経営資源のみでは市場に出すことが困難だったりするような研究開発成果を他社へ売却したりライセンシングを行う。

オープン・イノベーションによって、企業内の研究開発が不要になるということはない。しかし、企業の研究開発の役割は変わっていく必要がある。たとえば、社外のどこでどのような研究開発が行われているのかといった情報収集能力の向上、大学等研究機関やサプライヤー等とのネットワークづくり、外部の技術の評価ができる人材配置等が重要になる。

ステージゲート法がプロジェクトを絞り込んでいくプロセスであるのに対して、オープン・イノベーションは、様々なステージのものを外部から取り込むことで、絞り込むだけでなく、確率を落とさずにアイデアを広げることを可能とする手法とみなすこともできる。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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