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MBA経営辞書「モジュラー型」

投稿日:2014/05/26更新日:2019/04/09

モジュラー型(Modulararchitecture)

モジュラーのもともとの意味は標準部品を組み合わせて生産することであるが、テクノロジー・マネジメントの文脈では、標準インターフェースを通じてモジュールを組み合わせて機能を発揮させることのできる製品アーキテクチャを指す。

モジュラーの特徴は、構成技術がそれぞれ独立しており、各技術の機能を組み合わせるだけで全体の機能・性能を予測できることである。

たとえばモジュラー型の代表であるパソコンは、一定品質のCPUやメモリ、記憶媒体、ディスプレイ、OS、アプリケーションなどを調達できれば、あとはそれを組み合わせるだけで完成品を作ることが可能である。特にパソコンは各パーツの完成度が高く、組み立てにもあまりノウハウが必要ないため、企業だけではなく、個人も含め、誰が組み立ててもほぼ性能的に同じものを作ることができる。結果として、パソコンメーカーはアセンブルそのもので差別化を行うことが難しくなっており、厳しい価格競争にさらされている。また、新興国のEMS(電子機器の受託生産メーカー)の存在感が増している。

モジュラー型は、さらに大きく2種類に分けることができる。構成部品が市場で手に入れやすいもの(オープン型)と、構成部品が差別化されており手に入れにくい(クローズ型)ものである。パソコンはオープン型の典型例と言える。

クローズ型の例としては、コンパクトデジタルカメラが挙げられる。デジカメは、レンズ、撮像素子、デジタル画像処理回路、データ記憶素子、筐体といった部品で構成される。その組み合わせにより、実現可能な機能は予測できる一方で、構成部品には企業独特のノウハウがあり、内製化していることから、簡単には手に入れられないものがある。こうしたことから、デジタル一眼レフカメラでは日本企業の強みがいまでも通用している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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