破壊的技術(Disruptivetechnology)
それまでの常識的な価値観ではかなり劣るものの、新しい価値観、評価軸では優れた点を持つ技術。持続的技術と対比される。
破壊的技術が優れている点としては、「簡素」「小型」(小さいことが良しとされる領域では「大型」)「機能が限定的」「操作が単純」そして「低価格」などが典型的である。破壊的技術はしばしば既存の優良企業をイノベーションのジレンマへと追い込み、市場を席巻してしまうことが少なくない。
破壊的技術の例としては、銀塩フィルム(カメラ)に対するデジカメがある。当初デジカメは画素数が少なく、写真の最も重要な評価軸である画質で圧倒的に劣っていたが、それでも操作の容易さや写真が見られるまでの時間の短さ、加工性や保存性の良さなどで一定の支持を得ていた。その後、わずかな期間に劇的に画質を向上させて銀塩フィルムの市場を奪い、コダック社を連邦倒産法第11章(チャプター・イレブン)適用にまで追い込んだことは非常に有名である。