シックスシグマ(Sixsigma)
90年代にモトローラやGEで取り入れられ、その後多くの企業に広まった、統計的手法を用いた品質管理手法。日本における伝統的な品質管理が主に工業製品分野で発達したのとは対照的に、シックスシグマでは工業製品にとどまらず、サービスやマネジメントなど企業の様々なプロセスや対象(人や組織など)に及ぶ点が特徴である。経営品質の改善・改革活動とも言われ、顧客視点を強く意識する。
シックスシグマは様々な要素から成るが、その最も重要なベースとなるのが、プロセス管理のためのDMAICと呼ばれる手法だ。DMAICは以下の5つの要素から成り、各英単語の頭文字をとっている。
Define:解決すべき課題の定義
Measure:プロセスの可視化。そのためのデータ測定、収集
Analyze:データの統計的分析。特に、因果関係を意識しながら、改善に向けて影響の大きい要因を特定する
Improve:解決策の立案、プロセスの再設計
Control:新しい方法論やプロセスの定着化
なお、シックスシグマ(6σ)は、文字どおりに計算するとその範囲をはみ出すのは10億分の2程度となる。実務では一般に、シックスシグマと言いながらも片側4.5シグマの「100万分の3.4」に不良率を押さえることを目指す。このレベルに到達すれば、顧客は不良品あるいは不良トランザクションをほとんど認識しなくなるとされる。
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