t分布(t-distribution)
ビジネスで統計処理を行う場合、多くのケースでは標本が正規分布することを前提とすることが多いが、標本数が少ない場合、その分布は必ずしも正規曲線にはならない。そうした場合に用いるのがt分布である。
t分布は、正規分布と同じく左右対称の山形の分布であるが、正規分布よりも少し幅が広くなる。また、n=3から始まってn=30程度まで、n(自由度)によってその形を変える。30を超えるnについてもそれぞれt分布は求められているが、ほとんど正規分布と変わらなくなるため、実務上は正規分布が用いられることが多い。
このように、サンプル数が少ない場合にも統計処理は可能だが、調整を避けるためにも、可能であれば30以上のサンプルをとったほうがよいとされる。
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