沈黙の螺旋(SpiralofSilence)
人は孤立を恐れる傾向があるため、議論の流れが自分の意見と違う方向に流れると、あえて反論を出して孤立するより、沈黙という行動をとりがちだ。その結果、当初優勢にたった意見が、実際の意見の分布以上に、加速度的に増幅されてその会議における合意になってしまうことがある。これを沈黙の螺旋という。
ここでのポイントは、実際の意見の分布はそれほど変わらないにもかかわらず、最終的な結論が大きくぶれてしまうということだ。まわりの人間との関係を重視する人が多いほど、その傾向が強くなることが知られている。沈黙の螺旋もリスキーシフトをもたらす原因である。
▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。