誤った二者択一(FalseDilemma)
他にも選択肢や可能性があるにもかかわらず、「AもしくはBしか選択肢や可能性はない」と考えてしまう錯覚。誤った二分法ともいう。自分自身がこの落とし穴にはまってしまう場合もあれば、交渉の場において、相手にとってより有利な(自分にとっては不利な)選択肢を相手から奪ってしまうテクニックとしても用いられる。
時間的な余裕がなかったり、精神的に追い詰められていると、この錯覚に陥りやすい。交渉などでは、あえてそうした余裕を奪おうとする老練な交渉者も存在する。
客観的な立場で自分が置かれた環境を眺め、「他の選択肢はないのか」を冷静に考える姿勢が重要である。また、そうした余裕が持てるよう、意識して時間を作ることも必要だ。誰かに相談するのも有効な方法である。
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