キャンペーン終了まで

割引情報をチェック!

MBA経営辞書「確証バイアス」

投稿日:2011/05/30更新日:2019/04/09

確証バイアス(Confirmationbias)

いったん、ある思い込みがあると、それを支持するような情報ばかりが目につき、ますます当初の思い込みを強化してしまうというバイアス。確証バイアスは、人間には、自分の考えを変えたくない傾向がある証左とも言える。

確証バイアスの中でも、最も多くの人間にとってありがちで、かつ注意が必要なのは、「カテゴリーに対するレッテル貼り」、つまりステレオタイピングである。普段意識しない(したくない)かもしれないが、ほとんどの人間は、「△△国民は・・・」「これだから○○世代は・・・」「やはり男性(女性)は・・・」「文系(理系)の人間って・・・」というステレオタイピングを大なり小なり持っている。こうした考え方は、ある意味で意思決定などを加速することもあるが、往々にして意思決定の質を落としてしまう可能性がある。

通常、いったんあるステレオタイピングが生まれると、そのステレオタイプを強化する情報にばかり目が行き、その逆の情報は軽く見るようになる。たとえば、ある大学の出身者に何かしらの屈折した感情がある人であれば、もしその大学出身者が何かステレオタイプに適った行動をとれば「やはり○○大学出身者は…」となるし、その逆の行動はほとんど目に入らない可能性が高くなる。仮に目に入ったとしても、意識的/無意識的にその情報を軽く見ようとするのが一般的だ。

確証バイアスがビジネスで大きな意味を持つ別のシーンとしては、成功に対する思い込みがある。ある新規事業などで、「これは絶対にうまくいく!」と思い込んでしまうと、ゴーサインを得るために都合のいい情報ばかりを集めてしまうのである。

バランスの良い視点が求められる。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

サブスクリプション

学ぶ習慣が、
あなたを強くする

スキマ時間を使った動画学習で、効率的に仕事スキルをアップデート。

17,800本以上の
ビジネス動画が見放題

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

利用者の97%以上から
好評価をいただきました

スマホを眺める5分
学びの時間に。

まずは7日間無料
体験してみよう!!

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

新着記事

新着動画コース

10分以内の動画コース

再生回数の多い動画コース

コメントの多い動画コース