社内ベンチャー
大企業内で、あたかも独立企業のように新規事業を実施する部門や組織集団(社内企業家的集団)を作り、その自主的な新事業創造の活動を、本社が全面的にバックアップしていく組織のこと。
大企業組織が硬直化、官僚化すると、環境変化や技術革新に素早く対応できなくなり、未経験の新分野への進出や新技術の製品化が実行されにくくなる。さらに、それに不満を持つ人材の流出につながりかねない。
そこで、(1)新規事業への進出(2)チャレンジ精神を持つ人材の育成(3)社内の既存資産の有効活用などの目的で、社内ベンチャーが実施される。
通常のベンチャー企業の場合、小さな組織であるため柔軟で意思疎通もよく、過去のしがらみにとらわれずに事業を展開することができる。しかし社内ベンチャーの場合、事業を開始するためには取締役などの承認を必要とすることが多く、多大な時間を要する事態が見受けられる。さらに、自社の既存資産とのシナジーを考えて事業展開を検討してしまいがちになったり、既存事業とのカニバライゼーションを気にして、事業を発想する視点が狭くなったりもする。